◆実施日:2015年8月28日(金)~30日(日) ◆参加者:男性3名、女性3名(計6名) ◆行程:
◆装備:テント泊一般装備(8人用大型テント+タープ各1張り、調理セットなど) |
30日、帰途に就いたばかりの、霧雨の中の大江湿原にて/28日、沼山バス停にて、これから尾瀬沼に向かう |
早朝、我孫子駅ロータリーをTKさんの車で出発。天気は曇りだが、雨の気配はない。メンバーは会員5名に国際山岳ガイド、倉岡裕之さんも一緒だ。 東北道を順調に進み、西那須野塩原IC経由桧枝岐村に向かう。道中、倉岡さんからアルツハイマー病予防に有効ということで昨年来取り入れておられる―グルテンと糖質を基本的に摂取せず、脂肪は体内に蓄積されず短時間でエネルギーとなる中鎖脂肪酸を多く含むココナツオイルを中心にとる、という食事法を伺う。体重は7kgほど減ったが、体調は良好。血糖値が大きく変化しなくなったので、空腹・満腹感をあまり感じなくなった由。また見せて貰った携行食も、ドライフルーツや魚介類のオリーブオイル漬けの小型缶詰などが中心で、小さく収まりながらカロリーも十分だとのことである。山の食事法としても興味深い話であった。 桧枝岐村近くの道沿いには、そば畑が点在し、白いそばの花が満開であった。11時前に村の老舗「裁ちそば本家七代目まる家」に寄り、おいしいそばで昼食をとった。 「裁ちそば」とは初めて聞く名前だが、村の郷土料理で、延ばしたそばを数枚重ね、布を裁つように手前に引いて切る、という切り方に特徴のあるそばの由。 まる家を後に、しばらくして御池駐車場に到着。車で運んだ共同装備を各担当者に分配・リパッキングの後、バスで沼山に向かう。沼山からはいよいよ尾瀬沼への歩行開始である。 登山道は木道と階段等でよく整備されており、歩きやすい。尾瀬沼手前の大江湿原では、7月にはニッコウキスゲの群生が見られるらしいが、夏の花は既に終わり、紫色が美しいリンドウやトリカブトなど秋の花が咲いていた。 途中何回か休憩をとり、尾瀬の空気と雰囲気を十分に堪能して、尾瀬沼幕営地には2時40分頃到着。当日はテント設営と夕食だけのゆったりスケジュールで、新品の8人用テントを初めて設営したが、新しいテントは実に快適だ。 設営が完了したがまだ明るかったので隣のテント台に席を移し、野外での宴会・夕食となった。 女性陣に用意頂いた特製イワシのみりん干し、メヒカリなどを焼き、まずビールで乾杯。更には地酒、ワイン、ブランデーなどで高級黒毛和牛の焼肉・すき焼きを頂くという豪華な夕食をとりながら、尾瀬の夕暮れのひと時をゆったりと満喫した。 山でこんなに豪勢な食事をとれるとは思いもよらず、女性陣に感謝々であった!! |
往路、桧枝岐村の手前で見かけた満開の、広大なそば(ソバ)畑 | 近寄って見ると、真っ白な、かわいい花を咲かせている |
桧枝岐村のそばの老舗「七代目まる家」 | 御池の駐車場。まだ余裕があった。1台千円也。 |
御池から沼山までの間の左側に見える広大なブナ林 | いよいよ、国有林 尾瀬 |
大江湿原の木道から尾瀬沼が見えた。 | 猛毒尾瀬トリカブトの花は意外に美しい。 |
オヤマリンドウ | 大江湿原のアザミ |
大江湿原のワレモコウ | 大江湿原で元気ポーズ |
1張り分しか空いていなかった大型のテント場。下の地図の22.・23の2張り分を占拠。 | 倉岡さんの話に耳を傾ける。普段なかなか聞けないことばかりだ。 |
アルコールも入り、絶好調。静かな森の中の時間が過ぎていく。 | 日暮れ前のテン場。焼いた魚をツマミに美酒― 贅沢の極み! |
MSさんが用意してくださった黒毛の岩手牛。おいしかったですねー。 | 日暮れ後のテントですき焼の夕食 |
