2月の山行 |
日向山(1656.5m) |
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[山行報告] 日向山(1656.6m) 南アルプス前衛 1. 実施日:2015年2月21日(土) 2. 参加者:女性3名、男性1名 3. 天候:晴れ 4. 費用:JR特急あずさ 往復17356円(各自、格安乗車券の購入もあり) 韮崎駅→矢立石→韮崎 タクシー(4798円/1人)合計 約22800円 5. 行程:天王台5:50→新宿7:00(特急あずさ1号)→8:37韮崎9:05→ 矢立石10:50→12:15日向山13:00→竹宇駒ケ岳神社 下山口14:15 →登山道を見失ったため、道を探して時間をロス。結局、林道に戻る 竹宇駒ケ岳神社で待ってくれている韮崎タクシーにきてもらう。携帯電話で連絡 15:53→タクシー16:30韮崎駅16:53(特急あずさ26号)→18:34新宿 →19:30天王台 6. 装備:防寒具、アイゼン、ストック、行動食、テルモス、サングラス、 7. 集中連絡先:Saさん 8. 山行概要 天気は最高に良く、雲ひとつない好天に期待が膨らむ。常磐線はとても混んでいて、天気がよい週末は人出が多い印象だ。特急あずさも立川からはどっと乗車してきて、立っている乗客もたくさんいた。安心のために韮崎駅で帰りの特急あずさの指定券を買った。このため、20分以上も遅れてしまった。 待っていた韮崎タクシーに乗り込み、今年は雪が少ないことなどを運転手さんから聞き、雪をまとっている甲斐駒ケ岳や鳳凰三山を眺めながら快調に進んだ。 矢立石登山口までは雪が凍結しているだろうから、竹宇駒ケ岳神社までということだったが、運転手さんの判断で、矢立石登山口まで行ってくれる事になった。尾白川林道のクネクネ道を慎重に進み、日陰は雪が融けずに凍結していて、車輪が空回りして、とても怖かった。運転手さんはさすがにベテランでゆっくり確実に進んで行った。 矢立石登山口の手前200m位のところでゲートがあり、車両進入禁止になっていた。 ただでさえ狭い道の脇に3台も車が駐車してあり、タクシーはそこでやっと回転して帰って行った。道はカチカチに凍結していたので、そこから各自アイゼンを着けて身支度して出発した。この地点が矢立石登山口からどのくらいかがわからなかったため、そこからずっと雪なのかと思った。しかし、5分も林道を歩くとすぐに矢立石登山口だった 雪の全くない登山口から延びる登山道は、雪がなかったのでアイゼンを脱いだ。 今回の山行で唯一アイゼンを着けた5分間だった。Mさんは真新しい12本爪のアイゼンの初装着だったのに残念でした。登山口からは、ところどころ凍結した上に落ち葉が積もり、見えない為に危険な状態のところもある。徐々に雪が深くなったが、トレースがずっとあり、アイゼンなしでも楽に歩けた。アップダウンはあまりなく、雪道の歩行は楽しく、天気がよいので汗ばむくらいだった。 鹿の足跡や糞、木の皮を剥いて食べた後がいたるところにあり、食べ物のない厳しい時期を必死で乗り越えようとしていることが判った。ウサギやイヌ科の足跡もあり、雪の時期ならではのネイチャーウォッチングが楽しめた。 日向山山頂は標識も埋もれて見えず、三角点も見えなかった。すぐに雁ヶ原に向かい、いきなり見晴らしがぱっと開けて素晴らしい眺めがみえる雁ヶ原に着いた。南側に甲斐駒ケ岳が真っ青な空に映える。 北側には、八ヶ岳が雪をかぶって南八ツの険しい山並みがすべて見える。 本当に美しい眺めに一同うっとり。写真タイムをたっぷりとって、昼食。担ぎ上げた 袋詰めのおでん(これがおいしかった)を温めてみんなで食べた。錦滝から上がってきた若者たちに集合写真を撮ってもらった。この時期は危険なので行ってはいけない処から上がってきたのには驚いた。 13:00にはぴったり出発して順調に下山した。途中、滑って転んだ人もいたが、 なんとか1時間弱で矢立石登山口に着いた。やれやれと、目の前にあった尾白川駐車場へという道標に従って降りていった。しかし、これが間違いの始まりだった。 