6月の山行


足尾山魂・皇海山(2143m)

石庚申山頂展望台から望む皇海山(右)鋸尾根
/皇海山山腹から望む鋸尾根

日程【実施日】 2016年6月11日(土)~6月12日(日) 1泊2日

【参加者】 男性2名、女性2名  

【行 程】

6月11日(土)
6:28我孫子→6:50北千住7:11→8:51 相老 (わたらせ渓谷鉄道)9:07 →10:21 通洞・タクシー→10:45 銀山平・かじか荘11:07→12:20一ノ鳥居→13:05鏡岩→14:00 庚申山荘

6月12日(日) ★登頂班 男性2名、女性1名 
3:00起床→3:55庚申山荘→5:10庚申山山頂(1892m)→6:32薬師岳→6:45白山→7:45鋸山山頂(1998m) →8:40不動沢のコル→9:32皇海山山頂 (2143.6m) →不動沢のコル→鋸山山頂→六林班峠→15:32庚申山荘16:00→16:40鏡岩→17:05一ノ鳥居→18:20銀山平駐車場→通洞19:51→20:55相老21:35→21:59太田22:03→23:16春日部23:33→00:12柏00:24→00:29我孫子  

【費 用】 9,316円/1名
(往路) JR 464円×4=1,856円、東武800円×4=3,200円、同特急券1,030円×4=4,120円、わたらせ渓谷鉄道990円×4=3,960円、タクシー3,070円
(宿泊) 庚申山荘利用料2,100円×4=8,400円、食材1450円
(復路) タクシー3,430円、わたらせ渓谷鉄道990円×4=3,960円、東武800円×4=3,200円、JR 154円×4=616円  
 
【装備】
 (共同装備)ツェルト、ガスランタン、LEDランタン、コッヘル、ガスコンロ・燃料、他
(個人装備) 雨具上下、ヘッドランプ、サブザック、帽子、手袋、薄手防寒着、テルモス、食器、地図・コンパス、他 初夏・宿泊装備一般

【歩行距離】 26.5km 
【標高差】  単純高低差1,294m、累積標高差 登り2,545m 下り2,545m

 皇海山は、庚申信仰の聖地であった庚申山の奥の院として信仰登山が行われた山。山小屋を拠点として、庚申山と鋸山を経由し皇海山に至る山岳修験道の三山駆けをピストンで行う、というのが今回の山行計画である。銀山平のかじか荘前から約3時間の行程にある庚申山荘に前泊した。

かじか荘前登山口 一の鳥居
庚申山荘 山荘の夕餉
山荘の夕餉




 当日は、日の出前の薄暗さが残る中を午前4時に山荘を出発。いきなり巨大な岩壁が立ちはだかるが、岩の下を潜るように進み、ハシゴ登攀を経て、岩壁に沿って登ると、40分ほどで庚申山山頂に到着した。山頂からは、これから縦走する鋸山から皇海山に至る連なりと聳え立つ皇海山の山容が眺められた。空は晴天である。
 さて、ここからが難コース鋸尾根の始まりだ。御岳山、駒掛山、渓雲山、地蔵岳、薬師岳、白山、蔵王岳、熊野岳、剣ノ山、鋸山までのノコギリの歯状のピークを超えて縦走する。覚悟はしていたが、とりわけ蔵王岳、熊野岳から鋸山山頂までは、山腹トラバースや鎖、ロープ、ハシゴによる登り・降りが連続するヒヤヒヤの難所であった。辿りついた鋸山山頂からの眺めは、間近に皇海山、遠くには男体山や奥白根山の山々を一望する爽快な眺めであった。
 コースタイムに遅れが出そうであったため、休憩もそこそこに皇海山へと急ぐ。鋸山山頂から50mほどの急坂をロープで一気に下るが、傾斜がきつく足元も滑るので慎重に下る。群馬県側からの合流地点にある不動沢のコルからは40分ほどで皇海山山頂に到着した。

庚申山のハシゴ場   

庚申山山頂
庚申山頂展望台から望む皇海山と鋸尾根
鋸尾根難所 鋸尾根難所
白山から振り返る庚申山 鋸山山頂
鋸山山頂から望む日光連山 鋸山下り急斜面
山頂には先着の登山者らがいたが、皇海山の山頂は残念ながら狭く展望もない。山頂では、復路を六林班コースに変更することとした。鋸尾根の危険な難所を回避することと、当初計画のピストンでは予定の電車に遅れる虞が出てきたからである。
 山頂を下り、途中に鋸山難コースの全貌を眺め、不動沢のコルを経て、さきほど下った鋸山の急斜面を今度はロープで登攀する。鋸山山頂の手前で左右の大腿四頭筋内側に痙攣が走ったため、鋸山山頂では少し長めの休憩をとった。
 鋸山山頂下の分岐点から六林班コースが始まる。事前情報から、このコースでは背の高い笹藪による道迷いを警戒していたが、意外なほどピンクリボンの目印が随所にあり道に迷うことはなかった。ただし、笹道の足元の倒木や段差に注意が必要であった。
 笹道が一段落したあたりで六林班峠に達し、ここから庚申山荘へは左に折れる道を進む。しばらくは再び笹藪の道が続くが、次第に平坦な樹林帯の道となる。変化の乏しい単調な道を延々と進み、途中6、7か所の沢渡りを経て、午後3時32分に庚申山荘に到着した。早朝の出発から約11時間半の行程だったことになる。
 山荘では、デポした荷物をザックに入れて午後4時に下山を開始し、午後6時20分頃に銀山平駐車場に到着。手配していたタクシーで通洞駅に向かい帰路についた。我孫子駅には計画より2時間以上遅れた午前0時29分の到着となった。       (文責HK)
不動沢のコル 皇海山急登
皇海山山頂 皇海山山腹から望む鋸尾根
鋸山山頂付近の六林班コース分岐 六林班コース



庚申山山頂から10数分ぐらい下りの途中に東京から来たという若い二人連れの方とすれちがい、「コウシンソウ」の花が咲いている場所を教えていただいた。
 偶然にもこのお二人の方達と出会わなかったら、庚申山山頂ルートでは「コウシンソウ」の花を見つけることができなかったと思う。知る人ぞ知る横道に入ってゆくと岩壁に雪割草の花にまじわるように小さなコウシンソウの花が咲いていた。初めて見るコウシンソウの花、カメラに収めることができた幸運の一時に感動。今回、右膝がしらの怪我がなかったら「お山めぐりのコース」も歩いてみたかった。
 尚、皇海山・山頂コース鋸山道程、登攀リーダーを受けていただいたK・Mさん本当に有難うございました。同行いただいた皆さん本当にお疲れ様でした。       

庚申山荘に咲くクリンソウ 庚申山に咲くコウシンソウ 庚申山岩場に咲くコウシンソウと雪割草(コウシンコザクラ)
鋸尾根に咲くシロヤシオツツジ 鋸尾根に咲くキバナノコマノツメ 鋸尾根に咲く雪割草(コウシンコザクラ)


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