予定では4時半起床、5時半出発で燧ケ岳をピストンすることになっていたが、前夜から降りだした雨が夜明け前に強まり、残念ながら登山は中止となった。これにより、朝食は前夜のすき焼きの残りにうどんを入れた温かい「うどんすき?」をゆっくりととることとなった。雨もまたよしである。 午前中はほとんどする事がなくなったが、男性3人は午後、沼山に到着する本隊と会津駒ケ岳登攀隊の装備搬送手伝いのため、空ザックを担ぎ昼前にテン場を出発、沼山に向かう。沼山峠から沼山バス停に下りしばらく待つと、一行が乗ったバスが到着し、見慣れた顔が姿を見せた。山で仲間を迎えるのは、何か嬉しいものである。早速、女性陣の荷物を中心に中身を分割してザックに詰め、登山口で記念撮影の後、1時45分頃沼山を出発した。 3時にテン場に到着したが、ちょうど同じ頃に大清水から三平峠を経由したHMさん隊も到着し、テン場は大勢による設営で急に賑やかになった。 タープ2張りを含め、計7張りのテントが用意され、夕刻からタープを使って25周年記念の宴が始まった。 まず各自が持ち寄ったアルコールとつまみで乾杯が始まり、女性陣で肉と野菜を運び上げて準備くださったカレーライスとサラダの夕食を頂く。学生時代のキャンプの食事もほとんどは、薪を拾い飯合で炊いたご飯とカレーだったなあと思いだしたが、やはりテントにはカレーがよく似合う。 2つ張ったタープはなんとなく男性陣、女性陣に分かれ、それぞれで話に花が咲いたが、倉岡さんが女性タープに移動され仲間に加わると、女性陣のオクターブが一気に上がったように聞こえたのは気のせいであったろうか? ともあれ宴会は続き、初秋の尾瀬の夜を30人近くも集まった山仲間で満喫したのであった。 |
2日目、沼山バス停で。装備搬送を手伝った他のグループのメンバーと。 | 小雨の大江湿原をテント場に向かう。 |
2張りのタープが25周年記念の宴会場 | こちらのタープは男子会 |
山での酒はうまい。 | カンパーイ! 倉岡さんと盛り上がる女子会 |
私も女性にワインの差し入れ。女子会が少しだけ盛り上がったカナ? | 雨に濡れたテント場。うっとうしいテント場だったが、「雨にも負けず!」。 |
朝起きると、また雨である。 我が隊は、前日中止となった燧ケ岳に早朝から登る計画だったが、この日も中止と決定。 また他の隊で予定されていた周辺散策に出かける人も多くなく、有志数名で尾瀬沼の周りを歩くだけにとどまり、早々に撤収となった。 車移動で時間の融通のきく我が隊は、時間も早いので温泉で汗を流そうということになり、R352沿いの日帰り浴の可能な湯を探しながらゆっくりと戻る。 最初に見つけた2つの温泉は、営業時間前とか混浴とかの理由でパス。3番目の南会津町、湯ノ花温泉の街道沿いにある弘法の湯は、男女別浴というので入ることにした。近くの星商店で町内4か所の公衆浴場共通入場券200円也を購入、3日間の汗を流しに向かう。弘法の湯は鄙びた町の浴場という佇まいが素敵な温泉で、湯温も比較的低く身体に優しい。しばしゆったりと身体を伸ばして温まったら、旅の疲れもとれた気がした。湯から上がり、さて身体を洗おうとするが、石鹸がない。仕方なく汲んだお湯をタオルに含ませ、ゴシゴシこすったらそれなりにすっきりした。ただ、温泉に入る可能性のある場合、余裕があれば携帯用石鹸・シャンプーなどを持参する方がよさそうだ。 星商店では産元直売の新鮮な野菜を売っていた。黄色いミニトマトの試食品が素晴らしくおいしかったので、残っていた最後の1袋に加え、試食品も袋に詰めてもらって購入。他メンバーも幾つか土産品を購入し、満足の様子げであった。 帰途、南会津町舘岩村にある、TKさんの旧友・大矢さんが独力で建造された山荘に寄った。コーヒーを御馳走になり、手製の真空管式アンプとスピーカーステムから流れる素晴らしい音色のCD伴奏でオカリナの生演奏を聞かせて戴いた。清々しい気分になって、8時過ぎに我孫子に戻ることができた。 「尾瀬らしい天気」といわれる雨中の行動が多く、皆様お疲れ様でした。次回はまた違った尾瀬の表情が見れることを期待しましょう。 (MT 記) |
沼尻休憩所。残念ながら、9月21日火災で焼失。 | 霧雨の大江湿原、グループ全員で。 |
朝もやの尾瀬沼 | 帰路に就く。霧雨の大江湿原にて。 |
尾瀬沼西端。朝もやの沼尻 |
湯ノ花温泉案内図。町の共同浴場が4か所ある。 | 湯ノ花温泉弘法の湯。建物のレトロな感じがよい。 |
弘法の湯近くにある「星商店」。 ミニトマトがとてもおいしかった。 | 大矢さんの山荘で。オカリナ演奏が素晴らしかった。 |