7月の山行



羊蹄山(1,898m)・尻別岳(1,107m)・半月湖 

北海道・羊蹄山(車窓より) 

△実施日2018年7月23日(月)~26日(木) 
△参加者男性2名 女性1名 
△コースタイム              
◇23日(月)<晴>成田空港(9:00)-新千歳空港(10:40)レンタカーの手続(12:15)=車両移動中に食材の調達(14:00)=羊蹄山自然公園真狩キャンプ場(16:00)テント泊
◇24日(火)<晴>  【羊蹄山】  (歩行時間12時間30分)往復キャンプ場5:00発<真狩コース>1合目5:30-2合目6:00-3合目6:35-4合目7:25-5合目8:40-6合目9:15-7合目10:00-8合目10:35-9合目11:15-山頂分岐12:25-旧小屋跡12:40-(北山分岐の手前13:00までで三角点を断念)下山~9合目13:45-8合目14:00-7合目14:20-6合目15:00-5合目15:30-4合目16:00-3合目16:45-登山口17:30着=真狩温泉入浴18:10  真狩キャンプ場(連泊) (標高差 上り1668m 下り1667m)
 ◇25日(水)<晴>  【尻別岳】 (歩行時間5時間 標高差652m)往復キャンプ場<テント撤収>8:00発=車両移動、留寿都リゾートスキー場?登山口9:00-723m地点(コル)10:20-山頂11:30/11:40(下山)723m地点(コル)13:00-登山口14:00-ニセコノーザンリゾートアンヌプリ15:30(ホテル泊)
 ◇26日(木)<晴>ホテル9:00=半月湖畔?9:45<湖畔を散策1時間>11:00=京極町(名水、羊蹄山の噴出し湧水)12:00=余市町(福原海鮮市場)=小樽13:10(札幌自動車道)札幌経由=レンタカーの返却15:40-新千歳空港18:30発-成田空港20:05着              

△同装備:テント泊装備一式、コンロ、コッヘル、ランタン、マット、ツエルト、蚊取り線香、等々
△個人装備:日帰り装備 (日焼け止め、虫よけ、熊除けベル等々)
△費 用:  一人/¥48000   航空券往復19820円、レンタカー代4920円、テント場代3270円、ホテル宿泊9350円、ガソリン代1480円、高速代710円、入浴代400円、食材、飲み物、燃料代6580円など

羊蹄山(後方羊蹄山:しりべしやま)は容姿端麗な成層火山で北海道を代表する山のひとつです。羊蹄山の植生は国の天然記念物に指定されていて7月~8月上旬には100種以上の高山植物が見られ、またの名を「えぞ富士」とも呼ばれ4つの登山コースがあります。私達は真狩キャンプ場からの真狩コースで山頂を目指す。


24日 5時にテント場を出発。気温は25℃位だろうか?清々しい朝だ。水場がない為、三人は3,5?の十分な水を用意して登山口に向かう。399mからの登り出しだ。既に4時頃から何人か登り出した人もいた。エゾマツやトドマツの林道を1合目、2合目、南コブ分岐を過ぎ三合目と順調に登る。??は暑さ対策とロングコースの行程のことを考えて30分歩行ごとに水分補給を入れてくれ助かるが私自身の体調の状態が今一のように思う。体が重く感じられペースがつかめない。4合目から先は傾斜が大変きつくなり6合目までは樹林帯のジグザグの道をひたすら登る。後方から若者登山者に次々と追い越されて行くが私達は焦ることなく自分達のペースで登る。1600mの8合目から視界が開け徐々に花々の数が増え左への分岐の避難小屋を取り巻くエゾカンゾウの花の群落の景観に目を奪われ、その展望を楽しみながら空沢のガレ場を十分に注意しながら通過する。9合目近くになると多くの高山植物に出合いでテンションが上がっていく自分に気付く。花の媚薬効果? <どうにもならない疲れは何処へいったのか!>9合目からはお花のオンパレード。種類が多くて分からない花の名前がいっぱいだ。コガネギク、チングルマ、イワギキョウ、イブキゼリモドキ、イワブクロ、カラマツソウ、クルマユリ、エゾカンゾウ、ウメバチソウ、タカネキタアザミ、ウスユキソウ、チシマフクロウ、メアカンキンバイなどの花々。30分程登ると大火口壁に出る。三角点の山頂へのルートとして右回りと左回りがあるが私達は旧避難小屋跡の左周りのコースを取る。CRは『下山開始は13時。以後新たな行動はしない』と下山の事も考えての決断をした。旧小屋跡を12時40分北山分岐手前1840m辺りで13時。あと三角点まで30分のところで時間切れとなり引き返す事となった。            
ガレ場を注意しながら三人は順調に長い下りを展望と花を楽しみながら登山口に17時30分に無事に到着。車で15分程の真狩温泉で入浴。テントで夕食となるところだが疲労感からかビールとつまみで心地よい睡魔に襲われそのまま朝まで眠ってしまった。三角点に到達できなかったが、
悔しい気持ちはなかつた。以前なら悔しさで一杯になったものだが、達成できなくても何故か充実感で満たされていた。12時間30分を歩き切ったこと。天気に恵まれた山行に感謝した。しかし『羊蹄山』は手強い山だった。登って今思う事は『体力の限界』を感じている。

