~~10月の山行~~
(北岳~間ノ岳~農鳥岳)
農鳥岳から振り返った間ノ岳(左)と北岳
実施日 | 2021年10月9~11日(2泊3日) | |
参加者 | 男性5人(TM、TK、HM、HH、FY) | |
行路・経過 | 1日目 | 我孫子5:42-5:55新松戸6:01-6:57西国分寺7:03-7:10立川7:21-(あずさ1号)-8:27甲府9:05-(バス)―10:58広河原11:26-14:31(休憩回数2回:17分+10分)白根小池小屋泊 |
2日目 | 白根御池小屋5:40-(計150分→実145分)-小太郎尾根分岐8:05-(計30分→実30分)8:36北岳肩の小屋(休憩20分)8:56-(計50分→実47分)-9:43北岳(休憩39分)10:22-(計55分→実68分/下りが24%遅い)11:30北岳山荘(食事休憩50分)12:20-(計45分→実49分9%遅い)-13:09中白根山(14分休憩)13:23-(計60分→実68分/下りが24%遅い)-14:38間ノ岳(休憩24分)15:02-(計60分→実75分/25%遅い)-16:17農鳥小屋泊 | |
3日目 | 農鳥小屋4:30-(計70分→実86分)-5:56西農鳥岳(25分休憩)6:11-(計50分→実37分)-6:48農鳥岳(25分休憩)7:13-(計40分→実33分)-7:46大門沢下降点(15分休憩)8:01-(計150分→実166分/内2回15分休憩)-10:47大門沢小屋(32分休憩)11:19-(計150分→実187分/内2回17分休憩)14:26大門沢登山口入口-(計30分→実49分)15:15奈良田第一発電所~バス~15:26奈良田温泉15:55発-17:25身延駅17:43~19:13富士19:28~20:14熱海20:18~21:55新橋22:00~22:42我孫子着 | |
携帯装備 | 秋山テント2泊登山の一般装備一式(詳細略) | |
費用 | 1人当たり食費含め約\17,000/内訳:交通費 \11,710(電車:\3,080+\1,020+\4,070)、バス:\2,190+\150+\1,200)、 幕営費:\1,900(2泊、1人分) |
注) |
1日目:予定では2時間35分の行程だが3時間30分かかり、休憩時間は昼食時間を入れて30分であった。歩行ペースとしては180/155=16%遅い歩行スピード(休憩時間を除外)。また歩行時間に対する休憩時間の割合は27分/180分は15%。 2日目:二日目の歩行ペースとしては482/450=7%遅い歩行スピード(休憩時間を除外)。また歩行時間に対する休憩時間の割合は147分/482分は凡そ30%にも及ぶことがわかる。 3日目:歩行ペースとしては510/450=13%遅い歩行スピード(休憩時間を除外)。また歩行時間に対する休憩時間の割合は145分/510分は凡そ28%。 ※1~3日間を合計すると、延べ歩行時間1172/1055=1.11で計画値より11%遅い歩行スピード、休憩時間割合は実施歩行時間に対して319/1172=27%となる。 |
プロローグ
白峰三山を計画するにあたって、私的には北岳~間ノ岳~塩見岳のコースを縦走したく、アンケートにて希望を提出したが、良く考えるとこのコースは非常にハードでしかも10年前に会山行で実施している。よって、その時参加された方は行かない筈で、又、高齢化している当会では参加者が集まるのか? という不安がよぎる。それで白峰三山縦走に切り替える。これなら2泊がデホルトであり、テント泊で計画する。しかし、重荷は必須で、塩見岳コース程ではないにしろ長時間歩行となりハードであることに変わりは無い。 白峰三山は日本屈指のアルプススカイラインである事は間違いない。私自身3回目だが常に感動を与えてくれる。今回の懸念は長い大門沢の下りで、1日で2200mの一気下りである。終バスの時間がやや早い。丁度10年程前の私が我孫子山の会に入会する前年に、同コースを縦走し、農鳥小屋から奈良田温泉まで下った実績があり、その時には広河内岳に寄り、温泉に入り、南アルプス山岳写真館にも寄って終バスに間に合った。10年前なので体力が違ったが、同行者2人は会社山岳会の先輩で当時も60代。終バスは当時30分程遅かったが、広河内岳往復を考慮すると十分間に合うと考えていた。やや楽観していたかも知れない。 |
1日目 当日は天気が良く、3日間の予報も良好で安心する。 甲府駅より広河原行きのバスに乗る。このバスは2時間弱と長いが、睡眠不足解消には丁度良い。長かったが、ようやく登山口の広河原に着く。こらから南アルプスの核心部に入っていくと思うと、身が引き締まる。 本日は午後から歩き出すので、中腹の白根御池小屋まで約3時間の行程で、比較的楽な行程である。しかし、樹木林の急登ということで、侮れない。 SLのHTさんを先頭にTKさん、HYさん、TUさん、FRの順で歩き出す。テント泊のせいか全員が重荷で、20㎏近くある。すれ違う登山者に重荷を同情される始末である。やはり樹木林の急登で汗を絞り出したが、ややあって白根御池小屋に着く。ここは北岳までの丁度中腹でオアシスのような所、テント泊にピッタリである。 ビールのジョッキを片手に、おでん鍋でゆっくりくつろぐ。この日が一番時間にゆとりがある筈なので、これからのハードな行程に備えてゆっくり休息する。 |
