11月の山行

熊倉山~酉谷山

熊倉山山頂の赤さびた山名標識/夕闇せまる酉谷山山頂にて
(マウスを乗せると写真がかわります。)

[会山行報告] 熊倉山~酉谷山 

実施日:2013年11月2日(土)~3日(日)

参加者:K(SL)、KN、T、N(L)、NI

行程:2日(土)
 天王台5:37=我孫子5:41=柏5:46=日暮里=池袋6:27/6:50 =西武秩父8:12  (池袋~秩父 特急指定席) タクシー 8:30=熊倉山(日野コース登山口)9:00/ 9:05---二股(690m)10:00---女性2人組に追い越される11:30---水場(1190m)11:45---笹平12:00---城山コースと合流12:40---熊倉山12:47/13:05---1440mP---1451mP(檜岳)---1452mP ---1650mP(小黒)16:18---酉谷山17:00/17:05--- 酉谷小屋避難小屋17:30---幕営地17:50
3日(日)
 起床4:00テント内で食事後 出発6:00---下降尾根とりつき行き過ぎ戻り、赤岩の頭方面への尾根下降点6:45---赤岩の頭8:40---矢岳9:40---1130m 10:45---1040m 11:45 ---962m(フナイド尾根の頭)12:19---送電線12:38---大反山巻き道12:48---武州中川14:50/15:06=お花畑15:16/15:51=池袋=上野=我孫子19:10

費用:交通費 乗3040+特1240(往復)+タクシー(3320×2台÷5人)1328
   +共同食・燃料等      合計 約6500円

個人装備:雨具、ライト、食器、シュラフ、個人用マット、行動食、水、防寒着、
共同装備:テント(モンベル6人用)、マット、コッヘル、食料
     コッヘル、ガスバーナー2、ガスカートリッジ2、他
地図:昭文社 奥武蔵、秩父、  地形図(三峰、秩父、雲取山、武蔵日原)
集中連絡先:SKさん

概況
 予想どおり、熊倉山から先は行きかう人もほとんどなく静かな山だった。予定通りの破線を歩くことができ久しぶりに地図を読む楽しみのある山行だった。
 
記録
11月2日
 当初の計画では秩父線の武州日野から歩く予定でいたが、西武秩父駅からタクシーに変更。このタクシー利用がなければ、我々のペースでは酉谷山へ明るいうちに登れなかっただろう。

☆複数の登山口・・・運転手まかせではだめ
 熊倉山までは、日野コースと城山コース、それに白久駅からの林道コースがある。林道コースは崩壊による通行禁止のため、水場を通る日野コースを歩くことにした。タクシーの運転手は登山口が2か所あることを知らず、運転手任せはだめだと判断、登山口に近くなったら左側の道路沿いを車窓からよく見ていると、「熊倉山 日野コース登山口」の小さな標識があり下車。タクシー利用により、一日の標高差1440mが、1200mになった。アップダウンがあるため、累積では、少なくとも1350m登ることになる。今日の日の入りは16:45。なんとか明るいうちに頂上へ着きたい。

☆日野コースで熊倉山
 登山口から1~2分で右側の斜面に上るルートがあって、登山届を出す箱があった、蜂に注意と書かれていた。笹平の近くの水場を超えたあたりで蜂の巣があるようだ。今年の9月にスズメバチの被害にあった登山者が、救急車で運ばれているのだ。
 登山道と寺沢川が近くなり、何度か丸太を組んだ橋を渡り返す。沢沿いでなかなか雰囲気のいい道だ。

10:00二股(720m)で休憩をするときに官舎跡を経て熊倉山とあるが、営林署の建物か?先頭はSLをお願いしたKさんでいいピッチだ。日の入りまでに酉谷の頂上に着くには、最低限の速さだ。二人連れの女性に抜かれる。日帰りで熊倉山だそうで、武州日野駅から歩いて来たとのこと。
 水場ではたっぷりと水を補充。目標としては酉谷山頂に着いて、各自1リットルは水が残っていることとしてある。水場からすぐに笹平となる。熊倉山頂に近づくにつれて傾斜がきつくなる。頂上は展望もなく、赤さびの鉄板に熊倉山と書いてあった。ここだけを目的とするのは面白みがない。

☆いよいよ破線ルートへ
 熊倉山からは、登山地図の破線となる。人が通った形跡が少なくなり足裏の感触が柔らかくなる。わくわくするルートになってきた。岩稜帯をいくつか越えていくが特に危険なところはない。ピークがいくつもあって現在地がわかりにくい。

 檜岳(といっても山名標識はない)から100m下り、鞍部から再び100m登る。1452mのピークを越して、尾根はいったん南に向き、今度は徐々に東に向きを変える。この付近はだだっ広くて、なんとか踏み跡をたどる。二重の稜線のようにもみえるが、地形図上では若干尾根が広くなっているだけだ。1650mの小黒のピークにたどりつく。16:18だった。日の入り(16:45)まであとわずかだ。
 この小黒付近は、迷いやすいということで、ネットなどにも書いてある。日の入り前に通過できてよかった。うす暗くなったら地形もわかりにくくなってしまっただろう。鞍部からは90m位登り、酉谷山の山頂。夕闇の酉谷山山頂で記念撮影、ちょうど17:00。私の修正計画では16:00予定だったので、一時間遅れだ。

