白馬山荘と白馬岳山頂 👆 / 山頂で、今日は元気 👆 |
〇実施日: 2019年7月13日(土)~15日(月) 〇参加者: 男性3名、女性1名 〇コース・タイム 7月12日(金) 毎日あるぺん号 新宿都庁大型バス駐車場23:20 7月13日(土) 5:18白馬猿倉5:50→7:05白馬尻7:25→大雪渓7:55→10:35岩室跡 (アイゼン外す)小雪渓12:55→避難小屋13:15→村営山荘15:15→ 白馬山荘15:50(泊) 7月14日(日) 4:30起床→5:00朝食→7:55出発→8:15白馬岳山頂8:30→9:50三国境9:58 →11:19小蓮華山11:37→12:47船越ノ頭12:55→白馬大池山荘14:00(泊) 7月15日(月) 4:30起床→5:00朝食→6:50出発→7:45乗鞍岳7:50→雪田の斜面8:10→ 天狗原分岐9:37→9:50ベンチ10:00→11:45ビジターセンター11:55→ 12:05栂池自然園ロープウェイ→12:15つがのもり12:25→12:48栂池高原 栂の湯入浴 栂池高原15:30(毎日あるぺん号高速バス)→21:05新宿 〇費用: 毎日あるぺん号 新宿→猿倉9500円、栂池高原→新宿5000円 ロープウェイ1920円、栂の湯600円 合計37620円 〇装備: 雨具、防寒着、ヘッドランプ、帽子、サングラス、手袋、軽アイゼン、ストック、水筒、行動食、 ツェルト、ガス、コッヘル、バーナー 長引く梅雨空の中、迷いに迷った末に1日目が曇りという予報で、白馬大雪渓を登るときに雨が降らなければ いいという考えで、実施を決めた。結果的に、本格的な雨は最終日だけで、時々晴れ間も出て雪解けすぐに咲く 可憐な花たちや、ライチョウにも会えた。 1日目 7月13日(土) 6時間の夜行バスに揺られ、やっと猿倉に5時過ぎ到着した。曇り。身支度し、登山届けを提出して(係員の方が提出した人と届けを確認していた)元気に出発した。白馬尻までの砂防工事専用道路を1時間15分歩くと “ようこそ大雪渓へ” と書かれた大岩と白馬尻小屋に着いた。脇の木陰にキヌガサソウの大群落があった。 小屋には 100円の有料トイレもあり、これから登る人で混雑していた。少し登り、雪渓に出ると各自アイゼン を付けた 雪渓の真ん中に赤いベンガラの登山道に沿って、登山者の長い列が続いている。今年は雪が多いらしい。時々 大きな落石が上からものすごい速さで転がり落ちてくる。大きな声で「ラーク」と叫んでくれるので我々も岩の行方を肝が冷える思いで見送った。あんな高速の岩に当たったらひとたまりもないと思う。時々雲が切れると左側に杓子岳の荒々しい姿が見える。ゆっくり確実に登って行った。 葱平の雪渓が切れたところでアイゼンを外す。シロウマアサツキは2つしか見ることは出来なかった。きつい登をゆっくり登った。Gさんの調子が悪くなり、TさんとKさんに荷物を持ってもらい今日は山小屋に着けばいいんだからと、花々に励まされながら一歩一歩登った。途中、川のそばに避難小屋があった。非常時には頼りになる。小雪渓はかなり急斜面に大量の雪が残っており、トラバースできるように足の幅の道が切ってあった登山道の整備をしてくださる方に感謝である。村営の白馬岳頂上宿舎が見えると、お花畑が出てきた。 最後の力を振り絞り、村営宿舎を登ると尾根に上がった。右には巨大な白馬山荘、その左側に白馬岳の山頂が現れた。Gさんが石に腰かけて休んでいると、パトロールの方が来て、具合が悪そうですねと声を掛けてくれた。まず、水分が足りないのではないかと、小屋でポカリと水を半々にしたものを、1Lは飲むことを指導してくれた.水分が足りないと、血液がドロドロになり、脳梗塞を起こすこともある。今日のような天候だと救助ヘリも飛ばないので十分気を付けるようにと言って、足早に登って行った。本当に気を付けなければならない。 7月7日からパトロールが始まったばかりだということだ。 白馬山荘では、たぶん最盛期よりも宿泊者は少ないと思うが、寒さ対策のためにか1階の14人部屋に満室になるように配置された。開いている部屋もあったが、我々の部屋は暖かく、壁はじっとりと結露していた。この山小屋のスカイプラザ白馬では、みんなでビールやおでんやそれぞれに安堵と共に、おいしい乾杯をした。もちろんGさんはポカリをたくさん飲んでいた。窓際を確保して、時々現れる立山、剱岳の素晴らしい眺めを堪能した 大山小屋なので、食事の時間も流れ作業で、機能的にどんどん消化するといった感じだった。天候が良ければ 気ままなテント生活の方がいいのかもしれない。トイレも、洗面所も大きく、洗面所の水は飲料だった。靴その他自分のものは、ビニール袋を渡されて、靴入れに入れたり、布団の周りに置いたりして自分で管理する。更衣室もあった。次の日の行程を確認して、各自持参の焼酎など飲み(KさんとTさんは盛り上がっていたけれど) 8時には就寝した。 |
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行程図 |
白馬尻小屋 | 雪質はザレている |
満開のキヌガサソウ |
左側は杓子岳東壁、荒々しい | 避難小屋 |
小雪渓に向かって苦しい登り |
