11月の山行

宝 篋 山
 朝靄の中を登山口へ

実施日  2016年11月6日(日)

参加者 男 2人、 女 7人  計 9人

行  程  

6:00我孫子駅北口→(国道6号、国道125号)→7:00小田休憩所駐車場→7:20スタート(常願寺コース)→       8:25尖浅間山頂8:40→(野鳥の森、山桜の森)→9:20宝篋山山頂11:20→(小田城コース)→11:45       下浅間神社11:50→(要害展望所)→13:00 小田休憩所駐車場13:20→(フルーツライン、八郷直売所、      国道125号、国道6号)→16:00我孫子駅北口

費   用 2,850円/人


宝篋山概要


宝篋山は、筑波山に近いつくば市北東部の標高461mの山。 古くは「三村山」、その後は「小田山」とも呼ばれた。また「篋」とは経本を入れる箱の意味だそうだ。山頂はほぼ360度のパノラマで、西に筑波山、東に霞ヶ浦、遠くには太平洋(鹿島灘)を望み、南西には関東平野と大気が澄んだ日には富士山を一望できる。春にはヤマツバキ、山桜、コブシの白い花が楽しめ、夏には野鳥の森に野鳥が喧しいほど囀る。登山道は沢あり、滝あり、岩々を縫うように登る道あり、と変化に富み、山頂以外にも眺望ポイントが随所にある。また有志(宝篋山整備隊)により登山道、ベンチ、トイレ、手作りの標識が絶えず整備されており、いつも気持ち良く山登りができる里山だ。

歴史にも触れたい。受け売りで恐縮だが、かつてこの山麓にあった極楽寺は、広大な敷地に多くの僧寺と尼寺の伽藍が聳え立っていたという。鎌倉時代には、鎌倉極楽寺の開祖で生涯を貧民・病者の救済に捧げた西大寺の真言律宗の僧忍性が10年ほど極楽寺に在り、律宗の中心地の一つとして栄えたが、戦国時代の戦乱で全て消失した。山名の由来でもある山頂の宝篋印塔、極楽寺跡に近い石造五輪塔、駐車場に近い石造地蔵菩薩立像など、この頃の史跡が見られる。


山行概要

小田休憩所駐車場

総勢9名、2台の車で我孫子駅を午前6時に出発。渋滞のない国道6号をスムーズに通過できたためか、計画より40分早く小田休憩所駐車場に到着した。小田休憩所でトイレを借り、軽くストレッチを行い、竹内さんをトップとして午前7時20分に出発。駐車場を東に進み、まだ朝靄が立つ田んぼ道を歩き、左に宝篋山を眺めながら、20分ほどの登山口へ向かう。

登山口からは、沢沿いの登山路を1kmほど登り、今度は鬱蒼とした森林の中をくずしろの滝まで来ると、純平歩道との分岐点に辿りつく。そこを直進し、雑木林の中を尖浅間山頂へと目指す。 しばらくすると長長坂(ちょうちょうざか)という坂を登るのだが、ここはやや急登で粘土質の土が雨に濡れると 滑りやすいところ。下りとする場合には要注意の坂だ。

                      尖浅間山頂直下の長長坂

尖浅間(とがりせんげん)山頂

長長坂を登りきると、尖浅間山頂に到着した。8時25分。山頂からは、木々の合間から南につくば市街、西に宝篋山を望むことができる。伐木を利用して作られた椅子がいくつか設置されているが、ここ宝篋山では、眺望が良い場所には必ず憩いのベンチが置かれている。

                        尖浅間山頂にて

小田城コース分岐点

15分程の小休憩をとった後に、宝篋山山頂を目指す。ここから1.4kmほどだ。尖浅間山頂から下りと登り返しを繰り返すが、さほどのアップダウンでもない。途中、小楢と山桜の合体木を観賞し、森林浴を楽しみながら尾根伝いに進む。野鳥の森、山桜の森を通って午前9時過ぎに小田城コースとの分岐点に到着した。ここには立派なバイオ式トイレが設置されており、皆でトイレをお借りする。

                    小田城コース分岐点のバイオ式トイレ

宝篋山山頂

午前9時20分、宝篋山頂に到着。素晴らしい秋晴れの下、間近に名峰筑波山が、そして南西には麓の関東平野の眺望が広がるが、残念ながら富士山は霞んで見えない。

                        山頂から眺める筑波山 

                       山頂のお汁粉パーティ

山頂からの眺めを堪能した後は、山頂で持参したお餅と餡でお汁粉を楽しんだ。SさんとHさんが鍋につききりで調理し、給仕してくれる。さすがに主婦というべきか、お汁粉に合いそうなお漬物を皆さんが持参してきており、美味しいお漬物が次々と出てくる。

食後は、コーヒーを淹れたが、日本茶党の参加者も。美味しいものの前では会話も弾む。気づけば、山頂到着から2時間も経過していた。急いで食器類を片付け、午前11時20分、下山を開始した。

                             アツアツのお汁粉で…                               
                          美味しいわ
 
                         2時間も…

下浅間神社

山頂からバイオ式トイレの分岐に戻り、ここから小田城コースを下る。小田城コースは、緩やかな尾根を下るルートで歩きやすい。ほどなく下浅間神社に到着。下浅間神社は小さな石柱が祀られているだけの神社だが、かつてはここから上は女人禁制。そこで女性はここでお参りをしたそうだ。下山を開始してまだ20分そこそこなのだが、ここからの眺望もまた素晴らしいので、小休憩をとる。

下浅間神社にて

                         要害展望所にて

大師堂

要害展望所を更に下ると、やがてお地蔵さまがズラリと並ぶ大師堂に着く。微笑む姿のお地蔵さまが多い。確か以前は緑に苔むしていたが、苔は払われてきれいになり、頭には赤い毛糸の帽子をお被りであった。これも宝篋山整備隊の仕事だろうか。次に来るときは、赤いよだれかけが掛けてあることだろう。

大師堂からは、コスモスが咲く道を抜け、午後1時20分に駐車場に到着した。集中連絡先の田中さんに下山報告を行うと、もう下ったのかと驚かれた。

時間はまだたっぷりとあるので、下山後は計画通りに石岡市八郷地区の直売所に立ち寄り、新鮮なフルーツを仕入れ、我孫子駅には午後4時過ぎに到着した。

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穏やかな秋晴れの日に、とても気持ちの良い山行ができた。参加者の皆さんも同じ思いで帰路につかれたことと思う。次は、春と新緑の頃に本山に山行したい。(HK記)


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