〈みどりのプラン---1月)

日光 散策




三本松~赤沼付近を歩く 太郎山、大真名子山が見える 右の峰は男体山

【実施日】2017年1月19日(木)~20日(金)
【参加者】男性2名、女性5名・・・ 計7人
【コース&時間】
19日 我孫子北口7:30→高速道路→日光市→明智平→中禅寺湖→竜頭ノ滝 11:30→光徳牧場11:50→湯元温泉寺→戦場ヶ原・三本松14:00→華厳の滝14:30→日光市「つがのき」泊15:00
20日 「つがのき」10:00→大猶院11:40→足尾12:30→元ラーメン店Mさん宅14:30→高速道路→我孫子市19:00~ 精算・反省会
【費用】 (1人当り) 宿泊費8,000円、車関係費用 8,800円、大猶院入場料550円 ・・・計17,350円+他飲食費

 当初、車関係費用の節約から一般道を使う予定にしていた。しかし、19日は快晴、20日は午後からみぞれ混じりらしい。ならば19日を有効に使おうと思い、高速道路を使い早めに日光へ向かう事にした。  

19日・・・・・
 日光では期待通りの青空。風もなく旅行日和。お互い、日頃の心掛けが良いからだと誉めあう。
明智平で休憩の後、中禅寺湖へ向かう。真冬の平日は道路もお店もガラガラでトイレも閉鎖されている所が多い。ゆっくり出来る反面、観光地に来たというような、ウキウキ感が沸いてこない。
 竜頭ノ滝の上流から茶屋まで真っ白な雪の上を歩く。何だかとっても良い気持ち。茶屋から見る竜頭ノ滝は水墨画の世界のよう。光徳牧場へ向かう途中、猿のペアを見た。食べ物には困らないようでふくよかな体をしていた。向こうもこちらを見つめながら、同じ思いを感じていたのかも知れない。
 湯元温泉に着き温泉寺まで行って見る。フワフワの雪の間からガスが噴き出し、近くまでトレースが付いている。じゃあ歩きましょう、とKさんにトップをお願いし歩き出すが、すぐにトレースは消えていて、あっさりと引き返す。今日は物見遊山の私達は、諦めも早い。
ろくに運動はしていなくても、お昼をとっくに過ぎた健康なお腹は悲鳴をあげている。戦場ヶ原の三本松で営業していた食堂を見つけた。お土産屋と食堂を兼ねた大きなお店の中で、客は私達のみ。ストーブの傍らでゆっくりと唐辛子入りのお茶と湯葉入り蕎麦を味わう。腹ごなしに戦場ヶ原をちょっと雪中ウォーキング。
 数十年前、出来もしないクロスカントリースキーでこの辺りを巡った。滑っているよりは転んでばかりいる私は同行者に置いてきぼりを食らった。雪原に只一人残された恐怖感が思い出される。でも、今の仲間は絶対にそんな薄情な事はしないと確信が持てる。
 初めて見る冬の華厳の滝はいかがなものか。まず滝上から覗く。皆から「オーー」と歓声が上がる。滝見台へ下りる。ここも水墨画の世界。だが、空に色があった。雲の中に白く月のように太陽が浮かび、雲の縁が虹色に彩られている。彩雲と呼ばれる現象だ。
 チェックイン可能な時間ピッタリに「つがのき」(出版健康保険組合の保養施設)に着いた。広大な敷地の中に静かに佇む洒落た別荘の雰囲気だ。山の会員がこんな豪華な所に泊まっていいのだろうか? 何だか後ろめたい。ここでも客は私達のみだ。早速、男性陣がビール片手に女性陣の部屋をおとない、第一次宴会の体をなした。小休止に温泉に入り、食堂にて本番の宴会。そして、また第三次宴会が夜遅くまで続いた。女性陣からは、テント泊と違い到着してから何もしなくて良いのが一番嬉しい。云々・・・。


 
三本松から戦場ヶ原に歩き出したが、すぐ行き詰まった 光徳牧場に至る慣れた道に右折した。木立がきれい

 
湯元で温泉を見に行こうと進んだ。湯けむりが上がっている 湯元の駐車場から見上げた前白根山~五色山の稜線

 
戦場ヶ原近くの車道から見上げた男体山 同左 旅行客は少なかった

 
華厳の滝の観瀑台で そのときに空が急変した 彩雲だ



三本松あたりの車道脇から。中央のコブ型の山が金精山、手前の山の最高峰が外山、鞍部を隔てて右側には根名草山、湯銭ケ岳が。

20日・・・・・
 談話室でコーヒーと会話を楽しみのんびりと10:00に出発。大猷院廟はここからすぐの所。東照宮に対し幽玄と「さび」を謳っているが、なかなか豪華で荘厳さに圧倒される。初めて訪れた人達もその美しさに見とれていた。
 この旅のテーマ「世界遺産で初詣」が叶った。銘々、何をお願いしたのだろう?

 お天気は持ちそうなので、TKさんが何度も唱えていた足尾の町を訪ねた。近代文化を支え銅山で栄えたこの町は今は荒れ果てて忘れ去られようとしている。枯れ木の山は雪に美しく覆われ、川は粉雪舞う下で飄々と流れている。町人も数人見かけ、廃墟と化した工場さえ見なければ普通の田舎の景色だ。
 足尾の松木沢の入り口に美味しいラーメン屋さんがあるからと、TKさんお奨めの店を探した。あいにく廃業されていたがお店はそのまま残されており、79歳のMさんは訪ねて来る人達のためにお店に電気を灯してここに座っているのだと言う。お茶を勧められ皆でお邪魔した。お茶と共に饗された山椒の葉の佃煮は特別な人のみに振る舞われるらしい。美味しいお茶のお相伴にあずかりすっかり長居してしまった後、帰宅の途についた。

 
「つがのき」の食堂 朝食が始まる 休憩室 時間があれば、ゆったりと過ごせる

 
施設の概観 2階建ての長屋 「つがのき」にお別れする

 
東照宮の参道 朝早くだからなのか、行楽客は少ない  大猷院廟の前の階段で

 
大猷院廟 厳かで、いまだ豊かな色彩を放っていた  足尾のラーメン屋さんに立ち寄った
「ぜひ寄っていって」と促され、正面のドアを開けた。

 
  会全体の平均年齢が上がり、ハードな山行に参加するのが難しくなった会員が参加しやすいようにと、観光を取り入れた「みどりのプラン」が発案された。テストケースの今回の企画 「みどりのプラン・日光散策」 は成功したのかしら? 
 絆が深まったと思える良い旅だった。ご同行の皆さん、ありがとうございました。 (2017/02/24 N・S)


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