【山行報告と回想(アカヤシオを求めて)】
薬師岳1,420m~大木戸山、三ノ宿山
1.日程: 2010年5月2日(日) 天候: 快晴
2.メンバー:男性3名 女性1名 計4名
3.コースほか
我孫子04:42---05:05北千住05:15---06:35栃木06:37---07:37東武日光07:50(タクシー)08:20細尾峠08:25~09:05薬師岳09:20~10:40丸山10:40~10:50昼食11:50~12:10大木戸山12:10~12:50三ノ宿山12:55~14:00やしおの湯分岐14:00~15:00やしおの湯 温泉入浴 (歩行時間 約5時間30分) やしおの湯16:00(タクシー)16:22東武日光16:51---16:59下今市17:13---19:22北千住19:30---19:57我孫子
4.概算費用:タクシー8,400円/台程度 電車、バス計で5,600円程度/人
5.装備:標準装備
6.地図 1/25000 日光南部
この山は、随分以前に、小生が歩いたことがあり、そのアカヤシオの素晴しさを体感していただこうと起案したもの。
季節遅れから、シングルヤシオで終わるかも
東武電車の区間快速で栃木まで、その後乗り継ぎ東武日光へと向かう。東武日光駅より連絡しておいたタクシーで細尾峠に向かう。途中、運転手との会話で、道路沿いの桜は今が満開とのことで、例年より1週間ほど遅いとのこと。山行を起案した小生としては、大いに危惧した。これではあの可憐なアカヤシオに期待できない可能性が高まったからである。つまり、標高が同じなら、桜とアカヤシオは、ほぼ同じ時期に咲く。今回の山行で最も標高のある薬師岳頂上は1,400mあり、稜線でも1,200m台だからである。この道路沿いの標高は600m程度であり、頂上と800mの差があり、温度差が約5℃ということ。そうした小生の気持ちとは裏腹に、車は渋滞もなく快適に進んでいく。いろは坂方面と二股する細尾入口を左折し、足尾方面に向かい、日足(にっそく)トンネルの手前から左に旧道を入る。この旧道は、これまでは日光と足尾を結ぶ街道であったが、1978年にトンネルが通じたため、今はほとんど使われない。どんどんと標高を上げていく。しかも峠で、通行止めとなっているため、足尾方面に向かえず、利用者は登山者や、ハンター限定となる。峠の標高は1,192mで、既に5台の車が駐車していた。
軽い準備運動の後、前日光高原の標識に従って、薬師岳に向かって登りはじめる。反対方面は茶の木平から半月山。トップはYさんにお願いする。やせ尾根を通過しつつ、あちらこちらと目を凝らしてみるが危惧したとおり、ピンク色が目に飛び込んでこない。途中で道が二手に分かれ、薬師岳に直登する道と回りこむ道があるが、今回は、後者を選んだ。やはりピンク色は全くない。登りきると、道は二手に分かれ、右は夕日岳、地蔵岳から古峰原に向かうもの。我々は、左に向かい、ほどなく薬師岳1,420m頂上に達する。頂上からは晴天の下、残雪の男体山、女峰山、赤薙山などが雪を被って、秀麗である。しかし見渡してもアカヤシオは見られない。Yさんから、どの木と聞かれるが、断定的に、この木がアカヤシオと即答できないもどかしさを感じる。一呼吸おいて山頂から東に下る。実は、薬師岳から一旦下って次のピークへ登り出す辺りからアカヤシオのトンネルが続く笹道となるが、その片鱗もない。
可憐で可愛いアカヤシオに出会う
下っていく中、右側が大きく伐採されたコルで、30名ほどの宇都宮の団体が休息を取っていた。リーダーらしき人物が盛んに地図と標高を説明しており、地図読み山行のようだ。それでも、ようやく、標高が下がってきたので、丸山手前で、進行方向の左側、北斜面側に、待望のアカヤシオが目に飛び込んできた。ほっとした瞬間であった。そしてアカヤシオが眼前の広い場所で、早々のランチとする。さらに、Mさん持参のフルーツケーキがコーヒーとマッチして、アカヤシオを見ながら、和やかな時間を過ごす。そして、先ほどの低いコルから250m登りきって丸山(1,242m)の頂上となる。ここで、休息していたさきほどの団体と出くわす。なおカタクリが丸山以降、登山道沿いに至る所咲いている。
やしおの湯もゲットしダブルヤシオを満喫
その後、大木戸山(1,287m)で団体をやり過ごし、小さな石の祠を2基通過して、汗をかかされた急坂を登り詰め、少し奥へ歩くと三ノ宿山頂(1,229m)だった。ここまで気持ちの良い小笹の道である。小休息の後、ここをほぼ直角に曲がり下っていく。そして、1,158mで、やしおの湯の案内板に導かれるように、左方向に進む。計画通りだと、真直ぐに進み、滝ヶ原峠に出て、後は舗装された林道河原小屋三ノ宿線をやしおの湯に向かうことになっていた。最初は踏み跡があったが、地図上の三角点1,047mから不明瞭になる。ときおり勾配もきつくなり、一部だが足場も悪い。だが、左側には、そこかしこに、アカヤシオが咲き続いている。下山中、Yさんが、あれがやしおの湯ですかと聞かれたので指差す方を見ると、なるほど、グラウンドの横の立派な建物がはっきりと見える。そして送電鉄塔を見つけてその方向に進むと、送電線の保守道がはっきりと付いており、そこからは道に迷うことはない。すぐ左下には、古河電工系の工場の建物が見える。右手を見ると、尾根の山腹には至る所アカヤシオが可憐に咲いている、そして道なりに下ると、古河日光発電所の貯水槽に出て、その後、道路に飛び出し右手に日光市営のやしおの湯が見えた。ここで一浴、しめてダブルヤシオを満喫することができた。
結局、この日、登山者には、この宇都宮の登山会の方々に出会っただけであった。車の人たちは、地蔵岳から夕日が岳方面に向かったものと見られる。
|
|
薬師岳頂上にて、バックは男体山
|
この道はアカヤシオのトンネルのはずだが? |
|
|
それでもようやく出会えたアカヤシオと男体山 |
アカヤシオをバックに記念撮影 |
|
|
笹原を、三ノ宿山からの急下降
|
咲き誇るアカヤシオ |
|
|
5つの花びらが重なるアカヤシオ |
アカヤシオと満面の笑みの面々 |
|
|
山腹のアカヤシオ |
|