2023年12月の山行

 高川山西尾根(読図山行)  976m
 
高川山山頂からの展望



<山行報告>
        
◆実施日:2023年12月9日(土)
◆参加者:10人「O、KA-SL、KI、T、N-L、H、MA、MI、
     YA、YAS」         【集中連絡先 TK】
◆日の出、日の入り :  05:43  16:32     天気 晴れ
◆標高差;(単純)517m+α (小ピーク いくつか) 歩行距離 約9㎞
◆行程 
 我孫子0609=新松戸 武蔵野線経由  西国分寺0727=  高尾0756/0809
初狩0852
 初狩スタート0908…高川山1045/1130…羽根子山1204…カンバサワの頭(昼食)
 1220/1250…大岩ノ頭…屏風岩…三角点1450…初狩駅1537
 行動時間 6時間30分 休憩約1.5時間
 初狩 16:45発……車中で解散  我孫子1900頃(直帰の場合)
◆個人装備:雨具、ライト、昼食・行動食、水、救急セット、コンパス、
 (ストック) ツェルト
◆地図 コース記入済 参加者へメールで送付
◆登山届 8日 山梨県警 山梨県観光資源課 メール(tozanpost@pref.ymanashi.lg.jp
◆経費  交通費約3000円(休日お出かけパス使用の場合)

 多数の参加者で気が引き締まる。地図に興味を持ってくれる人が一人でも多くなることを期待。
 初狩駅のホームに降り立ち、改札へ向かう前に、地図を整置して、(整置するにはコンパスが必要)高川山の方向を指で指してもらう。簡単な作業だが、初めての山などはやっておいた方がいい。バス利用の時はバスを降りた時にやるのがいい。前半は新人3人を先頭に歩いてもらう。歩く前に高川山までのコースを地図を見ながら、イメージしてもらう。人工物(寺、橋、堰堤)がどこにあるのか、道の特徴。どこで大きくカーブするか?など。
 途中で、男坂(KA KI YAS)女坂(O、H、YA、MI、TA)沢コース(N MA)の3グループに分かれる。沢コースは別名玉子石コースともい言われるが、「玉子石」わざわざ見るようなものでもない。この沢がオオカンバサワである。3グループが頂上で集合。期待以上の富士山の眺めを満喫。広域の地図で他の山々を同定したかったが、登山者も多いので、早々に西尾根に向けてスタート。歩き出す前に「西尾根はどっちですか?」などと質問。漫然と歩いたらだめ。羽根子山の手前の鞍部はどこ?鞍部と言っても、V字ではなく、鍋底のような地形でピンポイントでわかりにくい。(原則使用しない事にしていたがGPSで確認してもらう)地形図ではその鞍部から南にジグザグの破線が書かれているが、下ってもゴルフ場にぶつかるため今は、ほぼ廃道に近いようだ。この鞍部からの急登はトラロープがあったから良かったが、なければ大変だ。羽根子山を越えて、次のカンバサワの頭で大休止。木々の間から富士山が見える。
 再び、歩き出す前に必ず地図を見て、どんな地形になるのか予測する。休憩でほっとして、何も考えずに歩き出して、とんでもない方向だと気が付いてあわてて引き返すこともよくある。歩き出す前に地図を整置するだけ。だからコンパスと地図はすぐ出せるようにしておくこと。Oさんなどもこちらのルートは初めてとのことなので、TAさんと前後しながら先を歩いてもらう。単純な尾根では現在地の把握が難しい。しかし左右に派生する尾根のを確認をして、ピタッと、現在地を言い当てるOさんはさすがだ。大岩への分岐も難なく過ぎて、鍵掛峠(向峠)を通過。この鍵掛峠は峠字体が、広いので、西の方にも同じ字で鍵掛峠があるので、標識などは要注意。と言ってもこちらのルートは標識がほとんどない。(だから地図読みに適している)大岩への落ち葉で滑りやすい傾斜を登り、ピークで急カーブで東に折れる。再び小さな鞍部を経て、一気に屏風岩へ。屏風岩は西側の山すそから見上げるようにしないと見えない。
 屏風岩から傾いた陽光に冨士が美しい。鶴ケ鳥屋山、滝子山など眺めてから、一気に下山というところだが、ルンルンに下ると間違えやすい。踏みあとは落ち葉で隠されているし、下ばかり見ていると、全体の地形を見失う。コンパスの角度で10度違うと、目的のルートからはずれて違う尾根を下ってしまうこともある。
頭を持ち上げ左右の地形がどうなっているかも見る。地図と地形が、合っているかどうか、考えながら進む。おかしいな、と少し戻ってみることも大事。間違った!というときに登り返しが大変になる。そんなこんなで、初狩駅にはほぼ予定どおりに到着。

【蛇足】カンバサワの頭は神馬沢とか寒場沢とか書かれてます。
山本周五郎は初狩の出身で、生家が山津波で被害を受けたこともあり、この山津波(土石流)が起こったのが、寒場沢とのこと。この山津波のことは、周五郎の「山彦乙女」という小説に書かれてます。
今年(2023年)が周五郎の生誕120年とのこと。
  ちなみに、山彦乙女の冒頭の一行から かんば沢 が出てきます。一行コピペですが、
  「安倍半之助が、ついに彼の生涯を縛りつけることになった「かんば沢」の名を、
   初めて耳にしたのは十歳の年のことであった。」

   青空文庫で読むこともできます。山彦乙女
  

                                               記 N


 
初狩駅から出発」



読図による進路確認

 

富士山の右、こんもりしている所が、カンバサワの頭。
沢コースと女坂の合流点付近より。
 
 Yさんの左手には、しっかりコンパスが
 
 
西尾根を足取りも軽く  しかしこういう道で
現在地の確認はむずかしいです。 


 
カンバサワの頭で眺めの休憩 バックは高川山?
ガイドによっては神馬沢 寒場沢 とも書かれてます。

 
屏風岩の展望地から



滝子山がクッキリ カッコいい山です。左側にお坊山、右側に大菩薩に続く尾根が。
滝子山の南陵(寂惝尾根)も登行意欲をそそられます。

 
下山前に一枚(屏風岩にて)

下初狩四等三角点 ここから先が要読図。枯葉がたくさんで
踏みあともわかりません。コンパスと地図で慎重に。


山行前の読図、山行中の読図、帰宅後の読図、
普段の山行でも、読図の練習はできるので、地図を眺めて
山行の楽しみを倍増させましょう!!
たまにはGPSに頼らないで歩いてみませんか?
 
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