5月の山行

尾  瀬




下ノ大堀川沿いの水芭蕉 / 沼尻から浅湖湿原に向かう




≪山行報告⇔会山行≫
 

     
尾 瀬

尾瀬 (鳩待峠~山ノ鼻~見晴~沼尻~沼山峠)

【実施日】 2013年5月25日(土)~26(日)

【参加者】 5名(女性)

【コース&タイム】

5/25(土)
我孫子4:43・・柏4:47・・5:16上野5:43・・7:28高崎7:45・・8:33沼田8:40・・(タクシー)・・10:05鳩待峠10:40――12;10山ノ鼻12:45――13:45牛首分岐――15:10竜宮十字路――15:55見晴(下田代十字路)小屋泊   

5/26(日)
食事6:00/ 見晴、小屋出発6:45――8:45白砂峠下――9:15沼尻休憩所9:40――浅湖湿原――10:40大江湿原――11:15小淵沢田代分岐――11:50沼山峠展望台(昼食)12:30――12:50尾瀬沼山峠    バス12:50・・会津高原尾瀬口着15:00
会津高原尾瀬口 15:21発・・新藤原・・18:30春日部18:38・・19:18柏 /JR柏19:26・・19:30我孫子

【装 備】小屋1泊装備――雨具、防寒着、ヘッドランプ、スパッツ、軽アイゼン、ストック、熊よけ鈴、行動食、地図・コンパス、他・・・ (共同―ツェルト、ガス、コンロ、やかん)

【費 用】 19290円 (希望者は別に弁当代800円)                     原の小屋宿泊 1泊2食付 8500円   
我孫子~沼田(JR)2940円/ タクシー1人3000円/ 沼山峠~会津高原尾瀬口(バス)2340円/ 会津高原尾瀬口~柏(東武)2360円/ 柏~我孫子(JR)150円


 25日(土)晴れ  
 高崎を過ぎた頃から空が明るくなってきた。予定通り沼田駅に到着。予約の5人乗りタクシーで鳩待峠に向かう。運転手さんの軽妙な道案内に耳を傾けているうちに、車は尾瀬大橋を渡りメロディーラインを通過。戸倉を過ぎるとカーブの続く道は新緑の眩しい景色になった。10:05鳩待峠着。  
 軽く食事をとり準備体操の後、サブリーダーを先頭に出発。登山道は途中から雪に覆われていた。ぬかるみの箇所もあったが、滑らないように踏み抜きにも注意して歩く。暫く進むと樹間越に残雪模様の美しい至仏山が望めるようになった。木道脇には純白の水芭蕉が雪解けの中から顔を出している。夏の日に見たお化けのように大きな葉っぱの花とはとても思えないくらい小ぶりで可愛い。山肌にはピンク色のイワナシ、エンレイソウ、ショウジョウバカマ・・・ひっそりと咲いていた。水流の多い川上川を渡ると山ノ鼻はもうすぐ、ブナの林はカッコウが鳴いて風は爽やか、ビジターセンターの建物が見えてきた。山ノ鼻は残雪が多く足元が悪い。イワツバメが巣作りに忙しく飛び交っていた。休憩所は混雑していたので雪の中のベンチで昼食、風はなく気温は25度位。
 至仏山を背にして尾瀬ヶ原に入って行く。遮るものがなく2本の木道が延びて湿原の彼方に燧ヶ岳が聳えている。残雪の湿原を赤茶色に染める「赤渋(アカシボ)」という珍しい現象が見られた。木道の下には真っ白い苞に包まれた水芭蕉が点々と咲いている。遅い春を迎えた尾瀬ヶ原は広々として解放感があってほんとうに気持がよい。至仏山と燧ヶ岳を前後に見比べながら暫く歩いて牛首のテラス・ベンチで休憩。遠くの林は霞むような色合いで芽吹きが始まっている。空は青空、空気が清々しい。下の大堀川橋を渡るとすぐ先に水芭蕉の群落があった。雪の至仏山を背景に水芭蕉が一面に咲き誇る・・・こんな感動的な景色に出会えるなんて、なんと幸せなことだろう。この時期に同行してくれた仲間に感謝。竜宮十字路、沼尻川橋の周辺には花が多く、水芭蕉にリュウキンカの鮮やかな黄色が寄り添うように咲いていた。見晴に近づくにつれて至仏山が遠のいていく。15:55小屋着。  
 小屋の前のテーブルで「お疲れさまの乾杯」通りかかりの人に「女子会ですか、いいですね」と声を掛けられて、なんだか嬉しい気分になった。その後は近くを散策、キャンプ場に行く道には辺りをほんのりピンク色に染めて桜が咲いていた。
 夕食17:45  入浴   消灯21:00   

