3月の山行
 

湯檜曽川 雪上訓練

湯檜曽川原から谷川連峰

実施日:2024年3月16-17日(土・日曜)
参加者:男性:TBSL、HT, MH、MKCL、YH  5名
     女性:MN, MS, MT 3名  (合計:8名)
行程
【16日(土)】我孫子(6:48)⇒柏(6:54)⇒上野(7:23/7/33)⇒籠原(8:43/8/45)⇒高崎(9:17/9:28)
     ⇒新前橋(9:38/9:44)⇒水上(10:39/10:45)⇒(バス)土合橋(11:08/11:34)
     ⇒休憩・昼食(12:45/13:05)⇒テン場着(13:55)設営(14:00/15:45)⇒訓練(16:30/17:30)
     その後夕食 就寝22:00
【17日(日)】起床(5:30) 朝食(6:30-7:30) 訓練(7:40~10:45) 昼食後 撤収 テン場出発(11:45)
     ⇒土合橋(12:55/14:07) ⇒(バス)水上(14:25)
     駅前で打上げ(14:35~15:30) 水上発(15:53)⇒ 我孫子着(19:36)
費用: 8,440円/名 (ジパング利用者:6,580円)
     内訳 JR:6160円、バス:1600円、食材/燃料費:680円、その他:行動食、嗜好品、打上げ費用等
装備: 共同: テント(6-7人用、4人用)各1、マット5、スコップ2、コッヘル1セット、ガスコンロ2、
     ランタン2、燃料、ロープ, Tバー等
     個人: シュラフ、マット、ストック、ピッケル、スリング、カラビナ、スパッツ、食器、飲料 等


湯檜曽川での雪上訓練は、コロナ時代を含め暫く実施できていなかったが、今年は
初参加者2名に加え、雪中テント泊愛好者等6名の計8名が集まり、久しぶりに雪にまみれたテント生活と、雪上訓練を実現することができた。

       

《初日》 
2月の暖冬で雪が少ない事を懸念していたところ、当日水上駅前の積雪はゼロ。バス車中から眺める道沿いの景色も積雪が殆どなく、果たして雪はあるのか?と心配する程であった。しかし登山口手前の山を越えたあたりから、周囲の景色がガラッと変わり、土合橋登山口付近には充分な雪があって一安心。                  
天気はカラッと晴れて風もなく、素晴らしい日和である。雪の状態は、少し湿ってやや重いが歩き易い。 初参加の2人も、しっかりとした足取りで歩いており全く問題は無さそう。ただ例年に比べると、やはり積雪量は多くはないようで、川面が現れて徒渉の必要な場所が3か所あった。
途中休憩・昼食をはさみ2時間程歩いた疎林帯で、傍に手ごろな傾斜地のある幕営適地を見つけ、テントを設営した。
持参のテント2基を立ち上げた後、夕食までの時間を利用して初日の訓練に入る。

訓練メニューは、傍の傾斜地でのツボ足・ピッケル使用の歩行。傾斜地は斜度40度位。前週あたりに降ったと思われる深くて重い雪面に、デブリが混じって所々に大きな凸凹がある。雪が深いので、歩くと脚が埋まってラッセルのようだった。 新人2人も深い雪の中、登り・下り、及びトラバースを熱心に繰り返す。
暫くすると身体が温まって調子が上がって来たが、日没が近づいたため1時間程で訓練を終了した。
 
夕食の準備は、先ず給水から。 幸い近くに川の開口部があったので、協力して鍋やプラ袋等で川水を運んだ。清流の水は、コンロで雪を溶かしたものより格段においしい。
湯を沸かし乍ら、先ずは乾杯。 テントで飲む酒は、あまり飲めない自分でも格別にうまい。ランタンの灯りと、狭い空間で同じ空気を共有するテントの雰囲気がそうさせるのだろう。酒好きでなくとも「至福の時」である。
当日の献立のスタートは、各自持ち寄りのおつまみ類と、MSシェフが予め準備頂いたれんこんの煮物。次いでシェフによるキムチ鍋と仕上げのキムチうどん。テントでの鍋は身体が温まり、冬にピッタリの絶品。
アルコールが回り、腹もくちくなっての談論風発、種々お喋りに時の過ぎるのを忘れる雰囲気だったが、翌朝の訓練本番に備え10時就寝と相成った。  


徒渉地点手前 美しい遠景

あずま家前で休憩

谷川連邦を後ろに記念撮影

幕営適地を求めて歩く

徒渉

テントが張れた

テントのともしび


《2日目》 
5時半起床。前日のキムチ鍋の残りにアルファ―米を加えた雑炊を作って頂き、お腹と身体が温まって訓練準備OK。   
7:40から訓練開始。曇り空だが風もなく、コンディションは上々である。                
まず傾斜地で、スノーバーとピッケルによる支点設定と、フィックスロープを用いた斜面の登り・下りを。
次いで各自が簡易ハーネスとカラビナを装着し、ロープによるローワーダウンを繰り返し行った。ローワーダウンは、本来ロープを出さないと下降が難しい場面で使われる技術であろうが、当日の様な斜面とふかふか雪でも一度経験しておけば、更に厳しい事態に直面した際にもきっと役にたつ事だろう。 

雪面でのロープワーク講習に続き、平坦地でTBさんの指導により簡易担架を作成。遭難者役のHTさんを載せて6人体制で運んだが、後から写真を見たら運ばれるHTさんの妙に楽しそうな顔が印象的だった。


訓練―雪の急斜面の下り

訓練―ローワーダウン

訓練―簡易担架を作る

訓練―簡易担架での搬送

さらば湯檜曽川  出発前に整列

そんなこんなで約3時間の中身の濃い訓練を無事終了。テントの撤収作業を終え、土合橋の登山口まで前日と同じ道を戻った。
土合橋では、時間の余裕を見過ぎて1時間超のバス待ち時間が生じた。時間つぶしにロープワークの復習を行うなどをして、やっと来た満員バスに乗車。
水上駅近くの店で、名物のひもかわうどん風のうどんとビールで打上げを行い、充実した2日間の雪上訓練を終える事が出来た。


講師を引き受けて頂いたTBさん、食事係のリーダーMSさんには大変お世話になりました。
改めて御礼申し上げます。
参加された新人の方には、今後の冬山登山の礎を築く雪上訓練になったと思います。
またベテランの方々も熱心に訓練に参加頂き有難うございました。
楽しく豊かなテント生活を含め、雪まみれの2日間を楽しませて戴きました。  
皆さん本当に有難うございました。 

MK 記 


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