左に七ツ石山から小雲取山に続く石尾根、右奥に雲取山/雲取山山頂で 2日間天候に恵まれた ▼写真の上にマウスを当てると写真が切り替わります。 |
〇実施日:2015年12月26日(土)-27日(日) 〇参加者:男性8名 〇行路と通過時刻:初日 天王台(5:06)→我孫子(5:10)→日暮里(5:40/5:44)→高田馬場(6/00/6:07)→西武秩父 (7:42/7:50)→ (ジャンボタクシー)→三峰ビジターセンター(8:45)→登山口(9:00)→霧藻が峰(11:05)→お清平(11:20/11:35)→前白岩山(13:05) →白岩山(14:20)→大ダワ(15:40)→雲取山荘テント場(16:15) 2日目 起床(5:00) →テント場発(7:10)→雲取山山頂(7:55/8:10)→七ツ石山山頂(10:05/10:20)→七ツ石小屋(10:45/11:00)→ 鴨沢バス停(13:35/13:53)→(バス)→JR奥多摩(14:35/15:26)→我孫子着 (18:00) 〇費用:約7000円 (内訳)交通費:6010円・・・行き-JR・西武:1,950 、タクシー:1,590(8人均等割り) 帰り-バス:630 JR: 1,840 その他: テント代 500 食材・ビール・燃料代 490 〇装備:冬季テント泊一般装備 〇標高差:上り約1050m、下り 約1480m(グレードC) |
目ざす峰々 ➡拡大写真(左は白岩山、右が雲取山) |
和名倉山のたおやかな稜線 |
不思議な茅葺の古民家 ➡拡大写真 |
雲取山には一昨年9月、標高差約1500mの訓練登山として鴨沢から単独で登り、雲取山荘に1泊して翌日同ルートを下った経験があるが、秩父・三峰神社側から登るのは初めてだ。幕営地を山頂手前の雲取山荘にすれば、初日の到着時間にやや余裕ができることが選択の理由だったが、ある会員からこのルートは景色が良く好きな道だと聞いて、年納めに相応しい良い山行になってくれるだろうと期待がふくらんだ。 |
メンバーは男性8名。アイゼンを使うような冬山は初めてというKmさんと、私を除いてはベテラン揃いだ。7:42着の西武特急で西武秩父駅へ。ジャンボタクシーに乗り換え、三峰ビジターセンター上の奥宮参道入口付近まで行ってもらう。天気は快晴・無風で雲取山のきれいな三角型の山頂が遠望できた。 9時過ぎにHtさんを先頭に出発。積雪はなく、絶好のコンディションだ。三峰神社奥宮の一の鳥居をくぐり、大木が揃う見事な杉林の中のなだらかな道をゆっくりと進む。ウォーミングアップには最適の道だ。やがて周りの樹相が植林された杉から広葉樹に替わると、坂は徐々に急になる。途中で後ろから追いかけてきた男女3人組に先行してもらう際に話を聞くと、霧藻ケ峰休憩舎に飲料等を運び上げる人達とか。休日のみ営業の休憩舎に販売用の荷物を運んでいるとのことだが、ザック・ギアともにごく普通のものなのでプロには見えない。地元の人であろうが山好きでないとなかなかできないことだ。 出発後2時間程でその霧藻ケ峰に到着。命名者の秩父宮殿下ご夫妻のレリーフが飾られた岩壁を過ぎると展望台と休憩舎があり、そこから和名倉山や両神山がきれいに見えた。小休止をとり、一旦下ってお清平に達した後、前白岩山、白岩山の2つのピークを越えてゴールの雲取山荘を目指すが、途中に鎖場があるこの辺りが初日の一番キツイ登りである。 |
三峰神社奥宮 一の鳥居をくぐり登山道へ | 登山道入口直後の素晴らしい杉林 | |
地蔵峠辺りから見る山並 中央奥に両神山 | 霧藻ケ峰と秩父の宮殿下ご夫妻のレリーフ | |
前白岩への急登 | 前白岩山への鎖場を登る |
予定より出発は早かったがペースは徐々に遅れ始め、行程の約2/3程にある白岩小屋辺りの地点で、テン場到着は4時半頃になる可能性がでてきた。年末とは言え晴天で登山客が多い場合は、到着が遅れれば広い場所が確保できず、8人用テントが張れないおそれがある。やむを得ず隊を2グループに分け、健脚の3名グループに8人用テントを持って先行してもらいテン場を確保するとともに、本隊5名は不調のメンバーの荷物の一部を分担して持ち、慎重に歩を進めることとした。おかげで4時15分頃には本隊も無事テン場に到着したが、そこに大きな赤テントが張られているのを見て大いに安堵したのである。