途中までは日向山登山道と道標がところどころにあり、疑うことなく降下して行った。しかし、30分ほど下ったところで、突然道がなくなったのだ。 Mさんと一生懸命道を探すが、人が歩かないのか、踏み後がまったくない。 すると上から男女が2人降りてきた。やれやれよかったと、道を尋ねると、自分たちは今日、駐車場に車を止めて朝ここを登ってきた。何度も来た事があるというので、安心して道を教えてもらおうと話しかけるが、なぜか無視して二人でどんどん行ってしまった。どういうことか判らないまま、私たちは足場の悪い落ち葉が積もって危険な斜面をトラバースして、なんとか正しい登山道に戻ろうともがき苦しんだ。 25000分の1の地形図には道は記載されていず、昭文社の登山地図には十二曲りとあるが判りにくい。はじめの道標には駐車場まで40分とあったが、標高差300mの斜面で道を探していくのはもう不可能と判断し、矢立石登山口まで戻ることにした。この時点でタクシーの予約時間(下の竹宇駒ケ岳神社駐車場)を40分越していた。 Tさんに携帯電話を借りて、タクシー会社に電話して林道のゲートまで来てくれるようにお願いした。電話が通じたから良かったものの、本当に危ないところだった。 後から考えたら、ほんの50mくらいの範囲を行ったりきたりしていたようだった。 ルートのはっきりしない印もない山道の恐怖を感じた。道迷いはこんな風にして起こるのだと実感した。かえって低山で道迷いが多く起こるということがよく判った。 高山は、登山道が整備されていて、道標やペンキのマーカーがたくさんあり、安心感があると思う。今回の原因は情報の収集不足、地図の読み込み不足、冷静な判断不足など。花崗岩の崩落したガレ場に、落ち葉が深く積もっていて、木も枯れていて掴むこともできず、トラバースするにも腰が引けてしまうような場所に迷い込むようなコースを選ばないようにしなければならないと強く感じた。 本当に貴重な体験をした。同行した皆様には怖い思いをさせてしまい、本当に申し訳ありませんでした。怪我なく、生還できたことに感謝いたします。 電話して15分程でタクシーが来てくれたときには、みんなで心から安堵した。 結局、予定から50分遅れだったが、指定を取った特急に間に合った。 帰りの特急あずさ26号の中でのビールの乾杯が、心に沁みるほど嬉しかったです。 I記 |
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韮崎駅から尾白川林道をタクシーで登り、矢立石登山口から200mほど手前のゲート | |
道路は凍結している。路肩に駐車している3台の車があり、タクシーがやっと回転して帰って行った。アイゼンを装着した | ||
矢立石登山口 | ||
矢立石登山口からは、トレースがあり、 歩き易い雪道が続く |
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広い尾根には、20cmほどの雪が積もっている |
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雪上の歩行もベテランの面々 | |
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日向山山頂を過ぎて、5分ほど進むと雁ヶ原。視界がぱっと開けて、素晴らしい展望が広がる。八ヶ岳をバックに。 |
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雁ヶ原か日向八丁尾根を覗き込む。恐ろしいほどの傾斜の斜面。ここから登ってきた人もいた。。 |
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葉を落とした木の間からは、雪を頂いた八ヶ岳が見える |
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八ヶ岳 | ||
甲斐駒ケ岳が堂々とした姿を見せている。真っ青な空に映えて本当に美しかった | ||
集合写真 | ||
Mさん、きまっていますよ。 |