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涸沢周辺の紅葉を求めての今回の山行は、まさに紅葉真っ盛りの絶好の時季であった。深紅色のナナカマド、黄色のダケカンバ、常緑の這松、草紅葉が織りなす鮮やかな彩りがとても美しく見応えがあった。岩稜帯の山並が聳え立つ前穂高岳、前穂北尾根、奥穂高岳、涸沢・槍岳、北穂高岳の大きな自然に囲まれた素晴らしい光景を目の前にして、筆舌に尽くし難い感動を覚えた。
心に残る良い思い出の山行となった。 
◇実施日 : 2012年10月6(土)~8日(月) 2泊3日、 テント泊
◇参加者 : 7名 女性2 男性5
◇費 用: JR(あずさ回数券・往復)9,000円、バス(アルピコ・往復)4,400円、
         テント場500×2、共同食料他900円  (1人当たり)計 15,300円
◇行 程
6日 5:41我孫子 - 6:12日暮里 - 7:00新宿(特急スーパあずさ) - 9:39松本/10:35バス -
  12:00釜トンネル - 12:15上高地 / 12:55(先発隊) - 16:15 横尾キャンプ場 /(幕設営) 20:00就眠

7日 3:00起床/4:10 横尾出発 - 8:10涸沢キャンプ場(幕設営)/9:25涸沢小屋 - 12:37北穂高岳
  山頂/13:20下山 - 16:20涸沢/18:00夕食・21:00就眠

8日 4:00起床/6:20涸沢出発 - 11:20明神館前 - 14:00 上高地/14:40バスターミナル -
   15:45新島々/16:06 電車 - 16:35松本/17:18(特急あずさ30号) - 20:07新宿 - 21:30 我孫子
◇共同装備 :テント2張り、テントマット3枚半、コッヘル一式、ガス付コンロ2台、まな板(ベニヤ板)2枚、
         らんたん、LED(電池式)、他
◇個人装備 : 雨具上下、防寒着(秋山対応)、フルザック、サブザック、
 ヘットランプ、寝袋、個人マット、水筒、食器、タオル、医薬品、他
6日
参加メンバー7名全員が揃い、新宿駅へ向かった。松本行き特急あずさ(指定席)に乗車。時刻表どおり松本駅に到着。バスターミナル(松本電鉄)で上高地行きに乗り換える。連休初日のせいかバスターミナルは大勢の人で賑わっていた。バスも数台増発されたが、私たちが乗ったバスは超満員。観光客に混じり登山者の大きなザックも座席の後ろ側に満杯の状態で詰め込まれた。天候は時々晴れ、気温も暖かいが、汗をかくことなく爽やかな心地よい空気に包まれていた。バスは約10分遅れて上高地へ到着。その直後に帰路(8日)のバスの整理券をゲットしてから昼食を摂り、身支度を整えて横尾キャンプ場へ向かう。午後の出立になり、テント場確保のため健脚組3名に先行していただいた。横尾に着くと横尾大橋の下付近へ、先行組による2張りのテントがすでに設営されていた。夕食の7時ごろ、小雨がぱらついていた。(ここでの小雨が上部、穂高岳稜線に初冠雪をもたらした。)
7日
3時起床。テント撤収のあと身支度を整えた。朝食は行動開始の後としてヘッドランプの灯りを頼りに歩き出した。途中、本谷橋に差し掛かる頃にはすっかり明るくなり、屏風岩を見上げると朝日が射し込んでいた。今日の行動予定は、北穂高岳山頂を目指しているため、かなりハードな道のりであり、歩行時間も約12時を要する。いささか緊張気味であったが、涸沢キャンプ場には順調に進むことができた。見落としてしまいそうな涸沢小屋への分岐から入ると、間もなくしてテント場に着いた。テントは、パイネライトライン4~5人用とダンロップ4人用を使用。2張りのテントは並べて設営することができた。涸沢小屋の横から草付の斜面をジグザグの急な登りがしばらく続き、一息ついて、後ろを振り返ると前穂高岳を背景に、燃えるような紅葉が眺められた。その美しさに幾度となく見とれてしまい、なかなか前に進めないでいた。やがて、北穂沢ガレ場から南稜尾根に取りつく岩場のクサリや、ハシゴを越えると確実に高度を稼いでいることが一目。右手に岩稜帯ルートの東稜(ゴジラの背)が目下に見えるようになっていた。南峰付近に差し掛かると、一瞬の青空に急峻な松濤岩と山頂が見えていた。そこから間もなく北穂高岳の山頂(標高3106m)へ到着。山頂はガスに包まれていて、残念ながら何も見えなかった。昼食はお勧めの味噌ラーメンを皆で味わうことができた。麺のスープがとても美味しかった。小屋の屋根の雨樋からは、雪解けのしずくが雨のように流れていた。テラスでゆっくり過ごした後、下山開始。途中、みぞれが降ったりしたが、そのあとは晴れ間が広がり、紅葉がとても綺麗だった。眼下には涸沢のカラフルなテント村が一望でき、感無量の眺めであった。無事に下りてきて、強行軍と思われた目的を果たせたことに感謝し、皆さんとビールで乾杯、共に喜び合った。今宵の夕食は、レトルトの赤飯と野菜炒めである。いろいろな野菜がいっぱい用意されていたのでとても美味しく出来上がった。この野菜炒めにはどなたかが“紅葉炒め”と、名付けてくれた。夜空には、両手がとどきそうな「満点の星たち」が見事に輝いていた。

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8日
4時起床。今日は山行最終日、天候は最高の青空に恵まれた。朝食は昨日の残っていた野菜炒めにキャベツを足して温かい野菜スープができた。朝食の後、各自ザックのパッキングを済ませてテント撤収。途中本谷橋を経て、横尾山荘前に9時55分に着いた。これより先は上高地に向かって明神館前まで皆が一緒に歩いた。ここで時間的に余裕があったため、上高地バスターミナル午後2時集合と決めて各自別行動を取ることにした。明神池の湖畔にある穂高神社の奥宮では、北アルプス遭難者慰霊祭場が設けられていて、胸が熱くなった。厳粛な気持ちで手を合わせて遭難者のご冥福をお祈りし、そこを後にした。河童橋に差し掛かると、相変わらず大勢の観光客で賑わっていた。全員が思い思いにバスターミナルに集まってきた。帰路のバス乗車までには時間もあり、無事下山報告の電話を掛けることができた。バスは定刻通り発車。新島々駅から松本電鉄電車に乗り換えて松本へ向かい、特急あずさ30号に乗車して我孫子へ帰還となった。この度の山行に同行してくださった皆さん方に心から感謝いたします。
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