8月の山行
 

マスキ嵐沢〈沢登り〉



 写真の上にマウスを載せると別の写真が出ます。


実施日:2014年8月16日
参加者:男性5人 女性1人 
            OS、KM(SL)、KY、SN、NT、NA(L)+会員外でTE(IK、NTは入渓点で雨模様を心配して帰る)
費用:電車(我孫子~新松田)2842円、バス(新松田~大滝橋)1180円、ジャンボタクシー(大滝沢~新松田) 10300÷6=1717円
        計5740円/人
コース・タイム:我孫子5:33-代々木上原乗り換え6:44-新松田8:01-富士急湘南バス8:10-大滝橋9:20下車-大滝橋9:30…マスキ嵐沢 
     入渓点9:50…スタート10:30……11:40先行パーティーを待つ 870m二股 昼食 12:10~12:30……稜線(1025mのコル)13:17/13:35…権
     現山13:50/13:55…1010m付近で方角間違いにより30分強のロス …大滝橋16:02…新松田17:20-- 


報告
 山行前に松田警察署のHPで、マスキ嵐沢で本年7月末に滑落遭難(骨折)で救助隊が出動した記録を見て、気が引き締まる。山行前日にFAXで松田署に登山届を送る。

 伊勢原あたりで電車の窓から見える大山は、頂上がすっぽりガスに覆われており見えない。青空も見えるので、何とかなってほしい。新松田からのバスを大滝橋で下車すると、雨がポツリと来た。とりあえず入渓点までということで、大滝沢沿いの林道を歩き始める。大滝沢とマスキ沢との出合は見えない。登山道は大滝沢の川床から少し登って再び沢に近付くと、そこは、マスキ沢となっている。ぽつりと来た雨が、この先集中的に降ってきたらどうするのか? という心配もあってか、IKさんとNTさんは沢装備になる前に、ここで帰りますとのこと。残念だけど、先日この近くのオートキャンプ場で集中豪雨のためキャンパーが流されたばかりだし、絶対安全だとも言えず、二人を見送る。
 入渓点~稜線までの標高差が395mで、早い人なら2時間もかからないはず。どの滝も登りやすく、快適な遡行を楽しめた。



 倒木も足の長いSNさんは軽く乗り越えて行く
 倒木も足の長いSNさんは軽く乗り越えて行く

        KYさん・・・ 私は濡れるのがいやだから
        SNさん・・・ズボンもびしょびしょだから濡れても
               大丈夫
 たまに沢を登るのはいいですねえ

 我々がもたついているうちに、5人くらいのパーティが先へ歩き始めた。雨もやんでしまったようだが、真夏のギラギラした太陽は、かくれっぱなしで水面がキラキラ輝くなんてこともなかった。
 この沢で2度目というSNさんは、するすると登っていく。室内壁のトレーニングなどに積極的に参加しているし、KYさんも細めのロープで念のためにSNさんを確保。確保と言っても、斜度の緩い滝なので、最悪の場合でも垂直に落下という危険性は全くない。



 傾斜も少なくて、あまりむずかしくない
 ちょっとだけ増した傾斜~滝


 スイスイ登ります
  先行パーティーに追いついてしまいました     安全第一


 870mの二股で昼食。この先、もうひとつ大きな滝があるはずで、最後の楽しみと思って登っていくと、先行パーティーが登っている。登り方を見ていると、中の一人二人が、初心者のようで、手とり足とり教えながらやっていて、時間がかかる。



 滝壺からとりつきます
 ここもスイスイ

 余裕のKMさん・・・かっこよく写してよ
 OSさん・・・俺はロープいらんよ

 最後の滝なので、登りたかったが、浮石の若干がれている滝の右側の斜面をよじ登って滝の上に出た。藪もなく、簡単に稜線に上がる。沢靴などを履き替えて、権現山へ人登り。権現山から南側の尾根を下山となる。権現山の山頂は、東西にだらっとしている。三角点はあるのかと探しに行ったがなかった。我々の下る尾根は、頂上の西端からあるはずだが、判然としない。  
 先頭を頼んだはSNさんで、真剣に下る方向をさがしている。私も尾根を探すが見えない。こういうのが一番難しい。斜面をやや右寄りに下り始める。1分もすると尾根のふくらみを感じるようになった。山頂からはこの尾根のふくらみが、木などが繁っていて確認しづらい。ガスっているので地形の全体像もつかみにくい。広めの尾根だけど、まあこのふくらみを外さないように、1050mでやや西寄りになり、1010mで西寄りの尾根と南尾根に分かれる。南尾根を、788mまで下って、東南の尾根に乗れば、再び大滝沢に出る。ポイントを押さえておけば簡単だ・・・・・間違えるはずがないと軽く考えていた。  



 さあ権現山から下山だ、方角いいんだろうなあ? 

 ところが、1010m付近で尾根が分岐する。SNさんがコンパスを合わせると、200度だというので、私も確認すると確かに200度(正確に合わせると190度)。SNさんを先頭に、下り始める。この尾根はほんとに標識とかテープ類が一切ない。地図読みのルートとか、バリエーションなどと言っても、テープの片りんがどこかにあったりはするが、見事に一つもない。踏み跡があるようなないような、斜面を下っていく。苔の下には岩があるような、かなり歩きにくい尾根になってきた。コンパスを確認すると、確かに200度で、合っている。KMさんが、「こんなルートはおかしい。」と疑問の声を上げたが、私は、こんなもんだろうと、さらに少し下る。TEが疑問を持って少し戻って様子を見るというので、全員にストップをかける。私もTEの後を追い、どうも西寄りの尾根に来ているようだということになり、再び全員に声をかけて、1010m点まで登り返す。標高で確認すると70mくらい下っていたようだ。ロスは35分くらい。
 先ほどより少し天気も回復して、視界が遠くまできくようになった。再びコンパスを合わせ直していると、ガスが晴れて南尾根がはっきりと現れてきた。なんでさっきはこの尾根が見えなかったのだろうか? 1010m点に達した時に地図とコンパスで方角を確かめたはずなのに。そこからは、悩むことなく順調に下る。広めの尾根が、850mくらいからは、狭くなってきて尾根らしくなる。あとは、788m付近でやや東よりの尾根に乗ればいい。SNさんも何度も地図を見ていた。無事大滝沢にぶつかる。見覚えのある景色となり、林道を速足で歩き、大滝橋 16:02 着。予約のジャンボタクシーに乗り込んで新松田へ。
 新松田駅前の居酒屋で、着替えなどをして、乾杯&反省会となった。 
     
【反省点】 1.前後のパーティーがいる時には、ゆずりあうとか、声を掛け合うと言うことが必要だろう。
  2.下りの尾根の分岐では地形図とコンパスで念には念を入れて確認したい。先頭・リーダー任せにしない。(どんな山でも同じこと)
【面白さ】 沢の登りも快適で難しい所もないし、ルンルンに登れる。沢2回目のSNさんが簡単に登って行ったステップが、どうしても滑って登れないようなところもあったり、水しぶきにあたりながら登るのも楽しい。沢よりももっとドキドキしたのが、下りのコースだった。会では初めてコースで、道標も赤テープも何もない。こんなに何もない所は初めてだった。地形とコンパスと地図のにらめっこ。斜度、尾根のふくらみ、尾根の分岐など、頭はフル回転でボケてはいられない。(NA記)


前のページ

トップページ