尾根筋を登っていくと、突然モノレールが左から上がってきて、尾根上を上に向かっている。興ざめなモノレールだ。背の低いクマザサがちょろちょろとあるようなところの先に縦走路の看板が立っていた。右 酉谷山 左 雲取山とある。我々の歩いてきた我々の歩いてきたタワ尾根方向はのことは何も書かれていないのでここから下る時は要注意だ。
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悪路の尾根筋を一旦トラバース
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何なの?このモノレール?
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ウトウの頭から1時間弱で縦走路に着けるはずが、20分オーバーの15時30分、小屋までまだまだなので、酉谷山は明日におあずけ。一休み後に縦走路を、 北東方向へ歩き始める。先頭のKAさんが、「鳥肌が立ってきた!寒いから着ましょう」ということで全員半そでから、長袖に一枚着る。気温は10度で、登りでな いので身体も熱くならない。KAさんのとっさのひとことに感謝。滝谷の峰のトラバースが終わると、滝谷の峰と酉谷山の鞍部の平たん地になり、
太陽がかなり傾いてきたので、色彩がすべて黄色っぽくなってきた。気温が冷えて来たのだろう、西の谷間には、ガスが登ってきてその向こうの稜線が見えなくなってきた。 |
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やっと長沢背稜の登山道に着きました。
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すでに日は傾いて・・・でもいい雰囲気
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木々の間から小屋が見えて、KAさんの予測どおり登山者は誰もいない。昨年は17時半で、小屋は満員だったのだが。
緊急用のテントは張らずに小屋を利用した
すぐに食事の準備となる。 酔いが回らない内にメモした内容は下記の通り。
SIさんも牛乳で煮たニンニクを豚肉で巻いてオイスターソースで味付けしたもの、それに、ひき肉とパセリが入ってソーセージの様な形のもの。この二品を前菜に、乾杯のビールやお酒がおいしかった。IKさんが丹精を込めたスパイシーなカレーを事前に作って、冷凍してきたのでそれを温めるだけなのだが、メモによるとカレーは、カルダモン、ローリエ、オレガノ、クミン、ガラムマサラ、コリアンダー、カイネンペッパー、ココナッツミルク、ニンニク、完熟トマト 当然 塩も。ただ混ぜて火にかければいいというものでもないようだ。IKさんは若い時にインドを放浪して、カレーにめざめたのか?
都内に住んでいた時に中村屋に通いつめたとか、いろんなLEGENDがあるのだ。この味の追求の結果がこの酉谷小屋の夕食となったのです。サラダも小袋に入ったレタスに、テトラパックにはいった粉末状のドレッシングをかけるだけ。Toss
Sala という商品名で私は初めての経験。なかなかいい感じ。大根、なす、キュウリのぬか漬け。特に大根の漬物は私好みで最高だった。山の会も50人を超える。50の素材やスパイスをいろいろバランスよく調理して、いい味にしていきたいものだ。気の抜けたカレーもごめんだし、あまりスパイスの効きすぎたカレーも胃袋がびっくりする。メモできなかったものもあるかもしれないが、これらの風味が微妙に小屋の中に漂って、ろうそくのゆらぎと各自のヘッドライトで、薄明るい中、舌つづみを打つ。しかし、このピリッと辛い中にある甘さは一体なんだ。ここからが企業秘密。
なかなか口を割らなかったのだがついに○○○であると種あかししてくれた。カレー談義も終盤となり、我々以外に誰もいない。
大きな声で歌を歌っても文句がでない。KAさんの歌声にはしびれたなあ。まだどこかで、坊がつるなど歌っていただきたい。
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西側の谷間にはガスも湧いてきました。
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予想外に、誰もいない酉谷避難小屋
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美味しさ満喫
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ローソクがなんともいいです。IKさんの漬物もgood!!