 真狩キャンプ場 真狩キャンプ場登山口 


羊蹄山周辺の植物1  静かな林道の中をゆっくり登る


羊蹄山周辺の植物2 羊蹄山周辺の植物3 


羊蹄山周辺の植物4 羊蹄山周辺の植物5 


 羊蹄山周辺の植物6 羊蹄山周辺の植物7


 羊蹄山周辺の植物 羊蹄山避難小屋 


9合目ガレ場 羊蹄山周辺の植物9


ちょっと一休み 羊蹄山の大火口 


山頂分岐 
尻別岳 喜茂別町と留寿都村(ルスツ)の境界に位置している。尻別川の上流にそびえる山としてかつては羊蹄山が尻別岳と呼ばれていた。それが後年、羊蹄山と改称されたため尻別岳の山名がこの山に天訛したと言われている。羊蹄山と尻別岳は夫婦山、アイヌ語でマチネシリ「女山」が羊蹄山、ピンネシリが「男山」が尻別岳。花の種類は羊蹄山ほど豊富ではないが登山道には沢山の花々が咲き美しさを競い合っている。
25日 テントを撤収してキャンプ場を8時に出発した。国道230号線から道道257号線を1時間ほど車を走らせ橇負山の中腹にある「留寿都コース」の登山口の駐車場に着いた。9時、気温が高く30℃はあるだろうか?よく整備された笹原と大きなダケカンバの林道を三人は30分程歩くと??が『太股に違和感あり大事を取る。二人で行ってくれ』と言って車に戻った。Kさんと私は残念に思いながらも山頂を目指した。心配していた私の体調はと言うと思いのほか足の運びが軽やで調子が良い。昨日とは違う。笹原の茂った中を緩やかに1時間ほど登り橇負山を背にして稜線に 出る。日差しを全身に受けじりじりとした暑さだ。アップダウンを繰り返し723mのコルまで後一息。Kさんもきつそうだ。『もう少し。頑張ろう。』と声を掛け合って登る。コル手前で休憩していると若い男女二人が山頂から降りて来た。『頂上まではどれくらい?』と私達は聞いてみた。『30分程ですよ。』の言葉に元気をもらったが此処からが難所だった。崩落している所が3ケ所有りロープが張られている。300mの岩と石混じりの長い上り坂だ。照りつける暑さに負けそうになるが1000m付近から斜度は緩やかになりホッとする。快適に花の稜線歩きを楽しむ。(カワラナデシコ、エゾシオガマ、コガネギク、エゾカンゾウ、タチキボウシなど)傾斜地に蜂と蝶の舞うお花畑とその景観が疲れを癒してくれる。 <もうひと頑張りだ>緩やかに登って行くと平らな笹原が広がっていた。11時間30分。山頂だ~8人の登山者が集っていた。笹原の山頂からの展望。そして羊蹄山の眺めは格別だ。昨日のきつい山行が思い起こされたが北海道の山はいつも「いいなー」と実感する。一休みして頂上から登って来た尾根を見下ろす。その素晴らしい眺めを楽しみながら下山するが気を抜かぬ様に足元に注意しながら??の待つ登山口に14時丁度に戻った。一路、国道276号線から5号線を経て1時間30分ほどでニセコアンヌプリへ。(300名山)1308mアイヌ語で「切り立つ崖(とその下に川)」この周辺のスキー場は【世界4大スキー場】に数えられ有名なスキー場の一つ。その麓に位置している「ニセコノ―ザンリゾートアンヌプリ」ホテルに15時30分に到着した。私達はこの三日間の旅と山行の疲れを温泉と海の幸を味わい山行の出来事や明日の行程の話に花を咲かせた。 


 

尻別岳の登山口  稜線の先に尻別岳 


 

稜線から羊蹄山を望む  稜線のお花畑 


尻別岳山頂 


26日  ホテルを9時に出発。朝日が強い。暑くなりそうだ。今日が最終日だ。三人は羊蹄山の登山口の一つ倶知安コースに隣接している半月湖畔自然公園に向かった。当初の計画ではニセコ湿原の予定であったがコースの行程時間を考えると帰路の飛行機の便に余裕が無くなる可能性があると判断して半月湖畔の散策に切り替えた。羊蹄山の西麓にある半月の形をした周囲約1㎞のカルデラ湖で湖畔を巡る一帯が自然公園として整備されている。原生林を通る散策路を私達は湖へと下り湖に映る逆さ羊蹄山の姿を期待していたが光線の関係か?その姿を見ることが出来なかつた。1時間ほど散策して国道276号線を北上して京極町へ向かう。京極町の《ふきだし公園》は「羊蹄山の噴出し湧水」として名水百選の「名水の里」と知られている。羊蹄山が噴出す美味しい水が絶え間なく湧き出している。キーンと冷たく美味しい!何杯も飲んでしまった。そして276号線から5号線へ車を走らせ、さくらんぼ園を街道沿いに探した。以前に富良野のスーパーで買って食べた味が忘れられなく<買わなくてはと思い>店に立ち寄ってもらう。佐藤錦と紅秀の二種類を買い満足、満足。余市町の福原海鮮市場にも寄り小樽市に向かい札幌自動車道経由でレンタカーを返却。定刻の新千歳空港18時30の便に乗り成田空港に20時5分に到着した。     
MS記) 


 

菜の花ロード  半月湖散策路の原生林 


羊蹄山の噴水した湧水 

参考(羊蹄山自然公園パンフレット)  発行:真狩村役場 総務企画課 商工観光係






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