急いで幕営準備にかかるが、やがて日没。冬の山では晴天でも日が落ちると急激に寒さがやって来る。3人用テントを張り、種々準備作業を寒さに震えながら全員で行って、ようやく夕食の準備態勢が整ったのは6時に近かったろうか。 男8人の夕食メニューは闇鍋としたが、あまり手慣れていない食事当番の調理に時間がかかり、またその手つきを不安げに見守るメンバーの杯も、いつもの如くは快調に進まなかったようであった。しかし鍋はまずまずの出来。最後はうどんを入れてうどんすきの様にしたらなかなかおいしく、量的にも充分だった。 |
霧藻ケ嶺からわずか下ったばかりの鞍部となるお清平で。かくものんびりたるものであったが、時間は逼迫してきていた。 |
前白岩山 | 白岩小屋、現在営業していない。昔の面影はなく、壁は破れ、すさんでいた。嗚呼! | 白岩山 |
白岩山山頂で一息 | 8人用テントを持ってテン場に急ぐ先遣隊 |
無人となった白岩小屋 | 霜を帯びた落ち葉 | 長沢背稜への分岐 | 雲取山と白岩山との間の鞍部となる場所 |
↑笠取山 ↑金峰山(奥) ↑甲武信ケ岳 樹間から奥秩父を一望する。左のほうは飛龍山から唐松尾山にかけて、その右の三角錐型の山は笠取山、その右の背後の奥は形状から金峰山か。右端は甲武信ケ岳~破風山あたりか。 |
5時起床。予報通りの晴天だ。予定より30分早い7時過ぎにテン場を出発して山頂に向かう。今回のルートではこの登りが一番の難所と予想していたが、積雪は最大5cm程度で危険な凍結路も少なく、意外と簡単に登れて7時55分に山頂に到着。山頂からは、秩父・奥多摩の山々に加え、南に富士山、南西に南アルプス、北には浅間山等の遠景を拝むことができ、年納めの景色は非常に贅沢なものであった。その後全員で記念撮影を行い、鴨沢に向け下山にかかる。 七ツ石山方面への下りは石尾根と呼ばれる尾根筋で、防火帯として幅10m以上樹木が伐採されている所もあって見晴らしが良く、とても気持ち良く歩ける。やがてブナ坂に到着。ここは七ツ石山山頂への直登路と巻き道との分岐になっている。予定通り山頂への道を選択し急登を登ることにしたが、キツい登りの先には素晴らしい景色が待っていた。 山頂から北西には広い石尾根から小雲取山へと続く道がほぼ一直線に見え、その奥に雲取山がでんと構えている。南下に目を転ずると遠くに富士山、近くの山並みの中には白く大きな建物が見えた。11月末にOsさんのパーティーが登った鹿倉山に近い大寺山の仏舎利塔だろうとのTnさんの言であったが、森林ばかりの山中では随分目立つ建物だった。目的の山に登頂後、その山頂が比較的近くからきれいに見える場所は、私の少ない経験ではあまりなかったように思う。ここは正にそんな所であった。山頂で石尾根から雲取山を背景に記念撮影をして下る。 その後、七ツ石小屋を経て約3時間の長ぁ~い下り道を歩く。七ツ石から30分ほど下ったところに堂所という標識のある休憩ポイントがある筈だったが、見つけることができない内に、目的の鴨沢バス停には予定時間を若干オーバーしただけで到着してしまった。道を間違えた訳ではない筈だが、標識がなくなったのであろうか? 予定のバスに乗り、奥多摩駅経由我孫子駅には18時頃に到着したのだが、その間軽めの打上げ会を奥多摩駅前のそば屋、東京行き快速の車内(なるたけ静かに)、我孫子駅近くのそば屋と三次にわたって開催し、2015年最後の山行を楽しく且つ思い出深く締めくくった。 |
テン場出発前に全員集合 | 雲取山荘テン場前から雲取山へ | |
朝日を浴びる雲取山荘 | 雲取山荘から山頂への登山道を進む | |
積雪のある山頂への道 | 雲取山山頂到着 | |
雲取山山頂で一休み | 山頂直下の下り 上に雲取避難小屋が見える/カラマツ林に沿った石尾根 | |
七ツ石山方面へ石尾根を下る | 七ツ石山への急登を登り返す | |
七ツ石山山頂から雲取山を背景に | 鴨沢への長い下りに 芸術的な風景が |
冬の2000m級の山は初めてだった新人Kmさんは、疲れた様子もなく歩き通され、自信をつけられたことと思う。一方、天気が良すぎてアイゼンを使うこともなく、物足りない方がおられたかも知れないが、冬山経験不足のリーダーには有難い好天であった。 参加頂いた皆様には種々ご協力を頂き有難うございました。 ―Mt記― |
鴨沢までの長い下山路 | 奥多摩駅前までやっと帰ってきた |