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当日は晴れの予報に反して曇りの空模様、国府津を過ぎた辺りから降りだした雨は、大したことはなく次第に小降りになった。熱海駅から予定のバスに乗車、姫の沢公園下車、ビジターセンターに寄ってコースの説明を受けた。 アスレチックコースの中を進む。辺りはガスっていて周りの景色は白く霞んでいる。ガイドマップと標識の番号を見比べながら林の中を登って行く。途中で標識の見落としに気付く。園内マップで確認して紅葉谷に向かう。足元にはアザミ、アキノキリンソウ、シラヤマギク・・・可憐な秋の花が多く見られ、整備された歩きよい道が続く。 峠の芝生広場に着く頃には青空が見られるようになり、ここから階段を登ると360度のパノラマが望める十国峠に着く。山頂駅展望台の広々とした眺めのよい場所で昼食をとる。ここは私たち6人だけ、3密を気にすることなくお昼のひと時を楽しんだ。残念ながら富士山は雲に隠れて見えなかった。 十国峠を後にして岩戸山に向かう。幟旗が続く東光寺の参道を過ぎると笹藪の中を切り開いたトンネルのような道が続く。急斜面を超えれば緩やかな落ち葉を踏みしめる気持ちのよい山道になり、笹の茂る中をひと登りでテーブルとベンチのある岩戸山山頂734mに到着。眼下に広がる熱海市街、相模湾、伊豆大島、初島・・・素晴らしい眺めだった。空は青く深呼吸したくなるような爽やかな天気になってきたが、ここでも富士山を見ることはできなかった。 復路は泉・湯河原へ下る分岐まで戻る。途中でススキが茂る雰囲気のよい草地の広場で休憩。ススキの穂が日差しを浴びて銀色に輝き、広場の先は眺望が開けて相模湾の景色を望むことができる。 分岐からは林の中の静かな登山道となり「日金山ハイキングコース」の標柱を所々で見かける。道なりにある苔むした石仏は一体ごとに異なる表情の仏様だそうだ。小石や木の根で滑りやすく歩きにくい箇所もあり、足元に気を付けながらひたすら下る。緑が深く林の中は薄暗いが、時折ヒノキの幹に木漏れ日が差して辺りが明るくなる。沢にかかる丸木の橋を渡りながら進むと小さな滝に出会う。水源地の施設を通り過ぎて沢沿いの道を下ると間もなく日金山登山口に至る。 ここからは舗装された車道歩き、バス停までの30分は長く感じられた。 バスで湯河原駅へ。16時51発・東京行に乗車、新橋乗り換えで帰路につく。 |