2025年 4月・5月の山行
 

丹沢主稜(塔ノ岳・丹沢山・蛭ケ岳・檜洞丸)縦走

蛭ケ岳山頂でメンバーの勢ぞろい

実施日:2025年4月30日(水)~5月1日(木)
参加者:男性2名 女性3名 計5名
行程
【初日】 天王台(5:38)→我孫子(5:42)→柏(5:46)→松戸(5:55/5:59各停に乗換)→代々木上原
     (6:50/6:56)→渋沢(8:15/8:25)→(バス)→大倉(8:40) 登山開始(9:00)→雑地場の平
     (9:50/9:55)→堀山の家(11:25/11:45昼食)→花立山荘(12:45/12:55)→塔ノ岳
     (13:40/14:05)→丹沢山・みやま山荘(15:45着 宿泊)
【2日目】起床(4:30)  朝食後出発(6:10)→不動の峰休憩所(7:00)→蛭ケ岳(8:25/8:45)
     →臼ケ岳ベンチ(10:45)→檜洞丸(13:15/13:45)→ツツジ新道分岐(14:05)→
     ゴーラ沢出合(16:15)→西丹沢ビジターセンター(16:55/17:05)→(バス)→
     小田急新松田駅(18:14/19:57) (駅前で打上げ)→代々木上原経由→我孫子着(22:31)
費用:合計13,660円(交通費/宿泊費)
     交通費 4,560円(JR/千代田線/小田急2,950円、バス:1,610円)
     山小屋(1泊2食、トイレ代込み) 9,100円、
     その他ビール、打上げ費用等
装備: 雨具、防寒着、ストック、ヘッドランプ、飲料水、行動食 等
集中連絡先: FRさん

GWの追加宿泊山行として急遽この山行を計画したが、以前から興味があったルートで楽しみにしていた。

       

《初日》 
 当日の天気は快晴・微風の絶好のコンディション。大倉登山口で登山届を提出し、SLのHTさんを先頭に歩き始めた。初日は時間的にやや余裕のあるスケジュールで、長い登りの(通称)バカ尾根をゆっくり歩き、途中山桜やミツバツツジの花、その他所々で顔を出す富士山の優美な姿を愛でながら塔ノ岳まで登った。大展望の山頂で富士山を背景に記念撮影をして一休み。カラッと晴れて風もなく、富士山が素晴らしくキレイだった。 
 休憩後それまでとはガラッと変わり、アップダウンのある道を丹沢山に向かう。塔ノ岳は数えきれないほど登っているが、いつもそこから引き返していた自分にとっては初めて歩く道。途中振り返って眺めたら、初めて見る逆方向からの塔ノ岳の姿がとても新鮮に見えた。
女性陣も皆さん快調に歩を進め、丹沢山頂にあるみやま山荘にほぼ予定通りの時間に到着した。その間トップを歩いて頂いたHTさんのペース配分が絶妙で、全員大きな疲れもなく歩くことができた。

 山小屋の我々の部屋は2階。1段15人程が寝られる大型の2段ベッド状の板の間の上段で、ほぼ満室状態。部屋は暑い位に暖かく薄着で過ごせて快適だった。
 翌日の長丁場を考え、朝食後すぐ出発できるよう、夕食の待ち時間を利用して荷物と寝床を整えておく様皆さんにお願いした。自分は準備に時間がかかる方だが、手早く完了して軽く寝息を立てている人もいる。すぐ眠れる人は羨ましい。
 「小屋前の広場から夕暮れの富士山が見える」と聞きこんで行ってみると、夕焼けに染まった空に、淡いシルエットの幻想的な富士山が見えた。こういう富士山を見るのは初めてで感動。                
各自翌日の準備が終わると1階の休憩室で食前酒タイム。小屋で買った缶ビールと持ち寄りのツマミで「カンパーイ!」皆疲れも左程なさそうで、おしゃべりに興じているとやがて夕食に。献立はカモ肉のロースト、若筍煮等にデザートがついて、ちょっとしたおしゃれな店の定食メニューのよう。満足して8時半に就寝。


バカ尾根を登る

バカ尾根終盤にある花立山荘 冷たいものが・・・

かき氷もあります

塔ノ岳山頂で

塔ノ岳山頂の尊仏山荘 奥に丹沢山

丹沢山へのルート

山腹に山桜がきれいに咲いていた

丹沢山頂から望む幻想的な夕焼けの富士山

《2日目》 
 翌朝は4時半起床。目覚めるとまた快晴で左程寒くもない。炊き込みご飯の朝食を頂いて6時10分過ぎに出発。当日は距離・行動時間共長い上に、アップダウン、痩せ尾根、ガレ場、鎖場、ハシゴなどが多く結構しんどいコースである。計画通り歩ければ西丹沢ビジターセンター発17:05のバスに連絡できるが、そのバスを逃せば約2時間後の最終便となる。
しかし全員が安全に下山することが最優先であり、無理にピッチを上げない事をトップのHTさん始め、皆さんに守って頂きたい旨再度お願いして出発した。 
登山道は至る所木道・階段が整備されており、地道に比べ歩きやすいが、全体の距離が長い。蛭ケ岳・檜洞丸間は特に長く、途中にいくつかの峰を越えてゆくので前日よりずっと手ごわかった。