 26日(日)晴れ  
 6:45小屋を出発。白砂峠への道は樹林帯の木道にところどころ雪が残っていた。いくつかのグループに追い越されたが、5人の足並みは揃っていて快調。山肌の湧水に自生するワサビ、木道の脇に咲く小さな花々、芽吹きの景色を楽しみながら進む。峠への上りに差し掛かると辺り一面は雪景色に変わる。アイゼンを着ける程でもなく踏み抜きに注意して歩く。夏道は石がゴロゴロしていて歩きにくいが、雪がある方が却って歩きよいのかもしれない。白砂峠8:30着。針葉樹の林は静かで時折カッコウ、ウグイスの鳴き声が聞こえてきた。少し下ると視界が開けて白砂田代に出る。沼尻の手前までは残雪が多く湿原は雪景色だった。沼尻休憩所で尾瀬沼を眺めながらのコーヒータイムは最高。沼の静かな水面に雪がぽっかり浮かび、周りの景色を映し出していた。
 ここから先も樹林帯に入るとまだまだ雪が深く根開けも見られた。10:40大江湿原、ここでも咲き始めた水芭蕉に迎えられた。枯れ色の湿原にどこまでも続く木道、見上げれば燧ヶ岳が望める。雄大な光景に暫し見入ってしまう。すれ違う人も少なくのんびりと沼山峠に向かった。峠は雪が多かったが、先頭に上手くリードしてもらい難なく展望台に着く。ここで40分の昼食休憩、眼下に尾瀬沼が見えていた。  
 12:30出発、少し下った所で燧ヶ岳の見納めとなる。針葉樹林の雪道を調子よく下っていたところ、ドーンと大きな音がした。「カミナリだー」。山の駅沼山峠はすぐそこ。急いで下ったが、カミナリの音は1回限り。峠では丁度バスが止まっていた。発車ぎりぎりの時刻だったが、親切な運転手さんの配慮で予定よりひとつ早いバスに乗ることができた。  
 会津高原駅に向かうバスは車窓からブナの原生林を眺めることができるようにゆっくりと走ってくれた。青空に白い雲が浮かんでいる。あのカミナリは何処へ・・・。
 会津高原尾瀬口15:00着。15:21発の電車で4時間かけて我孫子に着いた。  
 花の季節には少し早かったが、その分人も少なく静かな尾瀬を楽しむことができた。何よりも天気に恵まれたことが幸運だった。



雪解けの水の中から 咲いたばかりの水芭蕉
残雪の湿原を赤茶色に染める「アカシボ」

天気も良いし、景色も良いし、言うことなし 
振り返えれば優美な姿の至仏山、その姿を池塘に映していた 
牛首のテラス・ベンチで・・・至福のひと時
水芭蕉が咲き始め木々は芽吹きの季節、枯れ色の湿原は何色に変わっていくのだろうか
山小屋が見えてきた もうすぐ見晴 
今日もみんな元気 
  
 
白砂峠にて
白砂田代 湿原は雪景色
尾瀬沼 周りの景色を映し出していた
大江湿原
展望台からバス停に下る途中で 燧ヶ岳の見納め
リュウキンカ
水芭蕉




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