我孫子山の会


本シリーズのスタート:2015年8月15日/最終更新日:2019年5月27日

 このシリーズでは、それぞれの山行の「映像記録」の中から、とくに眺望や景観に恵まれた山や峰、森や林・・・つまり「山」を重点としてピックアップし、再構成しました。山行名別に構成しています。
 ほかに「花」をテーマとしても別サイトに収録しました。そちらのほうにもぜひ目を移してみてください。


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2019.5.2-4 三伏山
2018.5.3-6 涸沢
2018.317-18  大菩薩峠~小菅
2018.3.10-11  タカマタギ

2017.17-19 甘利山-千頭星山-薬師岳-高谷山(山梨県)
2017.5.2-5 常念岳-蝶ケ岳(長野県)
2016.11.12-13 雁坂峠-雁峠・笠取山*(山梨県・東京都
2016.8.18-21 飯豊連峰-飯豊本山・大日岳(山形県)

2016.8.11-14 槍ケ岳・大喰岳・中岳(長野県)
2016.7.9-10 麦草峠・白駒池・にゅう(ニュウ;長野県)
2016.5.1-3 三岩岳・窓開山(福島県)
2015.5.2-4  倉手山(山形県)
2011.11.3-6 北岳~塩見岳(山梨県・長野県)
2010.11-20-21 木曽駒ケ岳



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2019.5.2-4 三伏山
2018.3.10-10 タカマタギ
2018.3.17-18 大菩薩峠~小菅
2018.5.3-6 涸沢・奥穂高岳
2017.5.2-5 常念岳-蝶ケ岳
2017.6.17-19 甘利山-千頭星山-薬師岳-高谷山

2016.5.1-3 三岩岳・窓開山(福島県)
2016.7.9-10 麦草峠・白駒池・にゅう(ニュウ;長野県)
2016.8.11-14 槍ケ岳・大喰岳・中岳(長野県)
2016.8.18-21 飯豊連峰-飯豊本山・大日岳(山形県)

2016.11.12-13 雁坂峠-雁峠・笠取山*
2015.5.2-4  倉手山(山形県)

2011.11.3-6 北岳~塩見岳
2010.11.20-21 木曽駒ケ岳


以下のそれぞれの写真を左クリック(左クリック1回)してください。拡大写真が見られます。


2019年5月2~4日 三伏山長野県) 
 本会におけるGWの山行は、残雪期特有の味わいを求め、日数をかけ、比較的大がかりな山行として計画する。今回は参加者も多く、男性のみだったが10人もが参加してくれた。
 当初は塩見岳(3051メートル)を目標としたが、結果的には打ち合わせ時の計画の組み立ての誤りや、多数による体調や体力など状態のばらつき、高齢による体力的な問題に加え、雪の厚さという壁を前に、塩見岳登頂をを断念し、三伏山(2615メートル)で撤退した。しかし、南アルプスの中央部にある三伏山からの眺望はさすがに通常の山行では経験できるレベルを超えていた。登頂は逸しても、もう一つの目的である楽しい経験をすることは達成したのではないか、と同行の仲間たちの笑顔から感じた。むしろ、と言うと山に失礼だが、私たちにできる登山の範囲で体験しえた、指折りとなる至福のひとときであった。

 三伏山からの眺望写真を同行者の作品も交えて掲示した。(2019.5.7 T・K)

