和名倉山 山頂
     
  【プロローグ】
 和名倉山は奥秩父の奥地にある山で、200名山にも関わらず登山者が少ない不遇な山。交通の便が悪く、山頂の展望が無いことに因ると思われる。丁度10年前に会山行で実施していて、その時は秩父側に降りているが、コロナ渦の影響もあってか秩父側のルートは荒れていて、非常に解り難いとのこと。よって往復ルートを採ることとした。
【1日目】:
 当日は天候も良く、明日の予報も良好。おまけに12月とは思えぬ暖かさだ。ラッキー。北柏でメンバー4人が揃い、塩山まで長時間電車の後予約したタクシーに乗り込む。登山口の三ノ瀬は一軒民宿“みはらし”があるだけ。登山口からSLのKNさんを先頭に、TKさん、IHさん、FRの順で歩き出す。登山口が既に1270m標高があるので、登りも緩やかだ。奥秩父らしいうっそうとした森が心地良い。午王院下、午王院平を経て分岐点である山ノ神土に着く。・ここで軽く昼食を採る。笠取山との分岐点になっているが、和名倉山に向かう道は最も細い道。案の定この先は笹ヤブで片側が切れている箇所もあり油断できない。この笹ヤブはかなり長く、抜けるのに一時間程要した。今回山行で一番の難所であった。この先、富士山の展望が広がる明るい尾根になりホッとする。西仙波を経て展望の良い東仙波に着く。この頃、日没前になっていて、幕営予定地の八百平迄はかなり遠い。この先幕営適地があれば、そこで幕営ということにする。丁度吹上ノ頭の手前に幕営適地があった。やや窮屈で下の切り株が気になるが、ある程度は仕方ない.おでん鍋をつつき乾杯して明日に備える。しかし、12月の2000m峰と思えぬ程暖かい夜で、防寒着が全く不要であった
 
     
 今回歩いたコ-ス
 
 出発点の三ノ瀬登山口
 山ノ神土付近の遠景
 もうすぐ山ノ神土
 山ノ神土から見る富士山
  苦戦した笹ヤブ
 東仙波山頂に向かう
 見晴らしの良い東仙波山頂
 富士山の見える稜線 
     
  【2日目】:
 予想通りの晴天で、気持ちが良い。これから荷物を置いて山頂に向かうが、やはり空身は楽だ。途中に幕営予定であった八百平を通ったが、広い平地で幕営にはうってつけの場所。昨日ここまで行けなかったのは残念であった。ややあって二瀬分岐に到着。直進すると秩父側に降りる道で、右折して山頂に向かう。うっそうとした森の道で、暫くして和名倉山山頂に着く。山頂は展望が利かないのは事前情報で認識していたが、苔むした何となく風情のある所だ。
 ここからは下山。テント場に戻り、テントを撤収する。又、重荷に戻り辛い。東仙波、西仙波を経て富士山の展望の良い気持ちの良い草原を抜けると、いよいよ往きに苦戦した笹ヤブだ。承知はしていたがやはり長く大変な道だ。一時間位苦闘して、ようやく山ノ神土に着きホッとする。ここ迄来ればあとは良い道なので一安心だ。帰りは将監小屋経由とし、拠点の将監峠を経で将監小屋に着く。小屋は期間外につき閉鎖中であり、一部無人開放もしていない様子であった。
 ここからは車が通れる様な広い道で、タクシーを予約して三ノ瀬に向かう。長い下山道を歩き、ようやく三ノ瀬に着く。タクシー側には民宿みはらしと言っていたが、上部にみはらしの駐車場があり、タクシーはそこで待っていたとのこと。この行き違いにより、時間をロスしたのは残念であったが、何とか塩山駅に着き、山行は無事終了した。
 
     
和名倉山 山頂に向かう 二瀬分岐
 幕営予定地であった八百平
 奥山の趣のある和名倉山山頂
 
 
 動画です(クリック)