これまで発行してきた会報の総ページ数の厚さは60センチほどにも達します。1号ごとに作り手の思い、書き手の思いが込められています。 |
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■会報『ともしび』
1991年2月、本会が誕生した同じ月の下旬に会報『ともしび』の第1号が発行されました。2年ほどは隔月の発行でしたが、それ以降はずっと月ごとの発行です。
当初は山行計画や会合などの連絡事項、トピックスなど緊急度の高い事項を優先的に会報に載せる一方、山行記・山行報告は冊子として別途に発行しようという流れになっていました。ところが、山行記も含めて、すべての会関係の記事を会報に一括掲載するようになっていきます。第1号の建ページはわずか4パージでしたが、ページ数は増えていき、数年後には50ページにも膨れ上がりました。併せて、年間の山行計画数も20回、30回と増えていき、いきおい山行報告も充実していきました。2014年5月の会報は64ページにもなっています。これまで最多の号は80ページを上回ります。
山行の模様は、欠かすことなく1~2か月後の会報『ともしび』に「山行報告」として掲載されてきました。会報を通して、今もさかのぼって過去に行われたすべての山行を見返すことができます。会報の発行は、本会の歩みそのものです。
会報は、①例会のまとめ(例会報告)、②水曜会のまとめ(水曜会だより)、③山行計画(2~3か月先まで)、④山行報告(実施された山行)、⑤その他(寄稿や、会関係の資料など)を内容としています。
会報の作製には、係の担当者が当たります。以前はコピーで対応してきましたが、現在は市の施設(アビスタ)に備えられた高速度印刷機を利用して印刷し、作製しています。会報は会の仕事の中でも最も大変ですが、ここ5~6年、多数の協力者が手伝う姿が見られるようになりました。それでも印刷、折り、帳合、綴じ、封入までに3時間近くを要しています。ページがそろっているかの検品もその工程に入っています。
以前から、会報の担当は苦しいけど、年に1回だけだし、誰かがやらなければいけないからがまんしてやる、という“美談”が語られたりしてきました。それでも嫌がることなく、会員の方々の汗と努力の結晶として、また担当号に当たった月は山に行くことを犠牲にして、発行されてきました。
2014年5月末現在で、発行した会報は252号に上ります。この間、一度の欠号もなく、また発行の遅延さえ一度もなく発行されてきたのは、本会の誇るところです。1号当たりの平均が30ページ程度(表紙や目次のページも含む)として、総ページ数は7000ページを優に超える勘定になります。膨大なページ数で、よくここまでやってきたものだと自分たちでさえ驚くほどです。
会報が届くのが待ち遠しい、という声を何度聞いたことでしょうか。最近は本会もホームページができて、山行の模様が先にホームページにアップされるせいか、以前のようなワクワク感は少なくなりましたが、それでも毎月発行の『ともしび』は大切な会の「動脈」です。山に気持ちを寄せる会員1人ひとりにおいて、山の足跡を記録として刻んだ『ともしび』が今後も、まさしく心の「ともしび」として末永く灯り続けることを願うばかりです。
■記念誌
本会では創立からの10年、15年、20年を期して、『記念誌』を発行してきました。それぞれ、会の歩みを振り返った記録のほかに、全会員による「思い出」が綴られています。また、その時点で実施したすべての山行と、参加した会員の名前を網羅しています。山行が会活動の本来の中身だとするなら、記念誌は会報とともにその活動の詳細な記録です。
これまで山岳雑誌『山と渓谷』『岳人』でも記念誌が紹介されてきました。 |
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