 1991年同じ時期の塩見岳山行 ➡こちら



烏帽子岳を経て荒川三山へ続く尾根 烏帽子岳、小河内岳方面   奥は悪沢岳(左)と赤石岳、聖岳


大鹿村を隔てて遠望する中央アルプス 中央部に位置する中央アルプスの遠景  約180度のパノラマ  右奥が塩見岳


豪快な塩見岳  左奥は仙丈ケ岳 右端奥は蝙蝠岳


塩見岳の眺望 三伏峠  テント場も見える


晴天下で見る中央アルプス 三伏山で 三伏山


三伏峠の夜明け






2018年5月3~6日 涸沢長野県)  
 5月GW、本会 恒例の大山行である。4年前に行きそびれていた奥穂高岳を、上高地からの同じ一般ルートでたどることになった。初日の3日は降水予報にたがって、まずまずの天候となり、降られることなく徳沢に着く。9人という比較的多人数の山行で、大型と中型の2張りのテントを設営した。
 ところが、翌朝は、天候が大きく崩れて、一帯は白く被雪していた。山岳の天気は下界の予報とは大きく異なっていた。横尾を経て、うっすらと降った雪道をたどり、例年なら残雪のブロックで水流がブリッジ下に閉じ込められている横尾谷の上をそのまま進んで、左折した後、涸沢に沢通しに登るが、今年は残雪が少なく、横尾谷の上部には規模の小さなスノーブリッジがあるだけである。本谷橋を渡ると、夏道にほとんどそのまま従って上部を目ざすこととなる。涸沢までの長い雪渓上では強風の出迎えを受け、涸沢に着くとさらに雪混じりの強風が舞っていた。テントサイトの造設後、苦労してテントを構築した。涸沢のテント場には、ふだんの1/4ほどのテントしかなかった。入山を控えたのだろう。
 その翌日も強風はやまず、穂高連峰の姿は全く仰げなかった。小豆沢を上部に進む登山者も全くいなかった。われわれも上部への登山を断念する。8時過ぎに下山を開始し、3時間弱で横尾に着く。時間が早く、そこで1日早く帰る組と、小梨平でもう1泊する組とに分かれる。長い小梨平までの遊歩道を歩く。しかし、小梨平では、明神岳を前衛とする穂高連峰の岩峰群の荘厳な姿と、梓川の川床に叢生する、太古からの生き残り樹種といわれるケショウヤナギの柔らかな新緑に、すっかり目を奪われた。

 2014年GWの涸沢・奥穂高岳山行は ➡こちら 


















    

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2018年3月17~18日 大菩薩峠~小菅(山梨県・東京都)   
 前週に引き続いての山行である。その山行にも同行されたMTさんがこの山行を担当した。実は大菩薩嶺・峠は珍しい山ではないが、登山者はたいてい甲府側の登山口・裂石から山頂を往復する。また、従来、本会では大菩薩峠付近はほとんど素通りしてきており、小金沢連嶺を南に向かって縦断する計画が多かった。それで、大菩薩というと久しぶりに聞くこととなった山だ。だが、今回は違った。昔、大菩薩峠を越えて、甲斐・甲州側から関東の武州側に越え返すルートをたどることになった。本会ではほとんど初の試みであった。その夜、幕営地を「福ちゃん荘」のキャンプ地にとった。写真に示したような、平坦地を切り開いた気持ちのよい場所だった。夕刻には梢を前景に藍紫色の空がのぞいた。夜空には星がまたたいた。
 翌朝も晴天であった。「富士見」と記憶のある山荘のところで、文字どおり富士山を遠望した。そこにあった、すでに放棄されたすたれた小屋や、そこで登山者の家族が遊んだであろう広場やブランコが無残に残っていたのがもの悲しかった。先を進み、大菩薩峠、介山荘のそばからは、南アルプスの最高の眺望が得られた。南北40キロ超にわたる長大な雪嶺である。好天の下、ここまで南アルプスの眺望が得られるのは幸運だった。
 そこを辞して下り始めたが、融雪・氷結した登山道につかまってしまった。慎重を期して、アイゼンを装着して下る。予想外によく整備された登山道だった。馬酔木の叢生する緩やかな道、また小菅川に沿った、危険もはらむトラバース道を進んだ。石垣で守られた、古人の通った息吹が感じられる「大菩薩道」と銘打たれた道を下り切った。だが、そこから3時間ほども小菅のバス停まで歩かなければならなかった。手入れが放棄された、ワサビ・セリ・クレソンを混ぜた山田が小菅村に入って道端にあった。(2018.3.20)


