11月の山行

赤岳・阿弥陀岳

 阿弥陀岳 山頂 /赤岳  山頂
     
  実施日程: 2017年11月3日(金)~4日(土)

【参加者】  I。O。K。T(リ-ダ-)。H   男性5人

【往 路】    (天王台6:40→6:43)
 ・交通(往路) 布佐発6:29→6:46我孫子6:51→7:21日暮里7:26→7:48新宿 
      8:00(スーパーあずさ5号)→10:06茅野10:25(西口バス)→11:02美濃戸口 
【行 程】              
3日(金)               
    美濃戸口11:15 →12:15美濃戸山荘12:40→15:15行者小屋 
          歩行時間 4時間00分  休憩時間 30分
4日(土)  
      行者小屋6:45→7:55地蔵の頭→8:45赤岳9:05→10:05中岳10:30→10:50
      阿弥陀岳11:15→12.26行者小屋13:16→15:50美濃戸口    
           歩行時間 9時間5分  休憩時間 120分 
【復 路)
 ・交通(復路) 美濃戸口16:20→16:57茅野駅17:28(スーパーあずさ24号)→19:36
           新宿19:48→20:09日暮里20:20→20:50我孫子20:55→21:12布佐
                       
   集中連絡先: Nさん
   
 
   今回の山行は、8月の南岳~穂高の縦走、 9月の越後三山(二山)、10月の乾徳山、鷹の巣尾根、川苔山と5回連続で雨のため中止になってきている雨男の私にとって、ぜひとも実施したいものであった。しかし、実施日の前々日の天気予報は、ほぼ雨の予報で、実施日程の変更も考慮して参加メンバーに相談をしてきた。しかし、その間も天気予報は、目まぐるしく変わり右往左往してしまったが、結局のところ予定通りに実施することになった。

 3日 天気予報では、晴れの予報であったが、夜中に雨音で目が覚めて、またかと落胆したが、朝出かける時には、ほぼ雨はあがっていた。布佐駅でIさんとおちあい、湖北駅からKさん、我孫子駅からHさんが電車に乗り込み、茅野駅の美濃戸口行バス停の前でOさんと待ち合わせ定刻どおりに現地にむかう。

 天候は、予報どおり、少し肌寒いものの無風で、空は晴れわたっていた。気持ちのよい山行日和である。Sリーダーをお願いしているHさんを先頭に歩きだす。美濃戸口までは、一般道で単調な道であった。そこからも、美濃戸山荘上の分岐を右へ、南沢沿いに迷うことのない一本道を何回か沢を渡り直しながら進んでいく。灰白色の石河原が現れそこを横切って針葉樹の中を抜け、再び石河原に出て、救助用のヘリポートを過ぎると、定刻どおり行者小屋に到着いた。

 小屋は、連休の初日にもかかわらず空いていた。あらかじめ混雑を予想し部屋を予約していが、キャンセルし、一般の部屋にした。一区画(三人ぐらい)を一人で占領することができた。そして、ワインと焼酎で宴会がはじまった。宴会の内容は、山行談義とHさん、Oさんによる、シュリングとカラビナを使った簡易ハーネスの作り方、そしてロープワークの講義である。至極まじめである。

 陽も暮れてきて窓の外に目を向けると澄み切った青空に夕日を浴びた赤岳がくっきりと写しだされていてとても美しかった。それから、明日の簡単な打ち合わせを行い。夕食を6時から食べ、8時30分には就寝した。 
   
 
【行程】 美濃戸口バス停→行者小屋→赤岳→阿弥陀岳→行者小屋→美濃戸口バス停

 美濃戸口バス停にて 暫く一般道を歩く
青空と木々が綺麗 美濃戸山荘のベンチで昼食

北沢・南沢の分岐 南沢側へ  南沢沿いの気持ち良い登山道
正面に赤岳・行者小屋テント場が見える 行者小屋に到着  
澄み切った青空と、夕陽に赤く染まった赤岳 
     
  4日 朝5時に起床した。本日の天気予報は、曇りのち雪 赤岳山頂付近では強風である。予定では、6時出発の予定であったが、小屋の朝食時間の関係で6時45分になった。計画より45分遅れの出発である。天候も悪く、稜線上での風の強さが心配であったが、Hさんを先頭に赤岳に向け小屋を出発した。地蔵尾根コースは行者小屋の裏手から始まり、はじめは、針葉樹林の中を緩く登るが、次第に急坂になり、鉄の階段が現れ鎖のトラバースを過ぎるとザレた尾根にでる。

