1月の山行

倉見山(1,256m)

(駅から駅へ歩ける便利なコース。一気に登り、緩やかに下山)




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1.実施日: 2010年1月30日(土)
2.メンバー: 女性5名、男性4名の計9名
3.コース:
  5:41我孫子---6:11日暮里6:15---6:23神田06:32 ---07:31高尾7:46---09:01東桂
  東桂駅09:08~09:28長泉院(登山口)09:35~10:25鉄塔10:30~11:35倉見山
  11:50~11:55見晴台(ランチ)13:00~13:55堂尾山公園14:30~15:10寿駅
 (歩行時間 約4時間30分)
  寿15:39---15:44三つ峠16:03(ホリデー快速河口湖2号)---18:04新宿18:16
   ---19:17我孫子
4.概算費用: ホリデーパス利用で3,760円(往復)
5.装備: 山行標準装備 防寒具+軽アイゼン 行動食ほか
6.地図: 1/25000  都留

 9名の方が参加
 倉見山は、五万図を始めたいていの地図に山名は記載されておらず、三省堂の「日本山名辞典」にも収載されていない。私がその昔登ったことがあり、提案させていただきながら、極めてマイナーな山なので、企画案にも、残らないかもと思っていた。ところが、まず企画で通り、参加者はほとんどいないものと思っていたところ、あにはからんや、09年12月の例会で企画案を説明させていただき、5名もの参加者が集まり、最終的に計9名で実施の運びとなった。
 当日は、参加者全員が高尾駅で集合。Oさん、Tさん、Nさんのほか5名の方とは、初めての山行。挨拶を交わさせていただく。高尾発河口湖行きの07:46の最後尾の車両に乗車、このまま乗り継ぎなしで、下車する東桂駅まで向かうつもりであった。ところが、大月では、前3両だけが大月行きで、残りの車両は切り離すとのこと。それで、やむを得ず、車両を変更することになり、座る席があるかと心配したが、座席は空いており、2BOX(8名分)も確保、9名全員難なく座ることができた。落ち着いたところで、25,000の地図を配布し、今日のルートを確認する。天気は雲が全くなく快晴である。ただ、中央線北と南、富士急線の周りの山にも雪が全くない。雪のない山は、面白さが半減するのではと心中、穏やかではなかった。列車内で思い思いの過ごし方をしているうちに、駅に到着。09:01に東桂駅ホームに降り立ったのは、我々9名のみ。駅からは、コンビニを正面に、国道139号を右に200mほど行き、最初の信号を左折する。これが県道173号で、駅から20分ほどで、右側に長泉院と墓地があり、その角に倉見山登山口の道標と都留市の案内図が立っている。墓地の端には、自家用車が数台止まっている。おそらくピストンであろう。団体はいないようだ。
 
 明るい雑木林、道には落葉、一気に登る
 ここで標高は550mほど。さあここから700mの高低差を登っていく。準備運動を行い、Oさんを先頭に、急な斜面を登っていく。やはり雪はない。Tさんから、中途半端に雪があるより、ないほうがいいとの言葉をもらい、少し安堵する。ただ、気温は高く稜線も風は吹いていないので、汗をかくことになる。
 コナラ・ミズナラ・ヒノキ・アカマツの中を、木々から落ちた落葉が、登山道にかぶさって、足には心地よい。アカマツが増え始めると勾配が緩やかに、尾根の合流点を左折、ここからも、三つ峠山の頂上が見えている。途中、左側に以前はなかった、林道らしい道、それに関係するのか、アカマツ林帯には、青色の柵がこしらえてあり、行く手の左側にかなりの距離が続く。急な斜面だからか、あるいは桜でも植えるのか? 振り向くと、高川山や、遠く権現山も見える。小汗をかいた小一時間ほどで、送電鉄塔に出る。ここまでは、急登が続いたが、地図で見ると、966mピークの手前に達する。ここら先は、地図でも明確に緩やかな、明るい雑木林の尾根登りとなる。イノシシが山道を掘り起こしており、それだけ柔らかな道ということ。それでも落葉の上を歩くので、足への負担は少ない。次いで1,080m過ぎ鞍部に倉見分岐、右へ三つ峠駅方面へと指導票があった。地図でも、この先頂上まで明瞭な尾根。
 