大菩薩嶺を左上に眺めながら登る 福ちゃん荘前のテント場 テント場周辺の樹林 テント場に黄昏が迫る


大菩薩峠から見た大菩薩嶺 大菩薩峠から見た南アルプスの全景 見事な南アルプスの障壁 南アルプスの展望2


大菩薩ら見下ろした小菅村 下山路から見た奥秩父(笠取山あたり) 下山時に振り返り見た大菩薩嶺


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2018年3月10~11日 タカマタギ新潟県)   
 タカマタギは2009年のほぼ同じ時期に登っている。今回もIsdさんの担当で計画された。総勢11名もの参加となり、大パーティーの隊列が壮観だった。深雪だが堅い雪質で、歩きやすい行路をたどると、関越道から届く音も遠くなり、下界がはるか下のほうに沈むころ、前回のテント場に着いた。今回はここを後にさらに上部に行き、樹林のある広い雪面を幕営場所とした。その夕刻、谷川連峰が淡いモルゲンロートに染まった。
 翌早朝、トレースのない雪面に踏み出すと、すぐ急な傾斜の雪面に出た。棒立山へは直登ルートは行かず、トラバースして峰に達した。すばらしい山岳景観が待っていた。谷川岳の主峰近くに雲がかかっていた以外は、広大な山並みが展望できた。タカマタギには、そこから雪嶺を進むと40分程度で達する。山頂からの展望は最高であった。平標山、仙ノ倉山、万太郎山、谷川岳、茂倉岳、武能山、さらには遠く巻機山から白毛門にかけての峰々が確認できた。30分以上、山頂からの眺望を堪能し尽くして、われわれは同じ行路を戻る。日白山方面を目ざすパーティーもいた。
 テント場まで戻り、足をすくわれそうになりながら、全員、無事に下山した。帰りは土樽から越後湯沢を経て新幹線を利用した。同行のみなさん、お疲れさまでした。(2018/3/20)

9年前のテント場から見た谷川岳 標高1200mのテント場 枝に張り付いた樹氷 きらめく樹氷

棒立山脇から 棒立山から見たタカマタギ タカマタギ山頂で タカマタギから見た平標山方面

テント場に帰着 テント場から見た谷川岳 下山時に見る朝日岳(奥) 樹林の中を下る

上越線をくぐる 寒々とした毛渡沢を渡る


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2017年6月17~19日 甘利山-千頭星山-薬師岳-高谷山山梨県) 
 当初、キタダケソウを目的に北岳に登る計画だったが、この時期、まだ広河原までのバス便が運行されていないことがわかった。さらに、大樺沢には、今季、まだおびただしい残雪があり、危険だということもわかった。そこで考慮の末、代替案として出したのが、実際に行った今回の経路だった。大馴鹿峠は本会では未走破で、宿願の経路だとも聞いていた。幸い、壮大な景観に恵まれた。 

甘利山より富士山を望む 一般ルートの終点千頭星山 千頭星山直下より
大崩壊地と薬師岳を望む
砂払岳から白峰三山を望む 大崩壊地傍から見る富士山 砂払岳から白峰三山を望む

薬師岳山頂から
白峰三山を望む
高谷山山頂から北岳を望む

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2017年5月2~5日 常念岳-蝶ケ岳長野県) 
 本会恒例のゴールデンウィーク山行である。天候も味方してくれ、穂高岳連峰をはじめとする北アルプスの豪快な峰々を間近に堪能する機会に恵まれた。ただ、予想外に長く、また荷の重さも手伝って、予定どおりの進行がはかれなかった。(2017/05/08)

常念乗越のテント場 ホシガラスの監視が 常念岳への長い上り 槍ケ岳と北アルプス北部 常念乗越を出た 高度を上げる

北アルプス北部の山々 常念岳山頂から(1) 常念岳山頂から(1) 常念岳山頂から(2) 常念岳山頂から(3) 常念岳山頂の小祠

常念岳山頂で 常念岳山頂から(4) 蝶ケ岳への縦走路 穂高連峰がずっと視界の中に 元気づけてくれた道標 目ざす蝶ケ岳/蝶槍

蝶槍をを目ざして 蝶槍への上りから振り返る(1) 蝶槍への上りから振り返る(2) 蝶槍の上で 蝶槍からの眺望(1)
―蝶ケ岳と大滝山
蝶槍からの眺望(2)
―蝶ケ岳と大滝山

蝶ケ岳からの眺望(1)
―穂高南部
蝶ケ岳からの眺望(2)
―穂高連峰
蝶ケ岳からの眺望(3)
―槍ケ岳以北
蝶ケ岳からの眺望(4)
―北アルプス北部
蝶ケ岳からの眺望(5)
―常念岳
蝶ケ岳からの眺望(6)
―松本平野