ウルップソウ、ハクサンイチゲ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマオダマキ |
村営白馬岳頂上山荘 | 白馬山荘と白馬岳山頂 |
2日目 7月14日(日) 二日目の朝は雨だった。白馬三山の縦走は次回に取っておくことにして、雨具を着て頂上に向かって出発した Kさんの傘笠?年代物だという頭にかぶる笠が、すれ違う人にとても好評だった。かわいいという声が多かった頂上の風景指示盤は、新田次郎の「強力伝」の題材になったものだ。晴れていれば素晴らしい眺めが見られたのだろうが、次回のお楽しみにする。頂上からは、お花畑の素晴らしい道で、ライチョウにもこれから5度も会えるとになる。しかし、右側の長野県側は、切り立っていて、雪庇も残っていた。慎重に歩く 花の好きなGさんも復活して、写真を撮ったり花の説明をしたり、幸せな時間を過ごすことができた。KさんとTさんは、花にはあまり興味がなかったようだが、私もこの山の会に入会して、15年くらいたってから、やっとこの頃 高山植物に興味がわいてきたのだから人は年を重ねると興味の対象も変わるものだと実感している。私は父が鉱山会社の社員で、日本の秘境と言われるところに転勤で行き成長したせいか、山と石が大好きなのだ。詳しいことはまだよくわからないが、珍しい石を見ると拾わずにはいられない。遺伝である ライチョウは 少なくとも 5羽+ヒナを目撃できた。登山道で雌の親が砂浴びもしていた。曇っていたおかげだ。いいこともあるのだ。 天候も曇りで時々晴れ間も出て、快適な尾根歩きが楽しめた。我々と前後して、タイからきたという若者12名のグループがテント山行で来ていた。日本語が堪能な男子が率いていたが、軽装な女の子などちょっと心配なところもあったが、遠くタイの人が集団で北アルプスに来る時代になったのかと感無量だった。順調に雷鳥坂を下り白馬大池山荘に14時に到着した。 着いたとたんに大雨が降り出した。本当にラッキーだった。テント場には、たくさんのテントが張られ、ほとんど若者だった。山荘は、ほとんど中高年のグループで、この対比はどうしたことなのか。 最近は、山小屋ばかり利用していたが、昔から山小屋は中高年のものだったのだろうか。テント生活しか知らな かった頃には、わからなかったのか。テント山行ができなくなったら山を止めるときだなんて、うそぶいていたが実際に年を取ってテントの重荷を担げなくなっても、山に行きたい。山小屋泊まりで身を軽くして行けるなら手段を選ばず身の丈に合った山行をしたいと思う。 |
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立山、剱岳が見えた |
村営山荘とテント場 |
手前が杓子岳、奥が鑓ヶ岳 |
メスのライチョウ | ハイマツの中を小蓮華山に向かう |
小蓮華山山頂の鉄剣 | 小雨の中、小屋を出発 |
3日目 7月15日(月) 小雨の中、6:50出発。白馬大池の北岸に沿った道を行くと、雪渓が現れ、危なっかしいトラバースを越えて安山岩の大岩が重なる急登を行く。大池に魚はいないが、黒サンショウウオが多数生息しているそうだ。 一瞬、青空が見えると、池の湖面が真っ青になった。滑りやすい大岩を苦労していくと、大きなコンクリート造りのケルンが現れた。千葉大学医学部と刻んであった。やはり山岳部の方の慰霊碑であった。ここが、乗鞍岳山頂だった。Kさんが、冬には大きな雪の平原になるので、このケルンはとても重要だと話してくれた。Kさんは、雪の季節が とにかく好きなのだなあと、Tさんと感心した。天狗原までの登山道は、大きな雪田や、ゴロゴロの大岩をピョンピョン飛び越えていくところや、ドロドロの滑りやすい道など、とにかく大変な下りだった。 雪解け直後の白馬岳だったが、思いのほかたくさんの高山植物を見ることができた。ゆっくり写真を撮りながら登ることができて、同行の皆様には足並みをそろえてくださり、ありがとうございました。みんなの思いやりがとても心にしみた、山行でした。メンバーの調子が悪くなっても、同行のみんなで自然なサポートができて最高のチームでした。本当にありがとうございました。 I 記 |
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白馬大池が瞬間の青空に映えた |
乗鞍岳山頂 ケルン | 天狗原までの道は、雪渓が多く残る |
天狗原、風吹大池との分岐 | 天狗原のベンチ |
天狗原の湿原保護 | 雨の中、用心して下る |
栂池ロープウェイ乗り場 |
ウルップソウ | ミヤマクワガタ | ウルップソウ(白花) |
ハクサンイチゲ、ミヤマキンポウゲ | ツクモグサ | キバナシャクナゲ |
イワベンケイ | ミヤマオダマキ | タカネヤハズハハコ |
ハクサンイチゲ | アオノツガザクラ | コイワカガミ |
ハイマツ 実 | ハイマツ | ゴゼンタチバナ |
コマクサ | マイズルソウ | ハイマツ |
ハクサンコザクラ | シダ | ショウジョウバカマ |
ミズバショウ | チングルマ(天狗原湿原) | コバイケイソウ |
イワウメ | ミヤマシオガマ | ウラジロナナカマド |