 見晴台からは冬富士に北岳、赤石岳などの、南アルプスも遠望
 1,100mあたりで、初めて上から降りてくる登山者に出会う。地元の方で、車で来て、下からのピストンとのこと。下に駐車していた車の方のようだ。一旦急に登って、二重山稜(山稜において二つの稜線がほぼ平行に並ぶ地形をいう)のようになった平坦な場所を緩やかに歩く。ここからが最後の100mの登りである。雪がついていると、やや慎重な動きをするところ。登りきると、まだなにも書かれていない山道標識が3方向を示している。おそらく、この山は都留市と西桂町の境界上にあり、登りは都留市内なので、市での、登山道の整備にむけた動きとみられる。そして、一度下り、登りきると、待望の三角点のある頂上。すでに別の3名の女性パーティーが頂上手前で昼食を取り始めたところであった。
 皆から、歓声があがる。Hさんから、何度も驚嘆の声が上がる。富士山方面の木は刈り払われており、富士山が、頂上の松と合わさり、見事な景色となっている。ここで各自、見入ったり、写真をこれでもかと撮る。会の集合写真をその昼食中の女性パーティーの方に頼み、とってもらう。その方から話しかけてこられ、自分達は道のない山をやっているとのことで、目を丸くしてしまった。頂上は狭く、別の3名の女性パーティーがほどなく到着。ほどほどに堪能したところで、皆からランチの声があがり、そこから5分ほど下りた見晴台で、昼食とする。実は、倉見山は双耳峰で、やや低い南峰の肩がこの見晴台である。ここのほうが頂上よりも眺めは素晴しく、冬富士と雪をまとった南アルプスの頂稜も見える。
 目の前に大きく裾野を広げる富士山、奥には、Oさんと意見が合い、北岳、間ノ岳、悪沢岳、赤石、聖岳の南アルプスの面々が雪を抱いて、その白さを際立たせている。これから下る予定の緩やかな堂屋尾根も見えている。
 Hさんからビールのおすそ分けがあり、皆で乾杯。基本は、各自での昼食とするが、女性陣からおいしい漬物や、煮豆、さつまあげなど、出るわ出るわで、腹はくちてくる。Nさん持参のドリップコーヒーを入れ、菓子類も添えて、楽しい時間となる。ここで1時間ほどゆっくりとし、皆で下山時間などを検討し、予定通り、「寿」駅へ、そして、早めに我孫子へ帰ろうとの方針が決まる。
 
 富士を見ながら緩やかに下る
 これから向かう方向について、Tさんが地図とコンパスを取り出して見定める。山座同定、地図読み山行ともなる。ここからは西桂町と富士吉田市の境界となる。途中、正面に杓子山への道(ここが相定ヶ峰で南峰)を、右へ「寿」駅方面へ向かう。緩やかな傾斜した、やはり落葉が被った柔らかな道を、正面または左手に、常に富士山を見ながら歩く。登山道の周辺は大量に木が伐採してあり、整備しているようである。後日調べてみると、桜を植えているとのこと。途中、メンバーから、天気もいいので、もう少しゆっくりしたいとの意見もあり、1時間ほどで、朽ちた東屋のある一角にでて、ここ、堂尾山公園で中休止とする。ここからも富士山が見えるが、送電線が横切っている。
 そして去りがたい気持ちに踏ん切りをつけ、最後の歩き、堂尾山富士見台(ここが関東富士見百景)から尾根続きに歩いて、眼下に富士吉田市の町並みを見ながら、最後に鉄製の階段をくだり、舗装道路にでる。ここには、何本ものストックが置かれている。登る際にお使いくださいとのことであろう。これで登山道は終わりとなる。今日は一日中、たっぷりの富士山を楽しんだ温かい日溜まりハイクとなった。なお、逆コースだと、富士山は後ろ側に見ることになるで、今回のルートがお勧めである。さらに木々が生い茂るときよりも、葉を落とした晩秋から冬、雪富士を見るなら、やはり冬がお勧めである。結局、この山行でであった登山者は登りで4組8名、見晴台で2組2名の計6組10名。 
 
 楽しい山行の締めは、かわいいアテンダントさんとピクニック号
 そして、工場団地内の道路を寿駅に向かう。中央自動車道をくぐり、桂川に架かる橋を渡る。振り返ると、双耳峰の倉見山が見えた。国道139号に出て左に100mほど行き、コンビニの後側に無人のめでたい、可愛らしい寿駅がある。なお、昔は暮地(くれち)駅と称したが、自治体の地名が寿となったときに、おめでたい縁起から1981年に寿駅に改称したとのこと。Sさんに下山報告を入れるが、あいにく留守電となる。また駅に5分遅く着いたため、15:05に乗り遅れ、コンビニで酒とつまみを仕入れ、駅にて宴会が始まる。その後15:39に乗ると、それが富士登山列車で、かわいいアテンダントさんにも出会えた。この車両は200円の指定席車両であったが、一駅だけ乗車ということで、大目に見てもらえ、乗車できた。もちろん、自由席車両に移ってもよかったが。アテンダントさんに男性陣の頬が緩む。Fさんを中心に円陣を組み、写真をとってもらう。
 三つ峠駅で下車し、この駅で縁起のいい「寿入場券」を購入する人も。乗換えで特急型車両の河口湖発のホリデー快速ピクニック号にて、3名づつで4人座席を確保し、ゆったりと2時間乗り換えなしで新宿まで向かう。この2時間も小宴会となる。Tnさん、Kさんとは、私がダイヤモンド富士で有名な竜ヶ岳を企画に提案することを約束する。途中、高尾を過ぎても満席にならなかったが、途中の大きな駅では、さすがに座席は埋まった。


急登だが、落葉が、膝にやさしい 




 鉄塔を超えて、右側がアカマツ林の明るい尾根を歩く
どこまでも明るく、やさしい登山道 
 




 最後の100mの急坂を登る
 まだ何も書かれていない登山標識 




 言葉にでない! 素晴しい

我が我孫子山の会の面々も満足げ 
後ろに富士山があるのだが    




 
 南アルプス遠望{北岳、間ノ岳、悪沢岳、赤石岳、
 聖岳、(光も))
 
頂上よりも展望のよい見晴台での楽しいランチ 




 
 富士山を見ながら、尾根をまいて、下りもどこまでも明るく
アカマツ林が伐採され、すっきりとした中、下山、あと少しで公園




 可愛らしく、縁起のいい無人の寿駅

 富士登山電車にて 


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