4月の山行
天城山
天城山(万三郎岳)山頂で
実施日 | 2024年4月7日(日) | ||
参加者 | 男性3名、女性2名 計5名 | ||
行程 | 天王台(5:38)→我孫子(5:42)→上野(6:15/6:20)→熱海(8:19/8:26)→ 伊東(8:49/8:52) →(タクシー)天城高原ゴルフ場(9:30/9:50)→四辻(10:20/10:25)→涸沢分岐(昼食12:15/12:35)→八丁池分岐(13:30/13:35)→万三郎岳(13:40)→万二郎岳(15:30/15:50)→四辻(17:00)→天城高原ゴルフ場(17:20/18:20)→(タクシー)伊東駅(19:00/19:14)→熱海(19:36/19:42)→上野(21:35/21:44)→我孫子着(22:17) | ||
装備 | 春山の日帰り一般装備 | ||
経費 | JR:休日おでかけパス2,720円 小田原⇔伊東 690円 X2 小計4,100円(ジパング利用者 3,700円) タクシー:(伊東⇔天城高原ゴルフ場往復各2台分÷5)6,700円 合計 10,800円 (ジパング利用者 10,400円) |
前夜まで 最終判断日の天気予報が、それまでの雨模様から「雨は夜明け前まで。昼間は曇り」に好転したので実施を決断した。 ▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽【山行】 伊東駅から予約しておいた2台のタクシーに分乗し、約40分で登山口のある天城高原ゴルフ場駐車場に到着。事前情報では登山道にヌカルミありという事で、全員スパッツを装着して歩きだした。 見ると登山道入口にバスの時刻表があり、伊東駅行きの最終便時刻が、事前調査のものより約1時間早くなっている。つい半月前にNETで再確認していたので、アレ? と思ったが、「予定通り歩ければ約40分の余裕があるし、仮に遅れても途中でタクシーを予約すれば良い」と左程気にも留めずにいた。しかし、これがその後の騒ぎの序章とはその時は考えもしなかった。 ~上り~ 登山口から第1のチェックポイント「四辻」までは、小さな登り下りが連続する。 天気は無風で気温はやや高め。汗をかいたので、ここで衣服調整をして再出発。 次のチェックポイント「涸沢分岐」までは、コースタイム約1時間のトラバース気味の登りで、ヌカルミ道が多い。 登山道沿いには、木肌が白くすべすべした「ヒメシャラ」の木や、満開の「アセビ」の花の群生が所々に見られて目を楽しませてくれる。しかし天気予報があまり良くなかったせいか、登山者は少なかった。道は急斜面や一寸した岩場を登ったり降りたりを繰り返す。天気が良ければ、富士山が見えるポイントがいくつかあるようだが、ガスで全く見えない。道は所々迷い易い箇所もありで、涸沢分岐到着時点で計画から45分遅れていた。 コースの半分に満たぬ地点で45分遅れだと、終点で90分以上の遅れの可能性があり、終バス時刻が少し気になり始めた。よって昼食休憩時間を予定より10分早めて出発する事とした。 1時間程で天城山最高峰の万三郎岳山頂に到着。山頂は小さな広場だが、周りを樹木が取り囲み眺望はない。休んでいると、2人連れの外国人が英語で話しかけてきた。聞くと、ドイツから来て日本での7週間の休暇を楽しみ始めたところと。我がメンバーにはドイツになじみの深い人も居て話が弾み、一緒に記念写真を撮ったりした後、万二郎岳に向かった。 万三郎岳直下の下降道は当日一番の急斜面。その道が終わると、アセビが両側に茂る尾根道「アセビのトンネル」になる。ここはとても気持ちの良い道で、好天に恵まれればルンルン気分で歩けるだろう。しかしその後万二郎岳山頂までに、結構急傾斜の登りもあって時間を費やし, 山頂到着時点で計画比約50分の遅れとなっていた。
~下り~ バスの時間が更に気になって、山頂でバス会社に電話確認したところ 、4月1日に改定があり、登山口の時刻表が正しいとの事。最終便に間に合わせるには直ちに出発し、ほぼコースタイムで歩かねばならないが、ヌカルミ道の下降や当日の歩行ペースを勘案すると殆ど無理に近い。無理は危険と判断し、タクシーを呼ぶこととした。 往路利用したタクシー会社に電話をすると、当日は日曜日で大変混んでおり、配車できるかどうかその時点では確約できない。1時間後に再度電話してほしいとのこと。 ややとばしてきたので、タクシーに乗るならゆっくりしたいとのメンバーの希望があり、長めの休憩をとってから下山を開始した。 途中、先ほどのタクシー会社の要請に従い状況を問い合わせたところ、実働車の数が少なく配車は無理とすげなく断られた。 そこで他のタクシー会社の電話番号を教えてもらい問い合わせてところ、「登山口は営業管轄域外で車は廻せない」とこちらも断られた。 「さあ困った。タクシーが無ければ帰れない。どうするか?」となった。 ------------------------------------------------------------ その状況を皆に説明し、歩きながら対応策を考えたら、次の様なものが出てきた: 1) 先ずゴルフ場駐車場にもどり、そこで以下の可能性を探る。 ① ゴルフ場に事情説明し、伊東までの交通手段のヒント、できれば協力を要請。 ② 駐車場にある車に頼み込んで、免許証所持者1名を伊東まで送って貰い、レンタカーを借りて戻って来る。又は女性2名を伊東駅まで送ってもらい、先に帰宅してもらう。 ③ 往路の山の舗装道路沿いの、国民宿舎等宿泊施設迄歩き、宿泊を頼み込む。 ④ 全部ダメなら伊東駅迄歩く(後で聞いたら、たとえ迷わずに歩いても6時間以上。夜道を歩くのは交通事故他の危険あり、現実的には無理だったろうと) 2) いずれにせよ、ゴルフ場駐車場まで行って状況を確認せねば、ことは始まらない。駐車場まで行き、その状況を見て何がベストか考えよう等。 ------------------------------------------------------------ 道中あれこれ方法を話しながら歩き17:20駐車場に到着したが、当然バスは終了。ゴルフ場もすでに灯りが消えており、朝には多くの車が駐車していた広い駐車場には、軽自動車が1台しか残っていなかった。その所有者が間もなく1人で戻って来たので事情を話し、1名を伊東まで送ってもらえぬかと頼んでみたが、伊東とは反対方面から来た人。且つ相当歩き疲れた様子で断られてしまった。 それにより第三者による輸送の可能性は消え、その方法では伊東まで誰も行けない事に。日曜日の夕刻で、タクシー会社の営業終了時刻も迫っているのでは?と懸念される事態であり、このままタクシーが見つからなければ当日中に帰宅できず、途中宿泊または駅まで歩きの可能性がやや現実味を帯びる状況となった。 しかし歩くのは最後の手段で、より現実的には事情を話してタクシー会社に泣きつくしかないと腹を決め、NETで調べた別のタクシー会社に手分けして電話したが、 ・ある会社は、先ほど同様ゴルフ場への迎車は営業圏外と断られ ・ある会社は、すぐの迎車手配はできないと断られた。 ------------------------------------------------------------ 色々やってみたがなかなか埒があかず困ってしまった。ただ、伊東駅から我孫子迄の最終連絡列車は、21時過ぎ発だったとの記憶があったので、朝利用した会社に再度電話して「今朝貴社を利用した客である。ゴルフ場迄2台、又は1台ずつ別々でも良いから車を回して欲しい。何時でも待つ」と頼んでみたところ、先ほどとは異なる担当者が親切に対応してくれ、以下の説明・ヒントをくれた: ・当日の同社の実働車は2台しかなく、後1時間程は双方とも予約が入っている。迎車に向かうとしても、早くてそれ以後の出発になる。(到着まで更に+40分) ・駅前に乗入れて営業しているタクシー会社が他に3社ある。先ずそちらに電話すればどうか。それでもだめなら再度電話して欲しいと3社の電話番号を教えてくれた。 直ちに電話すると、その内の1社から迎車OKの返事があった。 心底ほっとして、皆さんに「タクシー見つかりました!」と大声で報告した。 またその情報をくれたタクシー会社にも電話でお礼を伝えた。 タクシー営業終了時刻が迫っているかも知れず、急がねばとの焦りもあって、解決に至るまで随分時間が経過した気がしたが、後から考えてみれば駐車場帰着からほんの20分程で、解決を見たのが実態だった。
18:20頃2台のタクシーが、真っ暗な駐車場に現れた時には、それこそ「地獄に仏」の如く見えた。ひとつの確認ミスが大きな問題を引き起こすこと、焦りが時間等の感覚を狂わせること、また小さな情報確認の大切さ等を学んだ山行だった。 ------------------------------------------------------------ 《教訓・反省》 *バス(は特に)の運転時刻確認は、NETの乗換えアプリに頼りきるのは危険。 年度変わりの時期は特に、会社のHP等のお知らせに要注意。 *また、後で気が付いた事だが、最後の下り道で「あれこれ対応策を考え、話しながら歩いた」事は、足下の注意散漫につながる危険があった。しかし一方ではその検討をある程度終えていたがために、20分程で解決したともいえる。 今回のケースでは、転倒等状況を悪化させる事故発生の可能性もあったので、本来は控えるべきだったか? 難しい問題だ。 ------------------------------------------------------------ 今回のバス本数減は、正しくトラック・バスの2024年問題の影響のひとつだろう。 登山にもバス・トラックの2024年問題が影響する事を、今回の事で改めて実感した。 ▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽ ご参加の皆さんには、リーダーの確認ミスで大変ご心配をお掛けしました。 結果として「終わり良ければすべて良し」ではありましたが、大変反省点の多い山行でした。 種々ご協力を頂き本当に有難うございました。
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