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丹精込めたカレーの香りが小屋の中に広がります。
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そのお味は?絶妙なスパイスと甘み。
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小屋に着いた時は残照の中に富士山のシルエットが見えていたが、いつの間にか外は満天の星。満天すぎて、カシオペアとスバルくらいしかわかりません。流れ星1個。東南の方向には街の灯も二つ三つ見えて・・・・・あれ???その中の一つが、揺らぎながら移動していく、どうしたんだ?と思った瞬間にふっと消えた。小屋の中に飛び込んで、UFOの話をしても、まじめに聞いてもらえず。お酒もまだまだ残っていたようだが、明日は酉谷ピストンということで、消灯。明け方トイレに起きたら、東の空にオリオンが登って来ていた。早朝のきりりとした空気の中の富士山もすばらしい。富士山は小屋のガラス窓からも見える。この小屋は窓の方に頭を向けて寝ると、寝ながら星空を眺められるのだ。縦走路に荷物をまとめて、酉谷山ピストン。20万図を持ってきていないので四囲の山名がわからない。わかるのは大岳山と富士山だけということで情けない。
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小屋からの眺めです。富士山の左側のピークは鷹の巣???
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稜線に荷物をデポして山頂へ。
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朝の光の中、絶景!!
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幸せなひと時です。 |
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記念撮影、撮影者も影で参加/撮影者も影で写ってます
(マウスをのせると写真が変わります) |
天目山 山頂より
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空身で酉谷山山頂へ。山頂標識の前で記念撮影して、さあ下山モード長沢背稜を東に歩き始める。IKさんたちに、昨年酉谷に来た時に下った尾根の入り口、赤
岩の頭から矢岳方面への尾根、そこを見つけてくれと頼んだ。さすがに事前に読図をきちんとしているIKさんは日向沢の頭のピークが低くなった鞍部にさしかかると、「このあたりですね」どんぴしゃりだった。小さな「矢岳」と書いてある板は、なくなっていた。出発地から1000m弱で水平の道なので、15分くらいでその場所についているはず。地形だけ見てもその場所はピンポイントでわかるはずなのだ。今思えば、ほんとに基本の読図だ。だけどなかなか現地だとそうはいかないんだよなあ。水平道を歩きながら、尚美さんは一つ一つのピークをトラバースするたびに、確実に現在地を確認している。★いいね★ だけど地図みすぎてつまづかないで。先頭は昨日に引き続きKAさんだし、途中に「七跳山、七跳尾根」の道標があったりするし、黙ってても一杯水避難小屋に着ける。七跳山と大栗山の中間付近で北側にもっこりピークがあった。大平山のピークだ。七跳山からこの大平山経由でさくら湖までの道も面白そうだ。
小さなアップダウンがあって、南側の黄葉などを写しながら天目山への分岐へ、右はトラバースで一杯水避難小屋へ、直進の尾根は天目山に向かっている。KAさんと私はトラバース、あとの3人は天目山へ向かう。一杯水避難小屋の周辺特に、北側の紅葉・紅葉が陽の光に輝き青空と紅葉と白樺、まだ緑の残る木々との光景に、うっとりしながら3人を待った。KAさんがこれなら一緒に行けばよかったかな、とつぶやいて、私もうなづいた。
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帽子のすぐ右のピークが大岳山
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一杯水避難小屋
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一杯水避難小屋付近も紅葉がきれいでした |
お疲れさまでした。
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素顔を写しちゃ、ダメよー!ダメダメ。
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☆良かった点:タワ尾根のこの時期の紅葉・黄葉。また歩きたい。
★反省点:計画時の途中経過時間の読みが甘すぎる。
バス停位置、下山口の事前の調査不足。読図の油断。今後の課題だ。
※注意点:酉谷小屋は富士山も窓から見えて最高だが8人くらいでいっぱい。
トイレは小屋のファンが来るたびに清掃しているのでピカピカきれい。
酉谷小屋を頻繁に利用している人のHPを見たら、我々の山行の後で水場がなんらかの理由で、荒らされて水の利用が非常に困難になっていたよ うだ。 人為的なものなのか、イノシシのようなものか、はっきりしないが、今後この小屋を利用する時は事前情報を充分注意すべき。予備の水 もしっかりと担ぎあげた方がよい。
☆良かった点:タワ尾根のこの時期の紅葉・黄葉。人が少なく非常に静か。 |
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