蝶ケ岳からの眺望(7)
―まだまだ遠い大滝山
長い三股への下山途上で


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2016年5月1~3日 三岩岳・窓明山福島県
遠き会津駒ケ岳の峰々 来し方を振り返る 三岩岳からの相戸駒ケ岳 テント場からの奥日光連山 同左 三岩岳からの会津駒ケ岳

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2016年7月9~10日 麦草峠、白駒池、にゅう長野県 
 1日目の土砂降りの雨をよそに、2日目は見事に晴れ上がった。「にゅう」からの絶好の展望を切り取ってみた。
「にゅう」から見た富士山と奥秩父 同左(手前右端の峰は中山方面か) 「にゅう」から見た八ケ岳北部と北アルプス遠景
右中央の水面は白駒池
「にゅう」から見た浅間山(右端奥)方面の峰々
中景左は白駒池 深い北八ケ岳の森
「にゅう」から見た奥秩父の峰々
どこを見ても森また森
同左(雲海が晴らしい)
中山展望台からの北八ケ岳方面
上中央は縞枯山、最奥左は蓼科山
「もののけの森」のコケ
青苔荘のすぐ先、にゅうへの途上で
同左

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2016年8月11~14日 槍ケ岳~大喰岳~中岳長野県 
 4日間晴天に恵まれ、雄大な槍ケ岳~中岳、氷河公園を歩き通すことができた。 

槍沢登山道
 大曲を過ぎたあたりから
槍沢上部の眺め
同じく槍沢登山道 大曲を
過ぎたあたりのお花畑
槍ヶ岳最後の登リで
槍ヶ岳山荘を見上げる
殺生ヒュッテのテン場から
見た、モルゲンロートの
気配がする穂先
槍ヶ岳頂上から殺生
ヒユッテ方面を見下ろす
槍ケ岳頂上から
東鎌尾根方面を見渡す
 槍ヶ岳から槍ケ岳
山荘を見下ろす
槍の山頂から見た穂高
連峰に至る尾根筋

槍ヶ岳~穂高間の幾つ
もの3000m峰
穂先への登山道から見た
小槍 クライマーが見える
同じく小槍
槍ヶ岳山頂から見た景色
➡槍ケ岳の山頂
槍ヶ岳頂上から雲の間に
笠ヶ岳が顔を出す
槍ケ岳山荘から
槍ヶ岳を見上げる
大喰岳から見る穂高連峰 大喰岳山頂から見た
槍ヶ岳
大喰岳方面から大きな
槍ヶ岳を望む
中岳山頂から見る常念山脈
左奥が大天井岳、
右が常念岳

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2016年8月19~21日 飯豊連峰―飯豊本山・大日岳山形県 
飯豊本山(種蒔山より) 飯豊本山(右側から大日岳
〈霧のかかった山)への稜線
大日岳からの復路で
雨に濡れて滑りやすく
夜明け前の、大日岳
方面稜線上の「月」
朝日を浴びる大日岳

切合小屋のテント場
後方は草履塚
下飯豊本山山路から見た 下山路から俯瞰した景 種蒔山から見た三国岳方面 三国岳方面からの大日岳

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2016年11月20~21日 雁坂峠~雁峠・笠取山山梨県 
雁坂トンネル入り口脇から 雁坂小屋のテント場 雁坂小屋の朝 雁坂小屋を後に 古礼山展望台からの富士山 同展望台からの眺望

同展望台から 古礼山下の笹原 笠取山 奥秩父の峰を振り返る 笠取山からの奥秩父西部 下山道(新地平への道)

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 2015年5月2~4日 倉手山山形県) 
 つい最近まで豪雪で埋まっていただろう、山形県の新潟県に近い、山深い山村の小国(おぐに)という古風な名の土地に会の仲間たちで集って行った。そこから見られる、飯豊山、飯豊連峰やその周辺の山々の眺望はもちろん私たちには限りなくうれしい“もてなし”だが、そればかりにうつつを抜かすわけでもない。車の通う農道を行き、その道が山の中に消えてしまいそうなところに、その村の山側からの吹き下ろしの“飯豊山下ろし”に対して、山を背に高々と立ちはだかる木々の群れがあった。北国、つまり季節が厳しい地方ほど、人工のこうした村を守る防雪林、防風林の丈が高く、その常緑の緑青色の針葉の密度が濃い。ここらに植樹された針葉樹はすばらしいたたずまいを見せる。背をすっと伸ばし、天高くまで伸び上がる。その木々の生息する土地には、まだたっぷりと雪が残っていた。Mさん夫妻がこの場所に今回、私たちを案内してくれた。残雪面にもさまざまな変化が起こり始めていた。残雪が動きながら、ところどころに亀裂を起こすと思うと、その周辺には雪の融ける水分で初夏の花が開花する。ミズバショウやカタクリが、あたりかまわず花を開き、遅い春を告げていた。翌朝からさらに次の日まで、私たちは倉手山の山頂のだだっ広い雪面にテントを張って、飯豊連峰の神々しい姿に見入ったのであった。