ここからライトをつけて歩き始める。小屋まで15分くらい。稜線を東に10分程度進み南に少し下ったところにうっすらと小屋の屋根が見えた。小屋は満員のため、やむを得ず幕営地を探すことにして、小屋の前のちょろちょろの水場で、水を補給する。

☆幕営
 Kさんがテント場を探しに行ってくれた。Tさんも探してくれた。適地をみつけて、
さっそく新しい6人用のモンベルを張る。新しいテントで張るのに若干手間取る。しかしこの時期の幕営は寒くないので素手でもできるし楽なもんだ。張り終わったのに、ポールが1本余って、謎が残った。リーダーは、新しいテントの張り方くらい事前に確認しておくべきであった。(帰ってから確認すると、最後の1本は、テントの中央に外側からフライを張るのに使用するものだそうだ)
 夕飯は、Tさんの茄子炒め(シメジも)、こだわりのTさんは、油が、オリーブオイルでないのがいまひとつのような感想だったが塩分を欲している私にはちょうどいい味付だった。レトルトのハンバーグとパックライス。21時過ぎに就寝。

11月3日
☆下りの尾根
 各自朝食後、6時すぎ出発、尾根の長さ、全員のペースを考えて、計画(7時出発)より少しでも早い方がいいだろうということになった。リーダーは家で徹底的に地図を眺めて、チェックポイントを頭に入れてくるべきだ。今回も「日向沢の頭を巻いたらすぐに北側の稜線に登って、下山ルートを確認する。」それだけを頭に入れておけば、行き過ぎることもなかっただろう。200mほどもどる。「矢岳」と書いた小さな看板があった。看板のところから10mほど斜面を登り、尾根に乗ってから、下降点を探す。北西に少し登って容易に尾根の下降点を見つけた。テント場から武州中川駅までの標高差1350m、アップダウンも含めて、1500mくらい下り水平距離で10Km歩くことになる。
 
 尾根を下り始める。コルに「牛首」と看板があった。そこから40mの登り。岩稜の登りだ。1568mPにつく。赤岩の頭への登る途中で酉谷山の方をふりかえると、山の斜面に紅葉がきれいに見える。この付近はこの時期がいいようだ。
 
 矢岳には珍しく山名標識がありそのそばに、北西に下るルートを示す板があった。川浦渓谷の方へ下るルートもあるようだ。1150mで若干右寄りに尾根が曲がっている。だらだら下って、次の1040mくらいで休もうということで、なんとか登りつく。東側が開けていて、下の方に公園のようなのが見える。秩父さくら湖の一部が見えた。武甲山も見えるが、西武秩父線のほうからみるのと全然印象が違う。展望はいいが、植林したばかりで獣害防止?の金網が邪魔だ。地形図にある送電線をくぐる。大反山は巻き道に入る。結構長い巻き道だった。再び左に送電線が近づきまた離れる。大反山の稜線が低くなってきたと思ったら、左に小尾根があったが、方角が異なり、西に向かってしまう。全く違う方向だ。巻き道をもう少し歩いて、後はKさん任せで、どんどん下る。絶対に乗れないと思っていた予定の15:06 に乗れた。

☆西武秩父駅での失敗
 お花畑で乗換、西武秩父線の特急に乗るまでに9分しかないのに、疲れているメンバーを急かさずに歩き、直前で特急のドアは閉まってしまった。30分遅れで直通の池袋行きがあったからいいようなものの、完璧に計画通りにこなすというのは難しい。車内で乾杯のあと、意識がなくなった。
 
☆感想&今後の山行について☆
 酉谷山はいろいろなルートがあるので、四季おりおり楽しめる。一つの山でも登るルートを変えることにより、まったく新鮮な山となる。特にこの時期の黄葉は見ごたえがあった。久しぶりに、地図を見て歩くというコースを満喫した。読図を楽しんで歩く人が一人でも増えればと思う。今回はGPSを多用したが、この時期のこのコースなら地図とコンパスで道迷いもしないだろう。我々の体力から考えて、これからは、往復破線ルートは控えて、片道破線のルートくらいにした方が、より多くの人が楽しめるかも知れないと感じた。 
 2014年の秋には、タワ尾根経由で再び酉谷山を目指す計画である。尾根の途中にあるミズナラの巨木との再会も楽しみだ。
 
 SLのKさんに「帰宅したらペグをよく洗っておくように」言われた。テントの本体とかフライはよく干したり、汚れを落としたりするが、今回はふかふかの土の上に張ったためにペグにも土がついていた。Kさんに言われなければ土の付着したペグをそのまま管理者に渡してしまうところだった。

  中には傾きかけた橋もあったが、どの橋も全員問題なく渡る
熊倉山山頂、ここまでは何組かの登山者がいたが、ここからは我々の貸し切りの道となった  
   途中痩せ尾根もあったが、木の根がしっかり張り巡らされて、崩壊を防いでくれていた
岩稜っぽい所もところどころにあった   
  しかしほとんどが、歩きやすい尾根道だった
紅葉  
水洗いの後できれいになったペグ

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