 蛭ケ岳の姿は前日塔ノ岳山頂から遠望した際、その山頂の尖った形状が印象に残っていた。よって登り降りはかなりキツイだろうと想像していたが、現場に来て驚いたのは、山頂から檜洞丸への下りの始点に真新しい黄色の看板があった事。そこには「蛭ケ岳~檜洞丸 上級者向」(難易度の高い箇所が連続する上級者コース。体力と技術が必要。今一度確認ください云々)と大きく書かれてあった。
自分の山行募集記事に「グレード:中級」と記載したのに「えっ!」と思ったが、今さら引き返すこともできない。「ともかく慎重に行きましょう」と再確認して踏み出 した。
 登山道はなるほど難しいポイントがそこそこあるが、慎重に行けば問題になるところは左程多くない印象。ただ慎重を期した事、及び距離の長さとアップダウンの多さで体力を使ったため、予定より時間がかかってしまった。         

 特に蛭ケ岳から檜洞丸迄に今回最も時間を要したが、途中アップダウンを繰り返すため、時に下りで檜洞丸の姿が行く手の山影に隠れてしまう。そしてしばらく後に、青色の青ケ岳山荘の壁が目印の山頂が再びポッコリ現れる。その度に「まだ遠いなあ」とがっかりさせられるのだった。そんな思いをしても歩き続けていると、遂には近づいてくるものだ。やっと檜洞丸山頂に到着した時点で、計画より35分ほど遅れていたが、予定のバスにはまだ25分の余裕があったため、この間かなり体力を消耗した事を考慮して30分の昼食休憩をとることにした。長い休憩と昼食でエネルギーを充填し、いよいよ最後の下りに向け出発した。この下りもハシゴや鎖場があって気を抜けないが、実は昨秋FRさんのパーティーが、この辺りで他パーティーの滑落死亡事故に遭遇したらしい。従い再度気を引締めることになったが、現場はとりたてて危険に見えるところではなかった。 しかし事故は危険個所通過後の、ちょっと気を緩めた場所で起こる事が多いという。多分そのようなところだったのであろう。

丹沢山頂の朝 今日も快晴 富士山がきれい

山荘出発前の一枚 2日目も絶好の登山日和に恵まれた

丹沢山系最高峰の蛭ケ岳

蛭ケ岳山頂 ここから見る富士山は最高

蛭ケ岳山頂でメンバーの勢ぞろい 左奥に黄色の警告標識が

「蛭ケ岳~檜洞丸 上級者向」にドッキリ

蛭ケ岳からの下り 岩場、ガレ場、鎖場等が続く

檜洞丸山頂近くの青ケ岳山荘 遠くからでも「青」は目立つ

眼に青葉 の季節

アセビ がたくさん咲いていた

山桜も咲いていた

《バスの時間が・・・》 
 その後しばらく下るとベンチのある箇所に出たので、最後の3分の給水休憩をとり、時計を見ると16時前。最後のチェックポイントのゴーラ沢出合まで15分程の所だが、ゴールの西丹沢ビジターセンターまではまだ1時間強かかる。このままだと予定のバスに間に合わない可能性があり、そのバスを逃せば最終バスまで約2時間待つことになる。道も緩くなり危険度も減ってきたので、バスに間に合わせるべく全員少しスピードを上げて頑張ろうということになり、HTさんがそれ迄とは別人のようなスピードで歩き出した。
 15分ほど下ったゴーラ沢出合で2か所の渡渉を行った後、HTさんのスピードが更に上がった。その後のルートはそれまでとは違いハイキング的な道がほとんどで、HTさんは走るが如くとばしながらも、後続のYGさん達女性陣がちゃんと続いているかを気遣いながらペース配分をしておられた。
 そんな道を皆で必死にダッシュ。やがて川沿いの国道に出たところで、ほぼ間違いなく間に合う事が確認できてほっと一安心。 しばらくして西丹沢ビジネスセンター前に、予定のバスが止まっているのを確認したのが発車の10分強前。「ヤッター!!」と、猛ダッシュが報われたことを全員で喜び合った。

    ★それにしてもHTさんはやはり速かった!!  また女性達も強かった!!★

予定のバスに1時間強揺られて小田急新松田駅に着いたのが18時15分頃。
2時間遅れずに済み、予定のコースを全員元気に歩き切った達成感に包まれて喉も乾いたので、駅前の居酒屋で打上げを行い、うまいビールと楽しかった山行の話で大いに盛り上がって家路に着いた。

バスに乗るためのスパート直前

ゴーラ沢の出合 バスの時間を気にしながらの渡渉

ダッシュで国道まで降りた バス時間OKを確信して一息

ご一緒頂いた皆さん、大変お疲れ様でした。
最高の天気、素晴らしい丹沢の山々、雄大な富士山、美しい花々、新緑の彩、
それにも増して良き仲間と2日間を楽しく過ごせたことに、心から感謝します。

どうもありがとうございました。

MT記



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