左上にお地蔵様をみて登りきると地蔵の頭である。かなりよいペースで稜線に到着したが、寒い、 手の指先がしびれ、手袋を2枚重ねるも、あまり効果はなかった。冬山の稜線で風に吹かれると、どれだけ寒いのか、よい経験にはなったもののこれから約5時間手の指先が凍傷になるのではないかと内心ヒヤヒヤしていた。 ここで休憩し、赤岳に向かう、本来ならば、この場所は秩父の山々や富士山が眺望できる場所であると案内本に記載されているが、今回は霧の中である。

 北風をもろに受け稜線を赤岳に向かう。暫く歩くと赤岳展望荘に到着し頂上への登りになる。岩稜の急斜面を鎖に助けられ、上がると目の前が頂上であった。頂上では、生憎の天候にもかかわらず、狭い岩稜の上には、我々の他2~3組のパーティがいた。記念写真を撮るのに20分程費やした。阿弥陀岳へは、山頂の南側から切れ落ちた岩場に架かるハシゴを降り、クサリの張り巡らされた急斜面を下っていく。今回の山行で一番緊張する場面であった。しかし、それとは裏腹に、斜面が南側に向いていたおかげで、朝から悩まされていた北風からは解放され、同時に痺れきっていた両手の指先が溶けていくのが感じられた。何度となく聞き及んだ話ではあったが、風による温度の影響が生で体感できたことが今回の一番の収穫であったかもしれない。

斜面を下り、行者小屋へ直接向かう文三郎道分岐にでる。ここまで来ると緊張感が少し緩むのと、同時に指先の痺れは完全に消えていた。足取りも軽くなり、もう少し下って中岳のコルにでる。コルから中岳の登り返しは急だがそれほど長くない。中岳山頂と阿弥陀岳山頂の間にある阿弥陀岳のコルまでは短い下り、このコルから阿弥陀岳へは、急峻な岩尾根を一直線に登っていくが、途中に厳しい岩場が何か所かあり、落石に注意しながら気の抜けない場面が連続する。阿弥陀岳山頂は、思いのほか広々としており、中央に阿弥陀如来の石像や石碑が置かれ、信仰の山だと言うことが覗われる。下山は、往路を下るのだが、落石に注意しながら、高度感のある岩場を慎重に降りる。行者小屋へは、阿弥陀岳の登り口から阿弥陀岳北側の急斜面を横切って下る。トラバースが終わると尾根に沿ってジグザグの急下降になる。やがて道は、尾根をはなれて小沢に出る。
 この頃になると空からみぞれが降りだしてきた。中岳沢を渡り文三郎道に合流する時には、乾いた雪に変わりうっすらと積もりだしていた。そして、柄沢沿いに歩いて行者小屋に到着する頃には、辺りは一面の雪景色であった。

 結局、行者小屋には、当初の計画どおり、12時26分に到着した。(計画した時間より45分速かった)本来ならば、ここで、昼食に行者小屋ラーメンを食するつもりでいたが、小屋は雪を避けてきた人達でごったがえしており、降り出した雪も勢いを増してきたので、昼食もとらず、荷物をまとめ、13時16分に小屋を後にした。途中で雪は、小降りになり美濃戸山荘の手前ではすっかり止んでいたが、美濃戸口に到着すると今度は、雨が降り出した。一行は、30分ほど雨宿りをして、美濃戸口バス停より最終16時20分のバスに乗り込み茅野駅にむかった。
 
茅野駅では、17時28分の出発時間まで、若干の時間があったので、軽く食事をすませ、ビールとつまみを買い込み、あずさ24号に乗り込んだ。なお、Oさんとは、ここで別れた。電車は、思いのほか混雑していたので、一行は、別々に座席に座り、それぞれが買い込んだビールで打ち上げをおこなった。予定どおり20時50分に我孫子駅に到着して今回の山行を終了することができた。今回の山行に参加・協力してくれたメンバーをはじめ、集中連先を引き受けてくれたNさん、いろいろ助言してくれた、 Tさんにこの場をお借りして感謝を申し上げたい。     T記
 
     
行者小屋を出て赤岳を目指す 急な階段 朝イチは辛い
軽快に登るKさん お地蔵様
地蔵ノ頭 分岐    赤岳に到着 一息つきました
赤岳山頂にて  赤岳を下る Hさん Oさん
キレット分岐 中岳へ向う  中岳山頂 視界0......
阿弥陀岳の急斜面も余裕のOさん リ-ダ-Tさん(緑) お茶目です
阿弥陀岳 山頂にて  阿弥陀岳 下山 先頭はHさん
中岳のコル分岐  中岳道側へ  中岳道を下る (みぞれが降りだす)
雪が降り積り、急いで行者小屋を出る 美濃戸口バス停に向う(雪は冷たい雨に)

 TOPペ-ジ  山行履歴