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  2011年11月3~6日 北岳~塩見岳山梨県~長野県 
 私たちは11月の上旬、北岳から塩見岳まで歩いた。山小屋が閉じる寸前の時期で、どこの小屋も“小屋じまい”をすませ、また、すませつつあった。北岳山荘はその日を最後に小屋を閉めると、そこにいた管理人から聞いた(小屋の設備の一部を搬出するためにへりが飛来していたが、管理人は歩いて下山するのだと言った)。どこも、さすがに人が少なく、テント場も自由にとれるよさがあった。その行程中で驚いたことには、間ノ岳を下って1つ目のピーク(三峰岳)に登り切ったの山頂で、マウンテンバイク(自転車)で塩見岳からやって来たというつくばの青年に会った(しかも三峰岳から仙塩尾根経由で下る計画だった)。
 さらに熊野平のテント場では、厳冬期の下見にと、あの厳しい、いまや冬専用のルートである池山吊尾根経由で7リットルもの水を背負って単独でやって来たという大阪の山岳会の若者に会った。そして、道々、素晴らしかった山の景観のことも書かずにはすませられないだろう。すでに紅葉の真っ盛りは過ぎ、冬への衣替えをすませた山肌は、濃緑でもない、群青でもない、紫藍色を含んだ絶妙で柔らかい色合いでその面々を染め、私たちの目を奪った。南アルプス、赤石山脈特有の山々の筋の通ったたたずまいに見とれ、そしてその胴太い、ボリューム感のある山脈が連続した。そうかと思うと、峰々の陰影がなす造作、個性あるプロフィールがあった。農鳥岳の日に沈む、黒い、ずっしりとした大きな山体、不気味な黄褐色調を帯びた塩見岳北面のバットレスや、塩見岳山頂からの荒川三山の堂々たる雄姿を、塩見岳山頂から振り返った、いましがたまで苦しみ歩いた長い経路上に立ちはだかる間ノ岳まで延々と続く尾根筋、そしてすべての行路に沿って、その広い一帯に展開し続けた高山の“山面”という有機質の覆い。これらのどれ1つもが、忘れえぬ印象を刻んだ。最後の最後に、下山し切った鳥倉林道からは、奥深く南アルプスの山からの流れがつくる渋川の両岸に彩られた鮮やかな錦繍に、私たちは歓声を上げたのだった。


北岳御池のキャンプ場 小太郎尾根から見た仙丈ケ岳 北岳肩ノ小屋と甲斐駒ケ岳 北岳から見た塩見岳
(遠景中央)-1
北岳から見た塩見岳
(遠景中央)-2
北岳から見た塩見岳
(遠景中央)-3


農鳥岳 振り返り見た間ノ岳(右)-1 振り返り見た間ノ岳(右)-2 塩見岳北面のバットレス-1 塩見岳北面のバットレス- 塩見岳北面のバットレス-3


来し方うぃ府営還る
左は間ノ岳
間ノ岳~農鳥岳 塩見岳への経路 来し方を振り返る
遠景は仙丈ケ岳
来し方を振り返る 南アルプス南部
荒川三山


蝙蝠岳(右端)越しに見た
富士山
荒川三山 塩見岳山頂から振り返る-1 塩見岳山頂から振り返る-2 塩見岳小屋近くからの塩見岳 鳥倉林道からの高揚

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 2010年11月20~21日 木曽駒ケ岳長野県 

千畳敷カールから 千畳敷カールを行く   木曽駒乗越  中央アルプス南部 南アルプス の眺望


木曽駒ケ岳からの御嶽山 宝剣岳 乗越から  千畳敷カールと南アルプス 


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