出発点の広河原で
白根御池小屋で夕食
白根御池小屋のテント場
2日目
本日は核心部。ゆっくり休息したつもりであったが、いつもながら良く眠れなかった。他のメンバーも同様の感じである。やはり話をするのも億劫な位くたくたに疲れていた方が良く眠れる様だ。 先ずは北岳に向かって、2時間半の急登である草すべりを登る。ここは急登ではあるが、夏は三色刷りのお花畑で大変綺麗な所である。秋でもリンドウ等の紫色の花が綺麗かなと思っていたが、咲いていなかった。 草すべりの急登を抜け、ようやく小太郎尾根分岐に着く。ここからは大展望で、甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳の雄姿が素晴らしい。途中、北岳直下の肩の小屋を越え、岩場を越えたら遂に北岳に着く。さすがに日本第二位の高峰。展望は抜群である。ちなみに私は北岳との相性は抜群で、5回目にも関わらず全て快晴である。下では雨でも山頂だけ晴れていた時もあった。 |
大展望の小太郎尾根分岐
甲斐駒ヶ岳の雄姿 ➡拡大写真
北岳山頂
北岳からの仙丈ケ岳の雄姿 ➡拡大写真
写真を撮り、展望を楽しんだ後、名残惜しいが北岳を後にする。途中の鞍部にある南アルプス最大の山小屋の北岳山荘に着く。ここで軽く昼食を採り、水を補給して今後に備える。 次に向かうのは日本第三位の高峰である間ノ岳。どっしりとした巨体の峰で、山頂が広かった記憶がある。その間、中白根山に着く。3000m峰にも関わらず、2つのビッグネームに挟まれ不遇の山である。中白根山から約1時間。間ノ岳の巨体を目指して急登が続くが、ようやく間ノ岳の山頂に立つ。もちろん展望抜群で、甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳はもちろん、鉄兜の様な塩見岳の雄姿が見える。 これから今回の宿泊先である農鳥小屋に向かう。1時間程度であるか、ちょっと歩くと小屋が見える。何か直ぐの様に感じるが、急下りで結構距離がある。一昨年の雲ノ平山行の鷲羽岳の下りを思い出した。 農鳥小屋に着いたのは16時頃。農鳥小屋の名物親父さんにいきなり“ちんたら歩いているんじゃない”と怒られてしまった。到着が遅いのが気にいらない様だ。まあ、事前情報でこの親父さんのことは良く聞いていたので、予想通りで気にはならない。聞くところによると、口は悪いが登山者思いでファンが多いとのこと。 農鳥小屋のテント場はやや狭かった(実際は遠くに第二テント場もあった)が、不自由は感じなかった。 |
3日目
最終日は長い下りで、終バスに間に合わせるため未明に出発する。本日も天気は良いが、風が強い。おかげで帽子が飛ばされてしまった。西農鳥岳あたりで御来光かなと思っていたが、その前に明るくなっていた。 西農鳥岳を越えて、最後のピークである農鳥岳に着く。ここは今回で一番展望が良かった。富士山が裾野まで綺麗に見える。塩見岳が大きく、その後ろに憧れの双耳峰笊ヶ岳がはっきりと見えた。 大門沢下降点より長い急下りに。初っ端ザレ場の急下りで歩き難い。目標点の大門沢小屋迄は遠い道である。沢を渡って小屋に近づいてきてからも未だ遠く、そこから1時間位でようやく大門沢小屋に着く。何となくホッする小屋である。 大門沢小屋で若干くつろいだが終バスの時間もあり急ぐことにする。但し、計算上ここでは1時間程度余裕があると見ていた。この先は良い道が続くと記憶していたが、やせ尾根や渡渉もありややてこずる。ようやく吊り橋に着いて登山口に近くなったが、第二吊り橋が架け替えられていて通行止めになっていた。迂回ルートになっていて時間をロスする。登山口に着いたのは終バス90分前であるが平坦道路でコースタイムが60分なので油断しなければ十分間に合う。しかし、ぎりぎりになってしまったのは私の楽観に因るものだと思う。中間点の第一発電所から丁度良い時間のバスに乗れて奈良田温泉まで楽をすることができた。 奈良田温泉から終バスで身延駅から富士経由で帰路につく。ビール片手に山行の余韻に浸りながら。 |
まとめ
天候に恵まれ、展望は最高で良い山行となった。 但し、重荷のハードなコースのため、かなりの疲労感があった。この素晴らしい展望を楽しむため、ゆったりとした計画にした方が良かったかも知れない。 <その1>同じ行程で小屋泊とする。 <その2>テント泊なら1日日程を延ばして(1泊目:白根御池小屋、2泊目:北岳山荘、3泊目:大門沢小屋)ゆったりとした行程とする。 我孫子山の会も高齢化している現状で、今後はもう少し会員が参加しやすい山行にシフトすべきかも知れない。 危険管理の考慮もまずかったと思われる。終バスに遅れた時の対策(下部温泉迄のタクシー手配方法及び帰路時間の確認)が抜けていたと思う。 まあ結果オーライではあったが、今回の山行はコストパフォーマンス的には最高で2万円以内であった。あたかも学生の山行の様だ(歩行ペースはずいぶん遅いが)。 参加された皆さん。山行では大変お世話になりました。どうもありがとうございました。
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