12月の山行

鳳 凰 三 山

薬師岳2,780m~観音岳2,840m~地蔵岳2,760m)縦走・・・・・・




                                                                 ☆マウスを乗せると写真が変わります
                                「薬師岳の山頂(手前)」背景は北岳
     
                                                「朝焼けの中に浮かぶ富士」(鳳凰小屋方面から)



           
◆日程:2017年12月8日(金)~12月10日(日)  (冬季避難小屋2泊)

◆参加者: 男性4名 

◆コース・タイム: (日の出6:43 、日の入16:32 )

8日:我孫子5:53-新宿6:48/7:00(特急あずさ)-甲府8:28/8:40(タクシー)-夜叉神峠登山口9:40/9:55-夜叉神峠11:10/11:40-杖立峠13:20-苺平15:35-南御室小屋16:35 (避難小屋泊)

9日:6:00/8:50出発-薬師岳11:45/12:00-11:45/12:00-観音岳12:55/13:10-地蔵岳15:55/16:05-鳳凰小屋16:55(避難小屋泊)

10日:3:30/6:15-燕頭山8:15-御座石温泉11:35/11:40-韮崎 12:20/12:32-甲府12:44/14:25‐新宿16:03-我孫子17:12

◆費用:約15,000円(JR往復約8,500円、タクシー往復約4,500円、避難小屋2ヶ所1,500円、その他500円)

◆概要:
〇8日(金):曇り一時雪  歩行時間:6時間40分(計画6時間30分) 

 我孫子、柏、立川駅と、それぞれの予定の駅から合流。出発当日は、天気予報通り朝から曇り空で、10時前に「夜叉神峠登山口1,330m」から出発する。NMさんを先頭に順調な足取りでスタートしたものの、雪がいつ降り出すのか不安であった。約1時間半で「夜叉神峠1,760m」に到着する。その少し前から粉雪がちらつき始めたため、峠の小屋脇で上着やザックカバーなどの対応を済ませ、今日の目的地「南御室小屋」を目指す。辺りの積雪は10-20㎝程度で、軽アイゼンも要らなさそうだ。展望もないまま樹林帯に入り、尾根をひたすら登り、杖立峠を過ぎ、千頭星山への分岐のある「苺平2,515m」へ16時頃に辿り着く。そしてまもなく「南御室小屋2,440m」へ着くが、既に暗くなる時間帯で、10人程度は泊まれる避難小屋があり利用者もいない。幕営はやめて小屋を利用させてもらうことにする。ホッとした雰囲気の中で「闇鍋」をゆっくり楽しみながら歓談する。小屋の中の寒さは、ランタンやコンロの暖もあり防寒着で凌げるが、足の指だけはとても冷たく痛い。ホッカイロを足に張り付けて9時ごろに就寝する。外は綺麗な星空で、明日の天気は予報通り期待できそうである。



             出発準備 (夜叉神峠登山口にて

夜叉神峠にて(1)

夜叉神峠にて(2)

雪のちらつく樹林帯をひたすら

南御室小屋までもう一息!

南御室避難小屋

                  ○9日(土):晴れ  歩行時間:7時間45分(計画6時間30分)

 6時起床であったが、お湯を作る作業や出発準備に時間をとられ、9時の出発になる。出発時から軽アイゼンを付け、HTさんを先頭にして、先ず薬師岳を目指す。暫くは樹林帯であったが、まもなく森林限界になると、眼前に雪に覆われた白峰三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)や、仙丈ケ岳、甲斐駒ヶ岳が広がってくる。雄大な景観を十二分に楽しみながら稜線を進むと、建て替えられた薬師岳小屋が現れる。そこを過ぎて間もなく、だだっ広い頂上の「薬師岳2,780m」に到着する。山頂標識が抜け倒れていて、山頂の確定に時間がかかってしまったが、この辺りから見える雪を被った北岳バットレスの迫力に圧倒される。その後、少し下ってから登り返し、岩山を幾つか越えながら「観音岳2,840m」に到着する。正面に見える甲斐駒ヶ岳の姿も大きくなっている。観音岳を通過し地蔵岳に向かう。急坂の下りでは、北側のためか雪が深い。太腿の辺りまで雪に埋まりながらのラッセルに時間と体力を費やす。鳳凰小屋への分岐を過ぎてから私が先頭に替わる。50-80cmの積雪が所々に出てきて行く手を遮る。赤抜沢ノ頭の辺りからは、ここまであった踏み跡も無くなる。雪庇に気を付けながら痩せ尾根を進むと、「赤抜沢ノ頭2,750m」に着く。ここまで来れば、今日予定の鳳凰小屋までは1時間程度だろうと、少し気持ちが楽になる。賽ノ河原に下り、地蔵岳のオベリスク基部で一息つく。ここからは順調に進むと思われたが、直ぐの夏道で、雪の吹き溜まりに下半身が嵌まって大苦戦する。「鳳凰小屋2,382m」には17時に到着する。ここの避難小屋も10人くらいは寝泊まりできるが、幸い他には利用者がいないので、気兼ねなく利用させてもらうことができた。



朝の出発準備①
朝の出発準備②
南御室小屋
姿を現した仙丈ケ岳
新しい薬師岳小屋

八ヶ岳方面
北岳も眼前に

「巨岩群」①
迫力の北岳バットレス
「巨岩群」②
富士山もずっと一緒
観音岳にて
姿を見せた甲斐駒ヶ岳

地蔵岳が視野に入る
地蔵ヶ岳 オベリスク基部にて
賽の河原の地蔵群




〇10日(日):晴れ  歩行時間:5時間20分(計画5時間)

 今朝も朝から晴天である。小屋で軽アイゼンを装着し、6時過ぎに出発する。直ぐの所で、きれいな朝焼けを背景にして浮かぶ富士山が見えた。今日は最終日で、11時に登山口の御座石鉱泉にタクシーを呼んであるので、あまり遅れるわけにはいかない。しかし、行程にはアップダウンが多く、急坂も長いので、少しの油断もできない。下山途中にある「燕頭山2,105m」を経由して、予定よりやや遅れて「御座石温泉1,089m」に着く。たちまち噂の小母さんが登場してきたため、そそくさとタクシーに乗り込む。タクシー運転手は地元の写真愛好家で、地元テレビ番組に採用されたこともある富士山を始めとした、持参の写真を解説・披露してくれて、とても楽しい車中となる。
 今回が雪山初体験だったNGさんが順調な滑り出しができて何よりでした。また、参加の皆様には、3日間を通して大変ご協力頂き、感謝申し上げます。以上(KW 記)



夜明け前に鳳凰小屋を発つ

夜明けの富士のシルエット
御座石を目指して快調に下りる


急坂はゆっくりと
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